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7月, 2012の投稿を表示しています

後発品の2012年問題がグローバル製薬企業の第2四半期業績を圧迫。 [各社4-6月期決算]

後発品の2012年問題 が第2四半期(4-6月)決算に大きく影響している。特に統合失調症治療薬では3月にセロクエルの特許終了(LOE)を迎えたアストラゼネカの連結売上が21%減少、ジプレキサが昨年LOEとなったリリーも10%減収となった。ブリストルマイヤーズ・スクイブは抗血小板剤プラビックスと降圧剤アバプロのLOEが影響して18%の大幅減収。大型品のLOEは8月にも武田薬品の糖尿病薬アクトス、メルクの喘息薬シングレアと続いている。

ノバルティスのmTOR阻害剤アフィニトールが欧州委員会から乳癌治療薬としての追加承認を取得

ノバルティスのmTOR阻害剤アフィニトール は腎細胞がん(RCC)を適応症として09年3月に承認、11年5月には膵神経内分泌腫瘍(pNET)の適応症が追加された。NETの年間発症数は人口10万人あたり5人以下と小さいものの11年売上は4.4億ドル(350億円)へ82%増加した。今回承認された「ホルモン受容体陽性、HER2 陰性の進行乳がん」は最も一般的な乳がんであり、市場規模は飛躍的に拡大する見通し。 mTOR阻害剤として競合するファイザーのトーリセルはアフィニトールに先行して07年5月に承認されているが(日本は10年7月)、効能拡大が進んでいない。適応症はRCCのみで世界売上は300億円(3.6億ドル)に達していない模様。

プロテアソーム阻害剤の多発性骨髄腫治療薬carflizomib(Onyx社)をFDAが加速承認 [7/20]

多発性骨髄腫治療薬carflizomib は武田薬品の子会社Millenniumの主力品ベルケイドと同じプロテアソーム阻害剤。日本では小野薬品が臨床開発中、P1/2段階にある。

5. 米国バイオベンチャー企業Amylinをブリストルマイヤーズ・スクイブが買収[7/4]、グラクソのHGSに対するTOBも成立 [7/16]

米国バイオベンチャー企業の買収が相次いだ。BMSは糖尿分野に強いAmylinを53億ドル(4200億円)で買収。GSKは長年提携してきたHuman Genome Sciences (HGS)に対してTOB(Take Over Bid、敵対的買収)。もめたが100%プレミアムとなる30億ドルで成立。

エーザイのAMPA 受容体拮抗剤FYCOMPA(一般名ペランパネル)を欧州委員会が「てんかん治療薬」として承認 [7/27]

エーザイのFYCOMPA は世界初のAMPA受容体拮抗剤として自社開発に成功。神経伝達物質グルタミン酸によるAMPA 受容体の活性化を阻害し、シナプス後神経の興奮を抑えることにより、てんかん発作を抑制。シナプス前神経に作用してグルタミン酸の放出を抑制する従来の抗てんかん薬とは異なる新規な作用機序である。 2011年5月に欧米同時申請し、欧州では医薬品委員会(CHMP)が申請から1年後の今年5月に承認勧告、審査は順調だった。米国では申請フォーマットを変更して昨年12月に再申請、審査期限(PDUFAアクションデート)は10月22日。日本ではP3臨床段階。 神経の過剰興奮を抑制する薬剤として、将来的にはファイザーのリリカやJ&Jのトパマックスのように神経因性疼痛関連の効能が承認されれば、世界売上40億ドルの超大型製品となる可能性がある。リリカの11年世界売上は37億ドル(ほぼ3000億円)、トパマックスは特許終了直前の08年には27億ドル(2100億円)を超えていた。エーザイではこれまで、てんかん以外のFYCOMPA臨床試験を実施していない様子だが今後に注目。