投稿

ラベル([4b] コレステロール)が付いた投稿を表示しています

siRNA医薬によるコレステロール低下治療

03/18 NVS, siRNA , Cholesterol-lowering therapy Novartis announces NEJM publication of three pivotal trials showing durable and potent efficacy of inclisiran, an investigational first-in-class siRNA cholesterol-lowering therapy ノバルティスが開発中のsiRNA医薬インクリシランによるコレステロール低下治療が持続性と十分な有効性を示した3本の申請用臨床試験がNEJM誌に掲載された。 (参考) ノバルティスは昨年(2019年)11月に1兆円(97億ドル)を投じ、核酸医薬インクリシランの承認申請を間近に控えていたThe Medicines Company(TMC)を買収統合した。インクリシランは PCSK9 メッセンジャーRNA を標的とする si(化学的合成低分子干渉) RNA医薬である。TMCはAlnylamから導入して開発していた。 核酸医薬開発の現状と今後の展望 - J-Stage https://www.jstage.jst.go.jp › article › dds › _pdf › -char アンチセンスや  siRNA  に代表される 核酸 医薬品は、これまで治療が難しかった遺伝性疾患や難治. 性疾患に対する新しいモダリティとして注目を集めている。従来の 核酸 医薬開発では生体内における. 安定性や有効性に課題があったが、修飾 核酸 技術や DDS ...

ノバルティスが1兆円を投じて核酸医薬インクリシランを獲得

Nov 24, 2019 Novartis , M&A , Cholesterol , siRNA Novartis to acquire The Medicines Company for USD 9.7 bn, adding inclisiran, a potentially transformational investigational cholesterol-lowering therapy to address leading global cause of death ノバルティスは The Medicines Company を97憶㌦(1兆円)で取得し、コレステロール低下治療を転換しうる治験薬インクリシランを開発パイプラインに加えて世界最大の死亡原因に取り組む (参考) 核酸医薬インクリシランはPCSK9 メッセンジャーRNA を標的とするようデザインされた化学的合成低分子干渉RNAである。年内にも家族性高コレステロール血症を適応症として承認申請(NDA)を提出する段階にある。抗PCSK抗体の治療薬はアムジェンが開発したレパーサとサノフィが開発したプラルエントが2015年に承認されているが2018年売上高はレパーサが600億円、プラルエントが300億円と低迷している。

プラルエントは心血管イベント発症リスクを減少し、死亡率の低下に寄与

抗PCSK9抗体の 高コレステロール血症 治療薬プラルエント(一般名:アリロクマブ) は高リスク患者の心血管イベント発症リスクを有意に減少し、死亡率の低下に寄与した。 2018年3月10日 »  Sanofi ,  Cholesterol ,  Market
FDA grants Orphan Drug Designation to inclisiran for the treatment of homozygous familial hypercholesterolemia (HoFH) 25 Jan 2018 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH) の治療薬として開発中の アンチセンス薬 インクリシランをFDAがオーファン指定。 INCLISIRAN’S FIRST PIVOTAL TRIAL ACHIEVES TARGET ENROLLMENT AHEAD OF SCHEDULE – ORION-11, a Phase III confirmatory clinical trial randomized more than 1,500 patients in 11 weeks – FDA grants Orphan Drug Designation to inclisiran for the treatment of homozygous familial hypercholesterolemia (HoFH) – Following encouraging Phase II data, a Phase III clinical trial of inclisiran in HoFH set to begin in 2018 – The Medicines Company (NASDAQ: MDCO) today announced that the target of 1,500 patients randomized in the ORION-11 trial has been exceeded in 11 weeks – considerably beating its goal of 28 weeks. ORION-11 is a double-blind, randomized Phase III trial designed to confirm the effectiveness and safety of inclisiran, an investigational agent which is potentially a first-in-class lipid-lowering dru...

抗PCSK9抗体のコレステロール低下薬レパーサが「心臓発作および脳卒中に対する予防効能」を追加(12/1)

 アムジェンが開発したレパーサ(一般名:エボロクマブ)のFDAによる初回承認(2015年8月)は「家族性 高コレステロール血症 」および「動脈硬化性心血管疾患」を適応症としていた。初回の承認申請(BLA)には合計6800症例にのぼる10本のフェーズ3試験のデータが提出された。アムジェンはその後も2016年11月に、IVUS(血管内超音波検査)を用いた「グラゴブ(GLAGOV)試験」で動脈硬化プラークの退縮効果を証明し、本年(2017年)3月には2万7000症例を超える「フーリエ(FOURIER)心血管アウトカム試験」の成功を発表した。「心血管疾患患者における心臓発作および脳卒中の予防効果」が証明され、この効能を添付文書に記載する追加申請(sBLA)を7月に提出し、FDAは優先審査として受理していた。  レパーサのグローバル売上高は2015年10億円、2016年140億円と低迷してきたが、直近3か月間(7-9月期)は90億円へと前年同期(40億円)と比べて倍増している。予防効能の承認を契機として、再来年(2019年)または2020年には1000億円を超えるブロックバスターへと成長する可能性が見えてきた。レパーサより1か月早く、2015年7月に承認されたプラルエント(サノフィ)の売上高は2015年80億円、2016年120億円であった。

CETP阻害薬が全滅、メルクが開発を終了

CETP阻害薬アナセトラピブについてメルク(MSD)は承認申請を行わないことを決定しました。これにてCETP阻害薬はついに全滅です。  振り返れば、先陣をきったファイザーのトルセトラピブは早期に撤退、二番手としてがんばっていたロシュのダルセトラピブ(JTから導入)は2012年に開発中止となりました。HDL-Cを上昇させる効果は確認されたものの、エンドポイントとした心血管系事故リスクの減少は証明できませんでした。さらに、動脈硬化症をターゲットとしたリリーのエバセトラピブも2015年に中止しています。  メルクはその後も3万人の患者を4年間にわたって観察した大規模アウトカム試験REVEALを実施してきました。実薬群の心臓血管系イベントの発生率(11%)はプラセボ群(12%)よりも10%低下した(P=0.004)という一見ポジティブなデータを本年6月に発表しています。しかし、10%の改善率では商業的な成功には結びつかないと判断されたようです。REVEAL試験だけでも2000億円、これまでに費やした開発費は3000億円を超えていると思われますが残念な結果となりました。 (参考) 米国メルク会社発表 Merck Provides Update on Anacetrapib Development Program October 11, 2017 ファーマセットLibrary➔  Merck (MSD) ,  CETP

CETP阻害薬アナセトラピブは承認申請を行わない

Merck Provides Update on Anacetrapib Development Program October 11, 2017 Merck (MSD) ,  CETP メルク(MSD)はCETP阻害薬アナセトラピブについて承認申請を行わないことを決定した。 KENILWORTH, N.J.--( BUSINESS WIRE )--Merck (NYSE: MRK), known as MSD outside the U.S. and Canada, today announced that the company will not submit applications for regulatory approval for anacetrapib, Merck’s investigational cholesteryl ester transfer protein (CETP) inhibitor. The decision follows a thorough review of the clinical profile of anacetrapib, including discussions with external experts. “We are deeply grateful to the researchers and patients who participated in the anacetrapib clinical development program, and in particular the REVEAL outcomes study. Unfortunately, after comprehensive evaluation, we have concluded that the clinical profile for anacetrapib does not support regulatory filings,” said Roger M. Perlmutter, M.D., Ph.D., president, Merck Research Laboratories. “During the past half-century, Merck has made numerous, importan...

レパーサの治療結果にもとづく払い戻し

Amgen And Harvard Pilgrim Agree To First Cardiovascular Outcomes-Based Refund Contract For Repatha® (Evolocumab) May 2, 2017 アムジェンは抗PCSK9抗体のコレステロール低下薬レパーサに関して治療結果にもとづく払い戻しをハーバード・ピルグリムとの間で合意した。

アムジェンがPCSK9 阻害剤evolocumab(商品名レパーサ)の心血管系疾患患者に対する臨床アウトカム成績を発表

アムジェンの抗PCSK9 抗体evolocumab の心血管系疾患患者に対する臨床効果を検証したFOURIER 試験の結果がN Engl J Med誌上に掲載された。FOURIER試験は、スタチン療法中のアテローム性動脈硬化症患者27,564 人を登録した、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験である。患者はLDL-C が70 mg/dL以上で、evolocumab群[140 mg Q2W、または420 mg QM]、またはプラセボ群 の何れかに無作為に割付けられた。主要評価項目は心血管死、心筋梗塞、または脳卒中の複合評価であった。フォローアップ中央値は2.2 年。 48 週の時点で、プラセボと比較して、最小二乗平均のLDL-C 低下のパーセンテージが ベースラインの中央値92 mg/dLから30 mg/dLと59%の低下を達成した(P<0.001)。 プラセボ に比べてevolocumabは有意に主要評価項目のリスクを軽減した[1,344 人(9.8%) vs. 1,563 人(11.3%)、ハザード比(HR)=0.85; 95%CI; 0.79, 0.92;p<0.001]。重要な副次評価項目 [816 人(5.9%) vs. 1,013 人(7.4%); HR=0.80; 95%CI; 0.73, 0.88; p<0.001]も達成された。また、LDL-C レベルのベースライン [中央値;74 mg/dL] の最低の4 分位の患者のサブグループを含め、重要なサブグループを通じて同様の効果を示した。 (参考) アムジェンの株価は米国心臓病学会(ACC)におけるFOURIER試験の成績発表直後に6%下落した。好成績ではあるが高薬価を正当化できるほどの素晴らしい成績ではない、という評価となった模様。 LINK    アムジェンAmgen   Cholesterol (market)

高コレステロール血症治療薬プラルエント(アリロクマブ)が日本でも製造販売承認を取得

 サノフィとRegeneron Pharmaceuticals, Inc.(Regeneron)の高コレステロール血症治療剤プラルエント® (一般名:アリロクマブ)(遺伝子組換え)が厚生労働省より製造販売承認を取得した。プラルエントは、PCSK9を標的とする完全ヒト型モノクローナル抗体である。適応症は「家族性高コレステロール血症(FH)、高コレステロール血症」、ただし「心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA 還元酵素阻害剤で効果不十分な場合に限る」。同じくPCSK9阻害剤で本年1月に承認されているレパーサ(アムジェン/アステラス製薬、一般名:エボロクマブ)と同一の表現となっている。  最大耐用量のスタチン療法を含む標準療法にプラルエントを上乗せ投与したグローバル第3 相ODYSSEY 試験において、プラセボに比べて強力かつ一貫したLDL-C 低下効果を示した。国内第3 相ODYSSEY JAPAN 試験では原発性高コレステロール血症の日本人患者を対象に、プラルエント皮下注を2週間に1回、開始用量を75 mg(効果不十分な場合は150 mg に増量)として投与した。  組み込まれた患者は全てスタチン療法(スタチン以外の脂質低下療法との併用は不問)を受けており、ベースラインにおける平均LDL-C 値はプラルエント群で141 mg/dL(3.6 mmol/L)、プラセボ群では142 mg/dL(3.7 mmol/L)であった。プラルエント群で LDL-C が事前に規定した目標値に到達しなかった患者については、12 週時点からプラルエント150 mg Q2W に切り替えられた(12 週以降も投与を継続した140 例中2 例)。  本試験では、日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版によるリスク区分別脂質管理目標値に則り、LDL-C の管理目標値を設定した。プラルエント 群は投与後24 週時に LDL-C を63%低下させたのに対して、プラセボ 群では2%上昇した(p<0.0001, ITT 解析)。プラルエント群の強力な LDL-C 低下効果は試験終了まで持続し、投与後52 週時の平均 LDL-C 値は、プラルエント 群 53.4 mg/dL(1.38 mmol/L)、プラセボ 群 135.6 mg/dL(3.51 mmol/L)であ...

アムジェンのPCSK9阻害薬レパサをFDAが承認

 FDAは、アムジェンのPCSK9阻害薬エボロクマブevolocumab(商品名:レパサRepatha)を予定通り承認した。PCSK9は、LDL受容体を標的として分解させるタンパク質で、LDL-Cを血中から取り除く肝臓の働きを低下させる。レパサはPCSK9と結合してPCSK9が肝細胞表面のLDL受容体に結合することを阻害する。  承認されたレパサの効能・効果は、「さらにLDL-Cの低下が必要な成人ヘテロ接合型家族性高コレステロール血症(HeFH)、または臨床的に動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)患者における、食事療法とスタチン最大耐量への補助療法」としての使用、ならびに「さらにLDL-Cの低下が必要なホモ接合型家族性高コレステロール血症(HoFH)患者における、食事療法とその他のLDL-C低下療法の補助療法」としての使用である。レパサの心血管系疾患の罹患率および死亡率への影響に関してはまだ確認されていない。レパサは、140mgを2週毎、あるいは420mgを毎月、自己注射する。  第3相試験において、ASCVDまたはHeFH患者の場合、レパサはプラセボに比べてLDL-Cレベルを54~77%低下させた。また、ASCVD患者の90%がLDL-Cレベル70mg/mL以下を達成した。HoFH患者では、プラセボと比較してLDL-Cレベルを約30%低下させた。  米国では、HeFHあるいはHoFH患者の総数は100万人と推定されている。 リンク ]   経営分析 ➜ Amgen   新薬開発➜ コレステロール、中性脂肪、肥満   市場分析➜ コレステロール低下剤

サノフィの高LDL-C治療薬プラルエントがPCSK9阻害剤として初のFDA承認を取得

サノフィと共同開発パートナーRegeneron Pharmaceuticals, Inc.(リジェネロン)が開発中の新しいクラスのPCSK9阻害剤プラルエントPRALUENT (一般名:アリロクマブalirocumab)をFDAが承認した。このクラスの薬剤としては、米国における最初の承認である。同日にEUでもEMAのCHMPが承認勧告採択したため、遅くとも3ヵ月後にはEUでも上市されるものと期待される。 今回、さらにLDL-Cを下げる必要のあるヘテロ家族性高コレステロール血症患者、アテローム性動脈硬化症(ASCVD)の成人患者に対し、食事療法とスタチンの最大耐量の補助療法としても承認された。 承認の根拠となったのは、第3相ODYSSEY試験プログラムの結果である。最大耐量のスタチンを含む標準治療にプラルエント(150mg、2週毎)を追加したところ、24週の時点でプラセボと比較してLDL-Cをさらに58%低下させた。また、75mg、2週毎投与によりプラセボと比較して、LDL-Cを12週目で45%、24週目で44%低下させた。 (参考)開発段階で激しく競合してきたAmgenのPCSK9阻害剤エボロクマブのFDA審査ゴールは2015年8月27日に設定されている。申請ではAmgenに先を越されたSanofiはFDAのバウチャー制度を活用して逆転に成功した。 リンク    経営分析 ➜ サノフィ 、新薬開発➜ PCSK9阻害剤 、 コレステロール 、 バウチャー制度

アムジェンのPCSK阻害薬レパサがEC承認を取得

欧州委員会(EC)がLDL-Cのさらなる低下を要するコレステロールコントロール不良患者を対象として、PCSK阻害薬としては世界で初めてアムジェンのエボロクマブevolocumab(商品名:レパサRepatha)を承認した。 米国では、エボロクマブと熾烈な開発競争を繰り広げてきたサノフィのPCSK9阻害剤プラルエントPRALUENT (一般名:アリロクマブalirocumab)がエボロクマブ(Amgen)よりも先に承認されている。一方、エボロクマブのFDA審査ゴールは2015年8月27日に設定されており、AmgenとSanofiの承認取得競争は欧州と米国で逆転する結果となった。 リンク ]   経営分析 ➜ Amgen   リンク  新薬開発➜ コレステロール、中性脂肪、肥満   リンク  市場分析➜ コレステロール低下剤

アムジェンのPCSK9阻害剤レパサのBLAをFDA諮問委員会が承認勧告

 FDAの内分泌・代謝用薬諮問委員会(EMDAC)はアムジェンのエボロクマブ(商品名:レパサ)のBLAを審議し、ホモ接合体家族性高コレステロール血症の治療薬としての承認を満場一致で採択した。その他の高コレステロール血症関連の効能については、賛成11票、反対4票で承認を採択した。FDAはエボロクマブの審査ゴールを2015年8月27日に設定している。  BLAの根拠:約6,800例の患者データに基づいている。第3相試験では、高コレステロール血症でスタチン療法中の患者、スタチン療法不耐患者、ヘテロ接合(HeFH)家族性高コレステロール血症患者、HoFH患者を対象に有効性と安全性を評価した。 リンク ]   経営分析 ➜ Amgen   リンク 新薬開発➜ コレステロール、中性脂肪、肥満   リンク  市場分析➜ コレステロール低下剤

サノフィのPCSK9阻害薬プラルエントをFDA諮問委員会が承認勧告

FDA内分泌・代謝用薬諮問委員会(ENDAC)がサノフィとRegeneronが共同開発中のアリロクマブ(商品名:プラルエント)のBLAを審議し、賛成13票、反対3票で承認勧告を採択した。本BLAはBioMarinから購入した優先審査バウチャーを使用して審査されている。審査のゴールは、先に申請したアムジェンのエボロクマブを1ヵ月追い越し、2015年7月24日に設定された。 BLAの根拠:10件の第3相試験の結果(対象5,000名以上)に基づいている。ODYSSEYプログラムで得られた臨床データは、アリロクマブの一貫した良好なLDL-C低下作用を示している。 リンク ]   経営分析 ➜ Sanofi   リンク  新薬開発➜ コレステロール、中性脂肪、肥満   リンク  市場分析➜ コレステロール低下剤

サノフィの抗PCSK9抗体アリロクマブのODYSSEY LONG TERM試験がNEJM誌に掲載

サノフィと Regeneron が共同開発中の抗 PCSK9 抗体のアリロクマブ alirocumab (商品名: PRALUENT)のODYSSEY LONG TERM試験の結果が3月22日発行のNEJM誌に掲載された(➔  par news )。 ODYSSEY LONG TERM試験は、心血管系イベントリスクの高い高コレステロール血症患者2,341例を対象として、アリロクマブ150mgを2週ごとに投与する群とプラセボ群を18ヵ月間(78週)にわたり比較する試験である。 アリロクマブ群(1,553例)は、プラセボ群(788例)と比較して、主要評価項目である24週時点のLDL-Cを62%低下させ(p<0.0001)、この作用は78週にわたり持続した。78週時点のLDL-Cの低下率は56%であった(p<0.0001)。 心血管系イベントの評価はODYSSEY LONG TERM試験の目的ではないが、主要心血管系イベント(死亡、心筋梗塞、脳卒中、入院を要する不安定狭心症)の発現は、アリロクマブ群1,550例中27例(1.7%)、プラセボ群788例中26例(3.3%)であった(HR:0.52、95%CI:0.31-0.90、p<0.01)。約18,000例を対象としてアリロクマブの循環器弛緩に対する有用性を5年間にわたり評価するODYSSEY OUTCOMES試験が現在、継続して行われている。 (参考) FDAへの承認申請は今年(2015年)1月26日付で審査期限6ヶ月の優先審査で受理され、PDUFA期限は7月24日となった。「優先審査」は小児の希少病治療薬開発に関してFDAがバイオマリン社に賦与した「バウチャー(証票)」を買い取って権利を得ていた。競合するアムジェンの「エボロクマブ」のFDA申請は昨年8月に提出していたが受理されたのは3カ月後の11月10日だった。通常審査とされ、PDUFA期限は8月27日となっている。

サノフィ/リジェネロンのコレステロール低下剤alirocumabの第3相試験で結果発表

サノフィとRegenoron Pharmaceuticals, Inc.(リジェネロン)は、共同開発中のコレステロール低下剤alirocumab(アリロクマブ)の高コレステロール血症を対象とした2件の第3相試験(ODYSSEY CHOICE 1試験とODYSSEY CHOICE 2試験)において、主要有効性評価項目を達成したと発表した。アリロクマブは、PCSK9(前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)を標的とするモノクローナル抗体である。PCSK9は、主に肝臓・腎臓・小腸で発現している分泌タンパク質で、LDL受容体に直接結合してその分解を促進する。 ODYSSEY CHOICE 1試験では、中等度または重度の心血管系リスクを有する高コレステロール血症患者803例を対象とし、有効性と安全性についてアリロクマブ(300mg/4週ごと)とプラセボを比較した。68%の患者ではスタチンにアリロクマブを上乗せしている。 ODYSSEY CHOICE 2試験では、重度の心血管リスクを有する、あるいは2種類以上のスタチンに不耐容の既往がある高コレステロール血症患者233例を対象とし、有効性と安全性についてアリロクマブ(150mg/4週ごと)とプラセボを比較した。 [参考]   PCSK9阻害剤の開発で先行するアムジェンはモノクローナル抗体evolocumab(エボロクマブ)を2014年8月28日にLDLコレステロール低下剤としてFDAにBLA申請、また2014年10月17日には、リジェネロンとサノフィを特許侵害を理由に提訴し、2社にアリロクマブの製造・使用・販売の差し止めを求めている。

コレステロール低下剤Vytolinのアウトカム試験が成功

Vytolinはメルクが開発し、販売している。スタチン系コレステロール低下剤「ゾコール」(Zocor、一般名シンバスタチン)とコレステロール吸収阻害剤「ゼチーア」(Zetia、一般名エゼチニブ)の合剤である。 2007年に発表されたゼチーアとゾコールの単剤同士の併用試験「ENHANCE」はLDLコレステロールの一層の低下と頸動脈肥厚の抑制に成功したにも関わらず死亡率はゾコールの単独投与を上回り、その後のゼチーア、Vytolinの伸びを阻害する結果となった。 本日の米国心臓病学会(AHA)での発表には、Vytolinに対する反対派の急先鋒だったニッセン教授(Nissen)も脱帽したと報じられている。抗PCS9抗体をコレステロール低下剤として開発中のアムジェン、サノフィ、リリーにとっては承認への障害(ニッセン教授のこと?)が一つ減った。2014年11月18日 (リンク➜  Bloomberg )

重篤な高トリグリセリド血症の治療薬としてアストラゼネカのEPANOVAをFDAが承認

EPANOVA は中性脂肪(TG、トリグリセリド)のレベルが 500 mg/dL以上の成人の重篤な高トリグリセリド血症治療薬として承認された。主成分は遊離脂肪酸omega-3-carboxylic acidsであり、持田製薬のエパデールとほぼ同じ組成。承認はNME でなく、Type 5 のNew formulation またはNew manufacturer に分類されている。用法用量は食事の有無とは関係なく、1 日最低2 カプセルを服用するが、選択肢として2 グラム(2 カプセル)または4 グラム(4 カプセル)服用する。 中性脂肪(TG)は血中に見出される脂質の1 種で体のエネルギー源として重要である。一方で、トリグリの非常に高レベルの患者(重篤な高トリグリ血症)は血中の脂肪が多すぎて重篤な合併症を発症し易い状況にある。米国では約400 万人が重篤なトリグリ血症に罹患しており、肥満や糖尿病のようなそれに伴う発症数が増加している。EPANOVA は、ドラマティックに患者の服用の負担を増すことなく、症状を効果的に管理できる選択肢を医師に提供できる高純度の遊離脂肪酸である。 P A R  コレステロール低下剤クレストールはGalaxy試験と呼ばれた大規模な市販後臨床試験を駆使して市場を拡大し、アストラゼネカの最大製品となった。しかし、2013年売上高(56億ドル)は前年比10%減少して60億ドルを割り込み、グローバル製品ランキングは7位から12位へ低下している。これまで、高脂血症治療薬市場で築き上げてきた優位性をEPANOVAでどこまで維持できるか注目される。

ロシュの糖尿病治療薬aleglitazarはP3段階で開発中止 [7/10]

従来の大市場をめざす低分子医薬品の開発が難航。糖尿病治療薬aleglitazarはアクトスと同じクラスのPPAR作動薬。循環・代謝系の新薬が乏しいロシュには残念だった。昨年はコレステロール低下剤dalcetrapibが失敗しており、低分子医薬品の開発が難航している。低分子が鬼門となっているのは他社も同様で、開発に成功しても抗血液凝固剤のエリキュース(BMS/ファイザー)のように市場での立ち上がりが期待を下回る製品が多い。特に抗潰瘍剤、高血圧治療薬、抗精神病薬など、ジェネリック化した市場での苦戦が目立つ。