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CMS、トランプ政権、CAR T 細胞による癌治療を全国Medicare 加入者に提供を決定と発表

Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS)は、トランプ大統領とAzar連邦保健福祉省(DHHS)長官のリーダーシップにより、FDA が承認した、患者自身の遺伝子組み換え免疫細胞によるキメラ抗原受容体T 細胞(CAR T 細胞)療法をMedicare の対象とする決定を確認したと発表した。FDA が承認したCAR T 細胞療法は、特定の種類の癌として、非Hodgkin リンパ腫とB 細胞前駆体急性リンパ芽球性白血病の一部の患者の治療法である。 Medicare は、FDA が承認した効能について、FDA リスク評価および緩和策(REMS)に登録された医療施設で使用される場合に限って、自家CAR T 細胞療法に対する給付を行う。被験薬としてCAR T 細胞療法を使用した臨床試験におけるルーチンのコストに対して給付する基本方針に変わりない。更に、Medicare はCMS 承認のCompendium(医薬品処方指針、又は医薬品情報集)に推奨される適用外使用としてFDA 承認のCAR T 細胞療法に給付することになる。Compendium は、医学的に認められた医薬品及び生物薬品の使用を決定する際に利用される。

FDA 長官、ASCO2018 年次総会で、抗癌剤の審査方法の試行プログラムや薬価抑制策を紹介(6月2日)

シカゴ で開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2018)で、抗癌剤開発に関して現在FDA が取り組んでいる施策として以下を紹介した。 (1)精密医療の推進に関して、ALK 遺伝子融合、EGFR 突然変異、マイクロサテライト不安定性またはミスマッチ修復欠損などの分子異常に基づく抗癌剤開発が注目される。 (2)科学技術における新薬開発の機会を活用するために、審査手順を創出する必要がある。FDA は既に、複数の分野に分かれている抗癌剤の承認審査を統合したOncology Center of Excellence(OCE)を設立している。 (3)2017 年には、2 つのCAR-T 細胞療法を含む16 の新規抗癌剤を承認し、更に、2 つのバイオシミラー含む30 の新効能を追加承認した。 (4)ミクロサテライト不安定性の評価を利用することにより、癌種横断的治療薬開発が可能になった。 (5)抗癌剤のトランスレーショナルリサーチの重要性を理解したうえで、開発期間を如何に短縮して患者に届けるか、CDER を中心に規制面での合理化に取り組んでいる。 (6)OCE を中心に、新しい審査プロセスとしてパイロットプログラムreal-time oncology review (RTOR)を、既に承認された抗癌剤の効能拡大の申請の多くに適用している。 (7)薬剤費の削減に関しては、医薬品販売の独占期間を短縮して、後続医薬品を市場に登場させ競合状態を高めることもコスト削減策の1 つと考えられる。

PARP阻害剤ルブラカ(RUBRACA)を進行卵巣癌の治療薬としてFDAが加速承認

 FDAはClovis Oncology, Inc.が開発したPARP阻害剤RUBRACA(一般名:rucaparib)を、「化学療法による治療歴(2~3回)があり、FDAが承認するコンパニオン診断法でBRCA遺伝子病的変異が認められた進行卵巣癌」を適応症として承認した。RUBRACAは画期的治療法(BTD)および希少病薬の指定を受け、優先審査、審査費用の割引、上市後の独占期間延長、などの優遇策による支援を受けている。なお、FDAが同時に承認したFoundation Focus CDxBRCA コンパニオン診断法は、次世代シーケンシング(NGS)を用いた初のコンパニオン診断法である。  2回以上の化学療法歴のあるBRCA変異陽性の進行卵巣癌患者106人を登録した2本のシングルアーム臨床試験において、奏効率(ORR:主要評価項目)は54%、奏効期間の中央値は9.2 ヵ月であった。米国国立癌研究所(NCI)は、2016年に22,280人の女性が新たに卵巣癌と診断され、14,240人が本疾患で死亡していると推定している。卵巣癌患者の約15~20%にBRCA遺伝子の変異が認められる。 参考:  PARP阻害剤は、BRCA遺伝子が損傷しているがん細胞のDNA修復を阻害し、腫瘍の生育を減速・停止し、最終的に細胞死をもたらす。アストラゼネカが販売するオラパリブ(製品名Lynparza)は卵巣がん治療薬として2014年末に欧米同時に承認された。TESARO社が申請中のニラパリブ(niraparib)は卵巣がんで無増悪生存期間(PFS)を21か月へと4倍近く延長し、TESAROの株価は1年間で3倍となった。  BRCA遺伝子の変異は卵巣がんの他にも乳がん、前立腺がんでも確認されている。ヤンセン(J&J)はニラパリブを導入して前立腺がん治療薬として開発中。アッヴィが開発中のベリパリブは非小細胞肺がんを対象にカルボプラチン、パクリタキセルなど化学療法剤および放射線との併用療法としてFDAのオーファン指定を受けている。 Link  新薬開発➜ 婦人科がん  ➔ PARP阻害剤

ロシュの抗体医薬パージェタに早期乳がん適応症の追加をFDA諮問委員会が勧告

乳がん治療薬パージェタは「手術不能、転移、再発」など、HER2陽性の後期がん患者を対象として米国で昨年6月、欧州で今年3月に承認された。日本でも今年6月に承認され、9月に発売されたばかり。FDAの最終決定は10月31日の予定だが、早期がんへの適応拡大が発売後1年あまりで加速承認となれば歴史的な快挙となる。同じくロシュ(ジェネンテック)が開発した抗HER2抗体の乳がん治療薬ハーセプチンの場合は1998年に世界初のテーラーメード医薬として承認され、早期がんへの適応拡大は8年後の2006年だった。 乳がんでは外科治療が第1選択として確立しており、抗がん剤は術後アジュバント(補助)療法の位置づけだった。手術前からの「ネオアジュバント療法」はパージェタが初めてとなる。早期がんの段階で投与を開始すれば、がんの増殖を遅らせて手術による寛解率も向上できる可能性が期待される。 ロシュはFDAの新しいガイドラインに基づいて、「生存率ではなく、がんの縮小率」をエンドポイントとする小規模で迅速な臨床試験に成功して申請した。評価基準については、「寛解」は従来のCR (Complete Remission) ではなく、新しくpCR (pathologic-病理学的- complete response)を用いて39%を達成。ハーセプチン・タキソテール併用療法(pCR=22%)への追加治療として上乗せ効果を証明した。