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DS-1062 とペムブロリズマブとの併用臨床試験の実施に関する契約締結

第一三共は、抗TROP2 ADC 藥DS-1062 と免疫チェックポイント阻害剤抗PD-1 抗体キイトルーダ (一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法を評価する臨床試験の実施に関する契約をMerck & Co., Inc.の子会社と締結した。 本契約に基づき、第一三共は、活性化遺伝子異常の無い進行・転移性非小細胞肺癌患者を対象とした両剤併用の第1 相臨床試験を実施する。本試験は2 つのパートからなり、パート1(用量漸増パート)では、DS-1062 の用量漸増試験で、安全性と忍容性を評価し、最大耐用量と推奨用量を決定する。パート2(用量拡大パート)では、両剤併用の推奨用量での安全性と忍容性を評価し、主要評価項目は両剤併用における最大耐用量、推奨用量での安全性と忍容性、副次評価項目は奏効率等である。

エンハーツ(DS-8201)をHER2 陽性胃癌治療薬としてFDAがBreakthrough Therapy に指定

第一三共とアストラゼネカ のエンハーツ (一般名:トラスツズマブ デルクステカン)[DS-8201、HER2 に対する抗体薬物複合体(ADC)]が、FDA よりHER2 陽性の再発・転移性胃癌治療を対象として、画期的治療法(Breakthrough Therapy)の指定(BTD)を受けた。 今回のBTD は、トラスツズマブを含む2 回以上の前治療を受けたHER2 陽性の進行・再発性胃腺癌患者、または胃食道接合部腺癌患者を対象として、日本及び韓国で実施した第2 相DESTINY-Gastric01 試験、並びに日米共同第1 相臨床試験の解析結果に基づくものである。第2 相試験結果は、本年5 月下旬に開催されるASCO 2020 で発表予定である。 エンハーツは、FDA より2017 年8 月にHER2 陽性再発・転移性乳癌治療を対象に、BTD を受けている。

CAR-T 細胞療法axicabtagene ciloleucel の国内承認申請

第一三共は、CD19 を標的とするキメラ抗原受容体T 細胞(CAR-T 細胞)療法axicabtagene ciloleucel(Axi-Cel)(KTE-C19;欧米承認名YESCARTA)について、再発又は難治性B 細胞リンパ腫に係る再生医療等製品製造販売承認申請を国内で行った。第一三共は、2017 年8 月にGilead Sciences に買収され、その傘下に入ったKite Pharma, Inc.(Kite)から、2017 年1 月に本品の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得していた。 本申請は、Kite が実施したグローバル第1/2 相ZUMA-1 試験、および再発又は難治性のB 細胞リンパ腫を対象に第一三共が実施した国内第2 相臨床試験の結果に基づくものである。国内第2 相臨床試験は主要評価項目の奏効率の達成基準を満たしており、試験結果の詳細は今後、学会等にて公表する予定。本品は厚労省より、びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B 細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)および高悪性度B 細胞リンパ腫(HGBL)を対象として希少疾病用再生医療等製品指定を受けている。

アストラゼネカはオピオイド誘発性便秘治療薬MOVANTIKの販売から撤退

02/25 AZN , Divestiture , Digestive organ License to RedHill Biopharma supports AstraZeneca’s focus on main therapy areas アストラゼネカは主要な治療分野に集中するために、第一三共から導入していたオピオイド誘発性便秘治療薬MOVANTIKの販売権をRedHill社にサブライセンスする。RedHillはアストラゼネカに対して契約時一時金として5250万ドル(58億円)、2021年に残金1500億ドル(16億円)を支払う。Movantikの2019年米国売上は9600万ドル(105億円)だった。 (参考) Movantik(一般名ナロキセゴル)は末梢性μオピオイド受容体拮抗薬としてはファーストインクラスの薬剤で、第一三共は2009年にNektar Therapeuticsから導入していた。アストラゼネカとは2015年に契約一時金2億ドル(220億円)、マイルストーン総額6.25憶ドル(700億円)で米国での共同商業化契約を締結した。第一三共が計上した米国売上高は2017年度47億円、2018年度42億円(前年度比10%減)、2019年(9か月)28億円(15%減)だった。

HER2標的ADC(抗体薬物複合体)Enhertuによる胃がん治療

01/27 AZN , HER2 inhibitor , ADC , Gastric cancer Phase II DESTINY-Gastric01 trial of Enhertu versus chemotherapy met primary endpoint - objective response rate and key secondary endpoint of overall survival in patients with previously treated HER2-positive metastatic gastric cancer 第一三共が創製し、アストラゼネカと共同開発するHER2標的ADC(抗体薬物複合体)治療薬Enhertuが胃がん効能追加の申請用臨床試験で主要評価項目の客観的有効率(ORR)と二次評価項目とした全生存期間(OS)を達成した。前治療歴のあるHER2陽性、切除不能、転移性の胃および胃食道接合部がん患者を対象とし、化学療法剤と比較した。

HER2を標的とするADC(抗体薬物複合体)抗がん剤をFDAが承認

12/20 AstraZeneca , HER2 receptor , Breast cancer Enhertu (trastuzumab deruxtecan) approved in the US for HER2-positive unresectable or metastatic breast cancer following two or more prior anti-HER2 based regimens (エンヘルツ(Enhertu)がHER2を標的として2種類以上の前治療を経たHER2陽性・切除不能または転移性の乳がん患者を対象として承認された) (参考) 特許満了となったロシュのハーセプチンと化学療法剤を複合体として第一三共が創製し、アストラゼネカと共同開発してきたDS-8201が申請から2か月でFDAの加速承認を取得した。一方、ロシュは2013年に ハーセプチンをADC化したカドサイラの承認を取得しており、2018年売上高は10憶㌦に達した。ロシュのHER2関連薬剤の売上高はハーセプチン70憶㌦、パージェタ28憶㌦とカドサイラ10憶㌦を合計すると1兆円を超える。エンヘルツは2018年にメルクのPD-1阻害薬キートルーダとの併用による乳がんおよび肺がんの適応症取得を目指して共同開発提携を結んでいる。ピーク時にはハーセプチンの7000億円に迫る売上高を達成するとの株式市場ではアナリスト予想もつたえられている。

ENHERTU、複数の治療歴の有るHER2 陽性切除不能/転移性乳癌の治療薬の米国承認取得

第一三共とAstraZeneca は、米国FDA が。転移状態にあり2 回以上の抗HER2 ベースのレジメンの治療を受けている、成人女性の切除不能または転移性HER2 陽性乳癌患者の治療薬として、抗HER2 抗体薬物複合体(ADC)のENHERTU® (fam-trastuzumab deruxtecan-nxki)を承認したと発表した。本効能は、癌に対する奏効率と奏効持続期間に基づいて迅速プログラムのうちの加速承認により承認された。本効能の承認を継続させるには確認試験で臨床上のベネフィットを証明し、ラベルへの記載を行わなければならない。 FDA の承認は、HER2 陽性転移性乳癌の女性患者184 人を対象に、ENHERTU(5.4 mg/ kg)単剤療法の単一群からなるピボタル第2 相DESTINY-Breast01 試験結果に基づいている。試験結果は、完全奏効率4.3%(n = 8)と部分奏効率56.0%(n = 103)を含む、全奏効率(ORR)60.3%を示した(n = 111; 95%CI:52.9-67.4)。2019 年8 月1 日時点で、奏効期間(DoR)の中央値は14.8 カ月(95%CI:13.8-16.9)であった。さらに、フォローアップの中央値の11.1 カ月において、無増悪生存期間(PFS)の中央値が16.4 カ月((95%CI:12.7-未達)との試験結果がSan Antonio 乳癌シンポジウム(SABCS19)で報告され、同時にNEJM 誌にも掲載された。

トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)の承認申請をFDAが優先審査に指定

Oct 17 , 2019  AZN , HER2 inhibitor , Breast cancer Trastuzumab deruxtecan granted FDA Priority Review for treatment of patients with HER2-positive metastatic breast cancer アストラゼネカと第一三共が共同開発するHER2陽性乳がん治療薬トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)の承認申請(BLA)をFDAが優先審査に指定し、審査終了目標は2020年第2四半期に設定された。

パージェタとハーセプチンを皮下注射の合剤として従来の静脈注射製剤との同等性を確認

Roche’s fixed-dose subcutaneous combination of Perjeta and Herceptin showed non-inferiority when compared to intravenous formulations for people with HER2-positive breast cancer ロシュはいずれも自社開発のHER2阻害薬であるパージェタとハーセプチンの合剤を皮下注射製剤として、従来の静脈注射製剤との同等性を確認した。HER2陽性の早期乳がん患者を対象に化学療法(静脈注射)との併用による術前補助療法(ネオアジュバント)および術後補助療法(アジュバント)として投与した。これまで150分間を要した投与時間は5分に短縮された。同等性は一定の投与間隔におけるパージェタの最低血中濃度で比較した。 パージェタとハーセプチンの併用は100か国以上で承認されており、病理学的完全緩解率(pCR)をハーセプチン単独投与と化学療法による術前補助療法の倍近くへと改善している。さらに早期乳がんにおける術後補助療法では再発、侵襲性病変及び死亡のリスクを有意に減少している。転移性乳がん患者の一次治療の成績は従来治療を大きく上回り、生存期間を改善している。 (解説) ハーセプチンは1998年に初めての抗体医薬の分子標的抗がん剤としてHER2陽性転移性乳がんを適応症に承認された。特許期間が終了し、バイオシミラー製品が欧州では一昨年(2017年)に承認され、米国でも今年(2019年)に入って3月にファイザー、6月にアムジェンが承認を取得した。ハーセプチンの売上高は2018年71億円㌦で パージェタはHER2受容体の二量化阻害剤であり、抗HER2抗体のハーセプチンとは異なる作用によってHER2パスウェイを阻害する。2012年にHER2陽性・転移性乳がんを適応症として承認された。翌年(2013年)に術前補助療法として、2017年には術後補助療法としての追加適応症が承認された。 ロシュのHER2阻害製品ラインにはもう一つ、化学療法剤を結合させた抗体薬物複合体(ADC)のカドサイラがある。カドサイラは2013年に転移性乳がんに承認され、本年(2019年)5月に早期乳がんの術後補助療法が追加承認された。カドサイラの売上高(2018年995億...

第一三共、二重特異性抗体に関するZymeworks 社との提携契約におけるオプション権行使(5月24日)

第一三共は、カナダのバンクーバーに拠点を置くZymeworksと2016 年9 月に締結した共同研究およびクロスライセンス契約に基づくオプション権を行使し、特定の癌免疫療法に関わる二重特異性抗体を商業化する権利を取得したと発表した。第一三共は、自社の開発候補品となる癌免疫二重特異性抗体を獲得し、その商業化に向けた開発に着手することを決定したことから、本契約の規定に従い、第一三共はZymeworks に350 万米$を支払う(同社への支払い総額2,450 万米$)。

第一三共は抗体薬物複合体(ADC)抗がん剤のDS-8201 についてアストラゼネカと7000億円を超える提携契約を締結(3月29日)

第一三共 は、同社の最重要研究開発プロジェクトDS-8201(trastuzumab deruxtecan)についてアストラゼネカとグローバル開発及び販売提携契約を締結したと発表した。 DS-8201 に関わる開発ならびに販売提携契約の概要は、以下のとおりである。 サイエンス・テクノロジーに強みを持つ第一三共と、癌領域の研究開発ならびに販売に関わるグローバル事業に豊富な経験とリソースを持つアストラゼネカ との戦略的提携により、様々なHER2 発現癌 における単剤及び併用療法におけるtrastuzumab deruxtecan の価値を最大化する。 アストラゼネカは、第一三共に、最大で総額69 億$(約7,600 億円)の対価を支払う。うち13.5 億$は契約一時金、55.5 億米$が開発・販売の進捗等に応じて支払われる。 日本を除く全世界における利益と開発・販売等費用を両社で折半する。 原薬は第一三共が供給する。 売上収益は、日米欧等は第一三共が計上、中国、オーストラリア、カナダ等はアストラゼネカが計上する。

厚生労働省、エピジェネティック薬valemetostat(DS-3201)を「先駆け審査指定制度」対象品目に指定

第一三共(株)のエピジェネティックEZH1/2 阻害薬valemetostat (DS-3201)が,再発または難治性末梢性T 細胞リンパ腫(PTCL)の治療を対象に、厚生労働省から先駆け審査指定制度の対象品目に指定された。 今回の先駆け審査指定は、再発または難治性PTCLを含む非ホジキンリンパ腫患者を対象に、本剤の安全性と予備的有効性を評価した第1 相臨床試験の中間解析結果に基づいている。本剤は、現在、日本及び米国において、PTCL を含む非ホジキンリンパ腫患者を対象とした第1 相臨床試験を実施中。また、米国において急性骨髄性白血病(AML)及び急性リンパ性白血病(ALL)患者を対象とした第1相臨床試験が進行中。

第一三共のCSF-1R 阻害剤ペキシダルチニブのNDA をFDAが受理し、優先審査に指定(2月5日)

第一三共が開発中のCSR-1R 阻害剤ペキシダルチニブ(PLX3397)について希少な腱滑膜巨細胞腫(TGCT)治療薬として提出した新薬承認申請(NDA)をFDA が受理し、優先審査に指定した。 申請は、TGCT 患者を対象に欧米で実施した第3 相ENLIVEN 試験の結果に基づいている。主要評価項目を達成した本試験結果の詳細は2018 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)で発表された。手術による腫瘍切除不能なTGCT 患者120 人を対象に、本剤を24 週経口投与群と、プラセボ 投与群との二重盲検比較試験である。本試験の有効性について、主要評価項目である奏効率は本剤投与群で39%、プラセボ投与群で0%であった。また、副次評価項目である腫瘍体積スコア、関節可動域、こわばりなどにおいても、本剤はプラセボと比較して統計的有意差を持って改善を示した 。

HER2 陽性進行大腸癌に対するtrastuzumab deruxtecan (DS-8201a)第1 相試験最新結果報告

第一三共が開発中のADC 薬 [Fam-] trastuzumab deruxtecan (DS-8201a) (米国外の一般名はtrastuzumab deruxtecan)について、重度な前治療歴を有するHER2 発現陽性進行結腸直腸癌のサブグループ患者を対象に評価した、進行中の第1 相試験の最新結果が、ドイツMunich で開催中の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2018)年次集会で報告された(Abstract # 563P)。 今回報告されたのはHER2 発現陽性(IHC ≥1+ または増幅)の前治療を重度に経験してきた評価可能な結腸直腸癌 (CRC) 患者19 人のサブグループ解析の更新データである。全奏功率15.8%( 3 人/19 人)、病勢コントロール率84.2%(16 人/19 人)、奏効期間(DoR)中央値は未達であるが、無増悪生存期間(PFS)中央値は、3.9 カ月(95%CI:2.1, 8.3)であった。これらの患者は、HER2 IHCレベルがゼロの6 人を含め。保存病理組織についての中央検査結果によると、様々なHER2発現レベルを保有していた。

第一三共のDS-8201 とKEYTRUDA のHER2+乳癌 / HER2 変異肺癌に対する臨床併用試験契約締結(9月20日)

米国第一三共は、抗HER2 ADC 薬DS-8201 とMerck/MSD の免疫チェックポイント阻害薬抗PD-1 抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法を評価する臨床試験の実施に関する契約をMerck & Co., Inc./MSD の子会社と締結したと発表した。 本契約に基づき、第一三共は、HER2 発現の乳癌(BC)及び非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象とした両剤併用の第1 相臨床試験を実施する。推奨用量の決定後、T-DM1 前治療歴の有るHER2 陽性進行乳癌患者群(コホート1)、標準療法を受けたHER2 低発現進行BC 患者群(コホート3)、及び抗PD-1/抗PD-L1 抗体の前治療歴の無いHER2 変異陽性の進行NSCLC患者群(コホート4)において、両剤併用の安全性、忍容性及び有効性を評価する予定。主要評価項目は最大耐用量、推奨用量及び奏効率。欧米において約125 人の患者を登録する予定。 LINK » Daiichi Sankyo , Antibody drug conjugate (ADC) , Breast cancer , Lung cancer , Collaboration

第一三共のFLT3 阻害剤quizartinibをFDAが再発・難治性AML治療としてBT 指定(8月1日)

第一三共株式会社のFLT3 阻剤害quizartinib が、FLT3-ITD 変異を有する再発又は難治性(r/r)の急性骨髄性白血病(AML)治療を対象として、米国FDA から、Breakthrough Therapy(BT)の指定を受けた。今回のBT指定は、FLT3-ITD 変異陽性の、r/r AML 患者を対象としたグローバル第3 相QuANTUM-R 試験結果に基づくものである。本試験において、quizartinib は既存の化学療法剤と比較して全生存期間(OS)を有意に延長した。本剤はこの他、FDA よりFLT3-ITD 変異陽性のr/r AML 治療を対象にFast track の指定を、またFDA 及びEMA よりAML 治療を対象としてOrphan drug(希少病用薬)の指定を受けている。

FLT3-ITD 変異陽性再発難治性急性骨髄性白血病に対するquizartinib の第3 相試験結果発表(6月6日)

米国第一三共は、開発中のFLT3 阻害剤quizartinib について、FLT3-ITD 変異陽性、再発難治性急性骨髄性白血病(r/rAML)に対し、quizartinib 単剤による第3 相QuANTUMR試験結果を、来る6 月14~17 日にStockholm で開催される第23 回欧州血液学会(EHA2018)総会において、16 日のLate- Breaking Session で初めて口頭で報告すると発表した。 QuANTUM-R 試験は、造血幹細胞移植を受けたあるいは受けていないに関わらず、1 次療法の標準療法に難治性、あるいは1 次療法の標準療法後、6 カ月以内に再発したFLT3-ITD変異陽性AML 患者367 人を登録した、ピボタル、グローバル、第3 相、オープンラベル、無作為化試験である。登録患者は2:1 の比率で無作為に分けられ、quizartinib の経口単剤療法、又は救済化学療法のいずれかを投与された。主要評価項目は、全生存期間(OS)である。

抗 HER2 ADC 薬 DS-8201a の前治療歴のある HER2 発現固形癌に対する効果

第一三共が開発中の HER2 を標的とする抗体薬物複合体(ADC)薬 DS-8201a の第 1 相臨床試験の中間結果が、ASCO2017において報告された (Abstract #108)。DS-8201a は HER2 を標的として、新規のトポイソメラーゼ I 阻害薬の抗体分子に対する比率が 7-8 と高比率の ADC 薬である。前臨床試験で DS-8201a は、HER2 の低発現腫瘍に対する有効性を含めて、T-DM1 よりも広域の抗癌スペクトラムを示している。今回の臨床試験は、HER2 発現固形腫瘍に焦点を絞って、用量漸増部(パート 1)および用量拡大(パート 2)から構成されている( NCT02564900 )。 パート 1 は乳癌(BC)患者および 胃癌(GC )患者に対する用量拡大を特定するために、修正連続再評価法を使用した。パート 2 は、①T-DM1 の治療を受けた HER2陽性BC 患者、②トラスツズマブの治療を受けた HER2 陽性 GC 患者、③低 HER2 発現 BC 患者、その他の HER2 発現固形癌の HER2陽性の 4 つの拡大コホートを対象に、有害事象(AEs)、奏効率(ORR)、および病勢コントロール率(DCR)が評価された。 合計 89 人の患者に投与された。内訳は、平均 4 回の前治療歴を有する 24 人のパート 1 および 65 人のパート 2 [BC、GC、結腸直腸癌(CRC)、唾液腺癌、および非小細胞肺癌(NSCLC)]。SD-8201a はパート 1 では 8.0 mg/kg まで増量、パート 2 の用量レベルには 6.4 &5.4 mg/kg Q3W IV が選択された。 HER2 低発現患者14人を含む73人の患者で評価し、ORR と DCR はそれぞれ 40%および 90%であった。T-DM1 治療 BC 患者 1 人が完全寛解(CR)を達成、低 HER2 発現の 4 人が部分寛解を達成した。現在 63 人が治療を継続中である。治療期間の中央値はパート 1 が≧27 週、パート 2 は未達であった。 今回の中間結果からその安全性と有効性が示唆されたため、HER2陽性転移 BC および HER2陽性GC における有効性と安全性を評価する第 2 相臨床試験の準備が進められている。 Link  » 第一...

Kite PharmaがCAR-T療法の日本における開発・商業化で第一三共と提携

 Kite Pharma, Inc.(カイト社)は、開発中のCAR T(キメラ抗原受容体T細胞)療法KTE-C19 (axicabtagene ciloleucel)の日本における開発並びに商業化に関して、第一三共と戦略的提携契約を締結したと発表した。  CAR T療法は患者のT細胞を採取し、遺伝子操作により、B 細胞リンパ腫および白血病細胞表層に発現しているCD19 抗原を標的とするキメラ抗原(CAR)受容体を発現させ、癌細胞を死滅させる治療法である。奏効率(ORR)90%以上、完全寛解率(CR)40~50%を示し、現段階で最強の癌免疫療法と言われている。しかし、主作用が暴走すると重篤なサイトカイン放出症候群を引き起こすため、これを抑える「安全装置」(ブレーキ)の開発が成功のカギとされている。(注)  カイト社は、2015 年12 月にFDA からBreakthrough Therapy、2016 年6 月にEMA からPRIME スキームの指定をそれぞれ受けた。 2016 年12 月4 日にFDA にローリング申請によるBLA の提出を開始、2017 年第1 四半期末迄に完了すると発表した。申請効能は「自己幹細胞移植が不適な再発・難治性進行性B 細胞NHL 患者の治療」とし、化学療法が無効なびまん性大細胞型B 細胞性リンパ腫(DLBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)、原発性縦隔大細胞型B 細胞性リンパ腫のサブタイプからなるNHL 患者が含まれている。  第一三共は日本におけるKTE-C19 の開発ならびに商業化を行う。カイト社は契約の一環として第一三共に技術供与を行い、更に第一三共はKITE-718 を含め、カイト社が今後3年以内に米国にINDを提出するその他の開発候補品のライセンス権利を有している。 (参考:注) 強力なキメラ抗原受容体T 細胞(CAR-T 細胞)療法には長所と短所があることから、安全スイッチの開発の必要性が論じられている。承認されれば超大型製品に成長すると期待されるだけに、安全スイッチを組み入れた開発アプローチに移行する企業も出てきた。そのため、今後3~4年以内の承認は期待できず、固形癌への承認は更にその先になるとアナリストは予測している。アステラス製薬は米国子会社が開発したCAR T療法をBellicum社に導出しており、日本国内では...

多発性骨髄腫の骨合併症に対して抗RANKL抗体デノスマブ(製品名XGEVA)の発症遅延作用を証明

アムジェンはXGEVAを様々な固形がんの転移による骨病変に対する予防薬として販売している。今回の第3相482試験では血液がん(多発性骨髄腫)による骨合併症の発症遅延作用を検証し、良好な結果が得られたと発表した。 本試験(NCT01345019)は、国際共同、二重盲検、多施設の臨床試験で、新たに多発性骨髄腫と診断された患者を登録して、XGEVAによる骨合併症の予防効果をゾレドロン酸と比較した。登録患者1,728 人(各群859 人)は、XGEVA群(120 mg 皮下注、4週に1回)あるいはゾレドロン酸群(4 mg静注:腎機能で調整、4週に1回)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、最初のSRE(骨折、骨への照射、骨または脊髄圧迫)発症までの期間に関しての、XGEVAのゾレドロン酸 に対する非劣性の証明である。副次評価項目は、最初のSRE 発症までの期間、次の発症までの期間、および全生存(OS)のXGEVAのゾレドロン酸に対する優越性である。 主要評価項目の非劣性 [ハザード比(HR)= 0.98, 95 % CI, 0.85 - 1.14]は達成されたが、副次評価項目のうち、最初のSRE発症までの期間と次のSRE発症までの期間に関する優越性は達成されなかった。OSにおけるゾレドロン酸に対するXGEVAのHRは0.90(95%CI;0.70-1.16)であった。XGEVAの安全性プロファイルは、既知のものと一致していた。 (参考) XGEVAを国内で製品名ランマークとして販売する第一三共は本試験の「協力者」と記載されている。同社の2015年度決算におけるランマークの売上高は前年比22%増加の124億円であった。また、同成分の骨粗しょう症治療薬プラリアの売上高は125億円(前年比52%増)であった。アムジェンの2015年グローバル売上高はXGEVAが14億ドル(1400億円)、Proliaが13億ドル(1300億円)であった。 Link   企業分析  ➜ アムジェン   ➔ Amgen  ➜ 第一三共  新薬開発➜ 血液がん