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他家CAR T ALLO-501, 再発・難治性非ホジキンリンパ腫第1 相ALPHA 試験結果を報告

Allogene Therapeutics(Allogene)と共同開発パートナーのServier は、米国臨床腫瘍学会(ASCO2020)バーチャルサイエンティフィックプログラムで、開発中の他家CAR T 細胞療法ALLO-501 と前処置のリンパ球除去療法に使用する抗CD52抗体ALLO-647 について、非ホジキンリンパ腫に対する非盲検の第1 相ALPHA 試験において、用量制限毒性(DLT)、移植片対宿主病(GvHD)、又は免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は認められず、忍容性も良好であったと発表した。進行中の試験で22 人が安全性評価対象、19 人がデータカットオフ時で少なくとも1 種の腫瘍に対する評価対象であった。1. 有効性:完全奏効(CR)7 人(37%)、部分奏効(PR)が5 人(26%)、奏効率(ORR)は63%であった。CAR T 治療歴の無い患者(N= 16)で、ORR の75%、CR 44%と高値が観察された。ORR の12人の患者のうち9 人(75%)がデータカットオフ時点でも奏効性を維持していた。高用量のALLO-647 の方が高いCR を示した。

CAR-T 細胞療法axicabtagene ciloleucel の国内承認申請

第一三共は、CD19 を標的とするキメラ抗原受容体T 細胞(CAR-T 細胞)療法axicabtagene ciloleucel(Axi-Cel)(KTE-C19;欧米承認名YESCARTA)について、再発又は難治性B 細胞リンパ腫に係る再生医療等製品製造販売承認申請を国内で行った。第一三共は、2017 年8 月にGilead Sciences に買収され、その傘下に入ったKite Pharma, Inc.(Kite)から、2017 年1 月に本品の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得していた。 本申請は、Kite が実施したグローバル第1/2 相ZUMA-1 試験、および再発又は難治性のB 細胞リンパ腫を対象に第一三共が実施した国内第2 相臨床試験の結果に基づくものである。国内第2 相臨床試験は主要評価項目の奏効率の達成基準を満たしており、試験結果の詳細は今後、学会等にて公表する予定。本品は厚労省より、びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B 細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)および高悪性度B 細胞リンパ腫(HGBL)を対象として希少疾病用再生医療等製品指定を受けている。

再発/難治性(r/r)Mantle 細胞リンパ腫(MCL)に対するCAR T 細胞療法KTE-X19

Gilead Sciences 傘下のKite Pharma(Kite)が開発中のCAR T 細胞療法KTEX19の、成人の再発/難治性(r/r)Mantle 細胞リンパ腫(MCL)の治療薬としてFDA に2019 年12月11 日に提出していた生物薬品承認申請(BLA)が受理され、優先審査に指定された。承認されればKiteにとって二つ目の製品となる。先行品のエスカルタ(Axi-cel)は2017年10月にB細胞リンパ腫(DLBCL)を適応症として承認されている。 優先審査の終了目標は2020 年8 月10日に設定された。本品の本効能はBreakthrough Therapy の指定を受けている。EU におけるEMA に提出したMAA の審査もバリデーションが終了し、PRIME スキームの指定を受けて審査が開始されている。

アステラス製薬/Adaptimmune、他家CAR-T・TCR-T 細胞療法の共同開発・商業化提携契約

アステラス製薬は、子会社Universal Cells, Inc.(Universal Cells)を通じて、癌領域の細胞医療製品の開発に特化したAdaptimmune Therapeutics plc.(Adaptimmune)と、癌患者を対象にした新たな多能性幹細胞由来の他家T 細胞療法の共同開発・商業化に関する契約を締結した。 Adaptimmune は、以前から、多能性幹細胞からT 細胞を分化誘導させる独自の技術を開発している。Universal Cells とAdaptimmune は、2015 年、T 細胞領域におけるユニバーサルドナー細胞に関する独占的ライセンス契約を締結し、共同で遺伝子編集TCR‐T 細胞医療の研究を推進してきた。今回の契約は、既存の共同研究を拡大する契約内容である。 両社は、本契約に基づき最大3 つの標的分子に対して、特異的に作用する新しいT 細胞療法候補を共同開発する。この共同開発では、Adaptimmune が確立した、あるいは開発中の、特定の癌抗原とヒト白血球型抗原(HLA)の複合体を認識する親和性を向上させたT 細胞受容体(TCR)、癌細胞のHLA 型に関わらず特定の癌抗原を認識するHLA 非依存TCR ( HLA-independent TCR:HiT )、および特定の癌抗原を認識するCAR の同定・検証能力の他、フィーダー細胞を使用せずに多能性幹細胞からT 細胞を分化誘導する技術を活用する。アステラス製薬は、これらと、Universal Cell ドナー細胞と遺伝子編集技術を組み合わせることで、免疫拒絶を抑えた革新的な他家T 細胞製品の創製、開発ができると期待している。
アステラス製薬は、Xyphos 社が有するCAR(Chimeric Antigen Receptor:キメラ抗原受容体)-細胞療法に関する技術基盤であるACCELTM(Advanced Cellular Control through Engineered Ligands)とともに、癌免疫の分野をリードする優秀な人材を獲得することになる。買収の対価として、買収手続完了時に1 億2,000 万$が支払われ、Xyphos 社はアステラス製薬の完全子会社となった。当該支払いと、開発の進捗に応じたマイルストン支払いを合わせ、最大で総額6 億6,500 万$が支払われる可能性がある。 Xyphos 社独自のACCELTM 技術は、タンパク工学により創製した受容体とリガンドタンパクの特異的な結合を利用した合成生物学的手法に基づいている。受容体を発現させたナチュラルキラー(NK)細胞やT 細胞といった免疫細胞 (convertibleCAR® 細胞)と、攻撃標的である癌抗原を認識する抗体をリガンドタンパクと融合させた抗体-リガンド融合タンパク(MicAbody)を患者に投与し、治療する技術である。攻撃対象とな癌細胞の特徴に応じて、MicAbodyを取り換え、複数使用することで、convertibleCAR®細胞に異なる癌抗原や複数の癌抗原を認識させ、様々な癌細胞を攻撃することができる。また、MicAbody の投与量を調節することで、免疫細胞による過剰な免疫反応を制御し、従来のCAR-T 療法で見られるサイトカイン放出症候群(cytokine release syndrome)の発生を抑制できることも期待される。さらに、MicAbodyの抗体部分を別のタンパクに替えることにより、convertibleCAR®細胞の増殖や生存制御も可能になる。Xyphos のconvertibleCAR®-T 細胞のリードプログラムは現在、前臨床開発段階にあり、2021 年に初めての臨床試験が行われる予定である。

ブリストルマイヤーズ・スクイブが3番目のCAR-T細胞療法を申請

12/18 BMY , CAR T-Cell Therapy , Lymphoma Bristol-Myers Squibb Announces Submission of Biologics License Application for CAR T-Cell Therapy Lisocabtagene Maraleucel (liso-cel) to FDA  (ブリストルマイヤーズ・スクイブはCAR-T細胞療法 liso-cel のBLA(承認申請)をFDAに提出) liso-cel(ライソセル)は大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者の三次治療を適応症として申請された。この申請はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含むLBCL患者269例を登録したTRANSCEND NHL 001試験の結果に基づいている。LBCLは非ホジキンリンパ腫のなかで最も侵襲性が高く、FDAの画期性治療法指定(BTD)を受けている。 (参考) CAR-T細胞療法によるリンパ腫治療は2017年10月にKite(現ギリアド)のイエスカルタ、2018年5月にノバルティスのキムリアが、どちらもDLBCLを適応症として承認されている。CAR-T細胞療法としての初めての承認はキムリアが急性リンパ性白血病(ALL)を対象として2017年5月に取得した。

抗BCMA・CD38 二重特異性CAR T 細胞療法、多発性骨髄腫に対する第1 相用量漸増試験

フロリダ 州オーランドで開催中の米国血液学会(ASH2019)年次総会で、中国武漢市、華中科技大学同済医大病院血液学研究所および同武漢市のCellyan Therapeutics Co., Ltd.の研究者からなる共同研究グループが、再発・難治性(R/R)多発性骨髄腫患者に対する抗BCMA/ CD38 二重特異性CAR T 細胞療法の第1 相用量漸増試験結果を口頭発表した。 抗B 細胞成熟抗原(BCMA)キメラ抗原受容体(CAR)T 細胞療法は、一連の臨床試験から有望な結果が得られている。しかし、MM のBCMA 陰性又は陽性の再発による無増悪生存期間(PFS)が短期であることが当面の課題である。今回、演者らは、直列に4-1BB 共刺激ドメインおよびCD3ζドメインに抗CD38 および抗BCMA の単一鎖の可変フラグメントを組み込んだ二重標的のBM38 CAR を構築し、BM38 T 細胞の安全性、有効性、及び持続期間を評価すべくR/RMM 患者を対象にヒトでの最初の臨床試験(ChiCTR1800018143)を実施した。 遺伝子異常のある10 人(62.5%)と髄外病変を伴う5 人等(31.25%)合計16 人が、5 用量の漸増コホートでBM38 CAR-T 細胞を投与された。追跡期間中央値は36 週間、用量制限毒性(DLT)、及びグレード(GR)≧3 の神経系毒性は観察されなかった。主にGR 1〜2 のサイトカイン放出症候群(CRS)は、16 人中10 人(62.5%)に報告された。14 人(87.5%)が寛解を達成し、8 人(50%)が「厳格な完全寛解」(sCR)、2 人(12.5%)が「非常に良好な部分寛解」(VGPR)、4 人(25%)が部分寛解(PR)および14 人(87.5%)が骨髄内微小残存病変(MRD)の陰性を達成した。sCR の最長期間は51 週間を超え、8 人中5 人(62.5%)がsCR を維持しており、2 人がVGPR に、1 人がPR に移行した。無増悪生存期間(PFS)の中央値は未達で。 9 カ月の時点のPFS 率は75%であった。5 人(100%)の髄外病変が消失した。 本年7 月末で、BM38 CAR-T 細胞は、フローサイトメトリー(FCM)、およびq-PCR で、患者の末梢血にまだ生存していることが確認された。sCR 患者のCA...

多発性骨髄腫を対象とするCAR-T治療薬をFDAが画期的治療に指定

12/06 Janssen , CAR-T Therapy , Multiple myeloma Janssen Announces BCMA CAR-T Therapy JNJ-4528 Granted U.S. FDA Breakthrough Therapy Designation for the Treatment of Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (ヤンセンが開発中のBCMA標的CAR-T治療薬JNJ-4528が再発性・難治性の多発性骨髄腫に対してFDAの画期的治療指定(BTD)を取得した) (参考) CAR-T治療薬として初めて承認されたキムリア(ノバルティス)は2017年8月にB細胞急性リンパ性白血病(ALL)、2018年5月にB細胞リンパ腫の適応症を取得し、続いて慢性リンパ性白血病(CLL)に対する適応を模索している。カイト(現ギリアド)が2017年10月に承認取得した イエスカルタはびまん性大細胞B細胞リンパ腫を適応症としており、急性リンパ性白血病(ALL)についてはフェーズ1/2臨床試験の段階にある。 骨髄腫を対象とする臨床試験を実施している CAR-T治療薬 は、現時点ではヤンセンのJNJ-4528だけである。

GSK とLyell Immunopharma, Lyell の技術を用いた次世代癌細胞療法の共同開発契約締結

GlaxoSmithKline plc(GSK)は、San Francisco に拠点を置く2018 年創設のLyell Immunopharma(Lyell)と、固形癌患者のCAR T 細胞療法を改良する新技術開発について、5 年間の提携契約を締結した。複数の癌種に認められるNY-ESO-1 抗原を標的とするGSK3377794を含めGSK のパイプラインの強化である。GSK は総額6 億$を投資すると報道されている。 2014 年4 月、GSKはNovartis とコンシューマーヘルスケア・ワクチン・癌の3 事業における取引を発表し、2015 年3 月に取引は完了した。GSKは、総額160 億$でGSK のオンコロジー事業をNovartis に売却したが、免疫関連の癌領域の事業は保持していて、2018 年4 月に遺伝子治療に関してOrchard Therapeutics と戦略的提携契約を締結、2018 年12 月に免疫系癌領域のPARP 阻害剤などを開発中のTESARO を51 億$で買収し、癌免疫療法の活性化に入力し始めた。

北京大学研究グループB 細胞NHL に対する共刺激ドメイン4-1BB 又はCD28 を有するCD19 CAR-T の同時比較

2019 年欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2019)年次総会で、CART細胞療法に使用されている共刺激ドメインの4-1BB あるいはCD28 をそれぞれ組み込んだCAR-T 細胞について、非ホジキンリンパ腫に対して直接比較した試験結果が、北京大学癌病院&研究所の研究グループから報告された(1185 PD)。尚、試験の資金はImmunochina Pharmaceuticals Co.,Ltd.が提供した。 6 人の患者が0.75~5 ×105 / kg の用量で治療された。両タイプのCAR-T 細胞は、最初の3 カ月以内に67%の完全奏効(CR)を達成する等、ほぼ同様の有効性を示した。IL-6 およびIL-10 を含むcytokine レベルは、CAR-T 細胞注入後に上昇した。IL-6 およびIL-10 のピークレベルは、28z CAR-T 細胞コホートが、はるかに高レベルを示した。28z CAR-T コホートで、重度のcytokine 放出症候群(CRS)、CAR-T 細胞関連脳症症候群(CRES)(≧グレード3)、および1 人の死亡が発生したことにより、当該コホートの患者登録は中止に至った。さらに6 人の患者が、BBz CAR-T 細胞を1×106 / kg の用量を投与され、1 カ月のCR 率は83%で、有害事象(AEs)はグレード1/2 レベルのみであった。:BBz CAR-T 細胞療法は、28z CAR-T 療法と比較して、同様の抗腫瘍活性を示したが、安全性ではより安全なプロファイルを示した。

CMS、トランプ政権、CAR T 細胞による癌治療を全国Medicare 加入者に提供を決定と発表

Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS)は、トランプ大統領とAzar連邦保健福祉省(DHHS)長官のリーダーシップにより、FDA が承認した、患者自身の遺伝子組み換え免疫細胞によるキメラ抗原受容体T 細胞(CAR T 細胞)療法をMedicare の対象とする決定を確認したと発表した。FDA が承認したCAR T 細胞療法は、特定の種類の癌として、非Hodgkin リンパ腫とB 細胞前駆体急性リンパ芽球性白血病の一部の患者の治療法である。 Medicare は、FDA が承認した効能について、FDA リスク評価および緩和策(REMS)に登録された医療施設で使用される場合に限って、自家CAR T 細胞療法に対する給付を行う。被験薬としてCAR T 細胞療法を使用した臨床試験におけるルーチンのコストに対して給付する基本方針に変わりない。更に、Medicare はCMS 承認のCompendium(医薬品処方指針、又は医薬品情報集)に推奨される適用外使用としてFDA 承認のCAR T 細胞療法に給付することになる。Compendium は、医学的に認められた医薬品及び生物薬品の使用を決定する際に利用される。

京大iPS 細胞研究所と武田薬品が創製した初のiPS 細胞由来CAR-T 細胞療法の共同開発

京大iPS 細胞研究所(CiRA)と武田薬品は、新たなプログラム開始に伴い、新規iPS 細胞由来キメラ抗原受容体(CAR)遺伝子改変T(CAR-T)細胞療法(iCART)に関する研究成果が、両社の共同研究プログラムT-CiRA から武田薬品に継承されたと発表した。T-CiRAの契約条件に従い、武田薬品は本iCART 製品の全世界における開発と商業化権を有し、CiRAは開発の進捗や承認に応じたマイルストン収入を得る。武田薬品とCiRA は引き続き連携し、2021 年の First-In-Human(FIH)試験の実現に向け、iCART プログラムを開始する。

進行中皮腫患者に対する抗mesothelin CAR-T 免疫療法の第1 相試験データをASCO で発表

市販の他家CAR-T 細胞免疫療法の開発を目指しているAtara Biotherapeutics(Atara)と、提携先のMemorial Sloan Kettering Cancer Center(MSK)の共同研究者らの医師主導による、PD-1 チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ との併用による、mesothelin を標的とする自家CAR-T の局所投与療法の第1 相試験が有望な結果が、ASCO2019で発表された。 ペムブロリズマブ とリンパ除去化学療法を受けた最短追跡期間3 カ月における16 人の悪性胸膜中皮腫患者のサブセットを対象にした第1 相試験(NCT02414269)において、12 カ月間の全生存率は80%、最良総合効果は63%、うち3 人は試験担当医師により完全奏効と評価された。 MSK はまた、mesothelin 関連進行性乳癌患者の治療用として、mesothelinを標的とするCAR T 細胞療法を実施している。

Allogene とServier が抗CD19 AlloCAR T 療法ALLO-501 のIND を提出、臨床試験を開始(1月28日)

Allogene Therapeutics, Inc. (Nasdaq: ALLO)(Allogene)と他家CAR T 細胞療法(AlloCAR TTM)の共同開発パートナーのServier が開発中の、Allogene のAlloCAR T™の開発候補ALLO-501 の再発・難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)の臨床評価に関するIND をFDA が認可した。Allogene は、ALLO-501 プログラムのスポンサーである。 第1 相臨床試験は、再発/難治性びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)または濾胞性リンパ腫(FL)の最も一般的なNHL サブタイプに対するALLO-501 の用量を漸増して安全性・忍容性を評価するデザインである。ALLO-501 は、フルダラビン /シクロホスファミド(Flu / Cy)およびAllogene 独自の抗CD52 モノクローナル抗体ALLO-647 によるリンパ球枯渇後に投与される。第1 相ALPHA 試験は最大24 人に対して2019 年前半に開始予定である。

MaxCyte、Kite Pharma と複数のnon-viral CAR-T 細胞療法の開発・商業化提携契約締結

米国メリーランド州ゲティスバーグに拠点を置くグローバル細胞治療並びにライフサイエンス開発企業MaxCyte は、Gilead Sciences 傘下のKite Pharma との提携関係を拡大して、新たに複数の薬剤の臨床開発ならびに商業化に関わる合意事項を追加したと発表した。追加合意の内容は、Kite がMaxCyte のFlow Electroporation® Technology を使用することが可能になり、virus を使用しない細胞工学を用いて最大10 の標的とする複数のCAR-T 細胞療法を開発するというものである。 両社間のオリジナル提携契約は次の通りである:2018 年11 月、MaxCyte とKite は、CAR-T 細胞療法の開発に関して、Kite はMaxCyte の細胞工学技術の非独占的な臨床ならびに商業使用の権利を取得し、MaxCyte は、開発ならびに規制当局の許認可に関わるマイルストンの支払い、および販売に伴うロイヤルティを含む支払いやその他のライセンス費用などを受領する。

小野薬品、Fate Therap.とiPS 細胞由来他家CAR-T 細胞療法に関する創薬提携契約を締結(9月18日)

小野薬品は、米国San Diego に拠点を置くFate Therapeutics(Fate)と、癌を対象としたiPS 細胞由来同種異系(他家)細胞療法の創製を目的に戦略的創薬提携契約を締結したと発表した。Fate は研究資金の提供を受け、同社の独自開発のiPS 細胞技術基盤を使って小野薬品が選択した2 つの創薬標的に対するiPS 細胞由来他家CAR-T 細胞療法を創製する。 1 つ目のCAR-T 細胞療法;血液癌を対象として、小野薬品はアジアにおいて、Fate はアジア以外の地域で開発・商業化を行う権利を保有している。 2 つ目のCAR-T 細胞療法;固形癌を対象に、小野薬品は全世界を対象に独占的に開発・商業化の権利を保有するが、Fate は欧米における共同開発・共同販売のオプション権を保有する。本契約から創製される2 つの製品は共にFate が製造の責任を負う。 Fate のiPS 細胞製品の技術基盤:既存の抗癌剤との併用を含め、より効果的な薬理活性を達成するために繰り返し投与することが出来る、均一で改変された他家細胞製品の大量生産を目指している。また、ヒトiPS細胞の遺伝子改変やクローン化したマスターiPS 細胞株の確立などの技術や経験を有している。

ノバルティスのCAR T細胞療法キムリアを欧州委員会(EC)が承認

欧州委員会(EC)が、ノバルティスのキムリア (一般名:tisagenlecleucel)(CTL019)の販売承認申請(MAA)を認可した。キムリアの販売承認申請(MAA)は、 2017 年11 月にEMA に提出され、2018 年6月末のCHMP 会議で承認勧告を受けていた。EMA からの開発支援では、希少病薬への指定、およびEU の革新的治療法を対象にしたPRIME (PRIority MEdicines)スキームの指定品目第1 号であった。承認効能は、難治性で、幹細胞移植後の再発、2 回目あるいはそれ以上の再発状態にある、小児あるいは25 歳以下の若年成人のB 細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)患者、および、2 回以上の全身療法の後に、再発または難治性(r/ r)のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)の成人患者である。 この承認は、欧州8 カ国の患者を含む唯一の2 つのグローバ験試験、JULIET およびELIANA の試験の結果に基づいている。

KiteのCAR T細胞療法YESCARTA を欧州委員会(EC)が承認

欧州委員会(EC)は、Kite Pharma/Gilead Sciences の新規CAR-T 細胞療法YESCARTA(axicabtagene ciloleucel)を承認した。適応は、2 種以上の全身治療を受けた、再発または難治性のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)および原発性縦隔大細胞型B 細胞リンパ腫(PMBCL)である。販売承認申請(MAA)の根拠となったZUMA-1 試験は、難治性侵襲性非ホジキンリンパ腫(NHL)の成人患者を対象にした、シングルアーム試験である。axicabtagene ciloleucelを単回投与した患者の72%(n = 73/101)で奏効性が認められ、フォローアップの中央値15.1 カ月の時点で独立審査委員会(IRC)による評価で51%(n = 52/101) の患者で完全奏効が達成された。インフュージョン投与後1 年経過した時点で60%の患者が生存(95% CI: 50.2, 69.2)し、全生存期間(OS)の中央値は未達であった [95% CI: not estimable (NE)]。患者の12%がグレード(GR)3 以上のサイトカイン放出症候群(CRS )を経験し、31%がGR 3 以上の神経系の毒性を経験した。最終的に全患者の98%がCRSあるいは神経系副作用から回復した。

アッヴィ とCalibr、固形癌を治療対象にスイッチ可能な次世代CAR-T 細胞療法の開発で提携(6月25日)

アッヴィとScripps Research Institute 傘下の非営利組織の創薬部門Calibr が、固形癌を含む癌の治療薬開発を目指して、T 細胞療法を開発するための提携契約を締結した。今回の共同研究契約は、アッヴィ の癌研究の幅を拡大し、高度な精密医療を究明する技術を利用して、癌患者の人生を向上させる治療法の開発に注力する。 Calibr の新しい細胞治療プログラムは、抗体のFab 部分にpeptide-neo-epitope(NPE)を結合させてスイッチ分子として独自のモジュラー型の切替え可能なCAR T 細胞を製造することができる。それにより、CAR-T 細胞の活性化および抗原特異性を制御することが可能になり、安全性、汎用性を高めることができる。Calibr の独自の技術は、いくつかのタイプの血液癌および固形癌に対する普遍的なCAR-T 療法の開発が可能になる。Calibr は、開発候補品を2019 年にリンパ腫の臨床試験に追加する予定である。 ➔ AbbVie 、 抗体技術 、 CAR-T細胞療法

再発・難治性非ホジキンリンパ腫に対するCAR T 細胞liso-cel(JCAR017)の最新結果報告(6月3日)

セルジーンは、開発中の抗CD-19 CAR T 細胞療法lisocabtagene maraleucel (liso-cel; JCAR017)の、再発・難治性(r/r)悪性B 細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)患者に対する、TRANSCEND (NHL-001)試験において、6 カ月の安全性および有効性の最新データを2018 米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)年次総会で発表した。 liso-celは開発中の抗CD19 CAR T 細胞療法で共刺激ドメインに4-1BB を使用しているのが特徴である。TRANSCEND 試験はオープンラベル、多施設の第1 相臨床試験で、再発または難治性(r/r)大細胞型B 細胞リンパ腫、縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫グレード3B および mantle 細胞リンパ腫の成人患者において、liso-cel の安全性、薬物動態(PK)、抗腫瘍活性を評価する試験である。 今回の発表では、liso-cel により治療された114 人と安全性評価の対象となった102 人のデータが含まれている。そのうち51 人が108 CAR T 細胞で治療を受けた。 TRANSCEND NHL-001 試験 [濾胞性リンパ腫(tFL)から形質転換されたr / r DLBCL、および低リスク高悪性度のMYC 転座に加えてBCL2 やBCL6 転座を付加的に持ついわゆる。double hit /triple hit lymphoma (DHL/THL) と呼ばれる一群を含む] の登録基準に適合した37 人の患者に対する効果は以下の通りである。インフュージョン後6 カ月の時点で49%が奏効状態を維持し、46%が完全奏効(CR)を継続していた。6 カ月以上の奏効期間が5 x 107 から 1 x 108 CAR T 細胞の投与で達成された。CR を示した患者の93%がデータカットオフの時点でCR を持続していた。なお、liso-cel 療法は、採血した患者の99%でCAR T 細胞の製造に成功した(n=132/134)。