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MEK阻害薬による蔓状神経線維腫を有する神経線維腫症1 型小児患者の治療

アストラゼネカ とメルクが開発中のkinase阻害剤KOSELUGO (一般名:セルメチニブ)について、FDA が、症候性で手術不能な蔓状神経線維腫(PN)を有する2歳以上の神経線維腫症1型(NF1)の小児患者の初の治療法として承認した。KOSELUGOは、細胞外シグナル関連kinase(ERK)経路の上流レギュレーターであるMEK1/2の阻害剤である。MEK とERK はどちらも、多様な種類の癌で活性化されるRAS 制御のRAF-MEK-ERK経路の重要な構成因子でもある。 本品は、NF1 PN 小児患者の治療に関して、2019 年4 月にFDA からBreakthrough Therapyの指定を受けた。2019 年12 月に希少小児病藥に指定、2018 年2 月には希少病藥に指定、2018年8 月にEU でも希少病薬の指定を受け、2018 年12 月にはSwissmedic からも希少病薬の指定を受けている。

CAR-T 細胞療法axicabtagene ciloleucel の国内承認申請

第一三共は、CD19 を標的とするキメラ抗原受容体T 細胞(CAR-T 細胞)療法axicabtagene ciloleucel(Axi-Cel)(KTE-C19;欧米承認名YESCARTA)について、再発又は難治性B 細胞リンパ腫に係る再生医療等製品製造販売承認申請を国内で行った。第一三共は、2017 年8 月にGilead Sciences に買収され、その傘下に入ったKite Pharma, Inc.(Kite)から、2017 年1 月に本品の国内における開発、製造及び販売の独占的権利を取得していた。 本申請は、Kite が実施したグローバル第1/2 相ZUMA-1 試験、および再発又は難治性のB 細胞リンパ腫を対象に第一三共が実施した国内第2 相臨床試験の結果に基づくものである。国内第2 相臨床試験は主要評価項目の奏効率の達成基準を満たしており、試験結果の詳細は今後、学会等にて公表する予定。本品は厚労省より、びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)、原発性縦隔(胸腺)大細胞型B 細胞リンパ腫(PMBCL)、形質転換濾胞性リンパ腫(TFL)および高悪性度B 細胞リンパ腫(HGBL)を対象として希少疾病用再生医療等製品指定を受けている。

抗VEGF受容体抗体サイラムザによる転移性EGFR 変異陽性NSCLC 1 次療法

FDA の腫瘍薬諮問委員会(ODAC;Oncology DrugAdvisory Committee)が、治療歴の無い転移性EGFR 変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対するサイラムザ (一般名:ラムシルマブ) とエルロチニブ の併用療法を評価した第3 相RELAY 試験結果を基に申請したsBLA を審議し、採決の結果6:5 で承認勧告を採択した。RELAY 試験では、VEGF 受容体2 拮抗薬ラムシルマブ と、グローバルに承認済みのEGFR 標的とするチロシンキナーゼ阻害剤(TKI) エルロチニブの併用療法が、エルロチニブ単剤療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)を統計的に有意に、かつ臨床的にも意味のある改善を証明した。しかし、奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)には有意差が認められずネガティブな結論であった。 未治療の転移性EGFR陽性NSCLC患者に対するラムシルマブとエルロチニブの併用療法のベネフィット・リスクプロファイル?との問いに、諮問委員の採決の結果6:5 で辛うじて承認勧告が採択された。

脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬risidplamの申請用臨床試験

01/23 Roche , Gene therapy , Spinal muscular atrophy Roche’s Risdiplam meets primary endpoint in pivotal FIREFISH trial in infants with type 1 spinal muscular atrophy ロシュが開発中の遺伝子治療薬risdiplamが生後1か月から7か月の1型 脊髄性筋萎縮症(SMA)乳児を対象とする臨床試験 FIREFISHの 申請用 第2段階で好成績を収めた。これまでに400例以上に投与され、治験中止にいたるような安全性の問題はなかった。

EZH2 阻害剤TAZVERIK(tazemetostat)を類上皮肉腫治療薬としてFDAが加速承認

Epigenetic 治療薬開発に特化しているバイオ医薬品企業Epizyme, Inc. (Epizyme)が開発中の、ヒストンメチルトランスフェラーゼ、EZH2 阻害剤TAZVERIK(一般名:tazemetostat)錠について、FDAは、成人および16歳以上の小児患者の、完全切除が不適な転移性または局所進行類上皮肉腫治療薬として、第2 相臨床試験における奏効率と奏効期間に基づいて加速承認を認可した。NDA 提出は2019 年5 月23 日。 本効能は、奏効率と奏効期間に基づいて加速承認の下で、優先審査並びに希少病薬の指定も受けて承認された。本効能を継続的に維持するには、確認試験での臨床上のベネフィットを検証し、ラベルへの記載(一変申請)が承認条件である。 転移性または局所性進行類上皮肉腫の患者を対象とした、多施設、非盲検、単一群ホート(コホート5) からなるEZH-202 試験(NCT02601950)において、TAZVERIKの投与を受けた合計62 人中、ORR(95%信頼区間)は15%(7%、26%)で、1.6%の患者が完全奏効、13%が部分奏効を達成した。67%が6 カ月それ以上の奏効期間を達成した。

甲状腺眼症(TED)の治療薬としてHorizon Therapeutics のteprotumumab をFDAが承認

FDA が、Horizon Therapeutics plc(Horizon)が開発中の甲状腺眼症(TED)の治療薬としてTEPEZZA(一般名:teprotumumab-trbw)を承認した。TEPEZZA は、重度の進行性の視力を奪う可能性が高く、眼球突出(眼球の膨らみ)、複視、視力障害、痛み、炎症、顔の外観の異常さを伴う、自己免疫疾患のTED の治療薬としてFDA が承認した最初で唯一の医薬品である。TEPEZZA は、完全にヒトmAb であり、3 週間に1 回、合計8 回の注入で患者に投与されるinsulin 様成長因子1 受容体(IGF-1R)の標的阻害剤である。 BLA の提出は、2019 年7月6 日、PDUFA のゴールは2020 年3 月8 日に設定されていた。本品はBreakthroughTherapy、優先審査、希少病指定、さらにはファストトラック指定の下で承認された。

FDA、消化管間質腫瘍患者の稀な変異に対する初の標的療法AYVAKIT (avapritinib)を承認

FDA は、胃腸管、最も一般的には胃または小腸に発症する腫瘍の一種で、血小板由来成長因子受容体α(PDGFRA)のexon 18 変異を保有する、切除不能または転移性消化管間質腫瘍(GIST)治療薬としてBlueprint Medicinesが開発したkinase 阻害剤のAYVAKIT (avapritinib)を承認した。本承認には、最も一般的なexon 18 変異のPDGFRA D842V 変異を含むGIST が治療対象に含まれる。 2019 年6 月のNDA提出から、FDAのBreakthrough Therapy、ファストトラック、優先審査、希少病の各指定を受けて2020 年1 月9 日に承認された。 承認の根拠となったのは、PDGFRA 遺伝子D842V 変異を有する38 人の患者を含む、PDGFRA 遺伝子exon 18 変異を有するGIST 患者43 人を含む臨床試験結果である。患者は、AYVAKIT 300 mg または400 mg を1 日1 回(QD)経口投与された。 主要評価項目no 奏効率は84%(完全奏効率7%、部分奏効率77%)であった。PDGFRA 遺伝子 D842V 変異陽性患者のサブグループの奏(完全奏効率8%、部分奏効率82%)であった。奏効期間中央値は未達であるが、exon 18 変異陽性の奏効患者の61%は6 カ月以上奏効を持続した(進行中の奏効患者の31%の追跡期間は6 カ月未満)。

寒冷凝集素症に対する抗C1s抗体スミチルマブの治療効果

12/10 Sanofi, anti-C1 antibody , Cold agglutinin disease Positive results presented from pivotal Phase 3 trial of sutimlimab in people with cold agglutinin disease (サノフィは寒冷凝集素症(CAD)の患者におけるsutimilmab(スチミルマブ)の申請用フェーズ3試験の好成績を発表) スチミルマブはC1s(C1補体のセリンプロテアーゼ)を標的とするヒト化モノクローナル抗体である。C1sは免疫システムにおける補体活性経路の最初の段階に関与しており、C1sの阻害により、自己免疫疾患である寒冷凝集素症(CAD, Cold agglutinin disease)の発症を抑える効果が期待される。CADの発症率は100万人あたり16人、患者数は米欧日で1万2000人と推定される。

脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬リスジプラム

Nov 25, 2019 Roche , Gene therapy ,  Spinal muscular atrophy (SMA) FDA grants priority review to Roche’s risdiplam for spinal muscular atrophy FDAはロシュの脊髄性筋萎縮症治療薬リスジプラムを優先審査に指定 (参考) ロシュは本年(2018年)11月11日にリスジプラム(risdiplam)が2型または3型の脊髄性筋萎縮症(SMA)患者を対象とした承認申請用のSUNFISH臨床試験において主要評価項目を達成し、米国FDAを含む全世界の審査機関に承認申請を提出する予定と発表していた。

鎌形赤血球症にともなう疼痛発作頻度の軽減

Nov 15 , 2019 Novartis , Sickle cell disease New Novartis medicine Adakveo® (crizanlizumab) approved by FDA to reduce frequency of pain crises in individuals living with sickle cell disease - Approximately 100,000 people in the United States, most of whom are of African descent, have sickle cell disease ノバルティスが開発した新薬Adakveo(一般名クリザンリズマブ)を鎌形赤血球症にともなう疼痛発作頻度の軽減を適応症としてFDAが承認した。米国ではアフリカ系を中心におよそ10万人に一人が鎌状赤血球症に罹患している。 (参照) 鎌状赤血球症 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org › wiki › 鎌状赤血球症 鎌状赤血球症(かまじょうせっけっきゅうしょう)は遺伝性の貧血病で、赤血球の形状が鎌状になり酸素運搬機能が低下して起こる貧血症。鎌状赤血球貧血 .... Proportion of adults with  sickle cell anemia  and pain crises receiving hydroxyurea. JAMA 2015  ... ‎ 原因  · ‎ 分布と適応的意味  · ‎ 治療法

脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬risdiplam

Nov 11 , 2019 Roche , risdiplam , Spinal muscular atrophy (SMA) Roche’s risdiplam meets primary endpoint in pivotal SUNFISH trial in people with type 2 or 3 spinal muscular atrophy - Data will be shared with health authorities globally, including the U.S. Food and Drug Administration (FDA) ロシュのリスジプラム(risdiplam)は2型または3型の脊髄性筋萎縮症(SMA)患者を対象とした承認申請用のSUNFISH臨床試験において主要評価項目を達成した。データは米国FDAを含む全世界の審査機関に提出される予定。 (参考) リスジプラムは経口製剤のSurvival motor neuron(SMN)遺伝子スプライシング修飾薬である。 SMNタンパク質の欠乏は多くの組織やその細胞に影響を及ぼす可能性があると考えられている。 Risdiplamの 経口投与により 全身のSMNタンパク質濃度が増加する 。FDAが2歳以下の小児を対象に本年(2019年)5月に承認したノバルティスのZOLGENSMAはSMN遺伝子のコピーであり、静脈内に単回投与して治療効果が期待されている。 脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)について ( 難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/entry/135) 脊髄の 運動神経 細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる 神経原性の筋萎縮症 で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る病気です。体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮を進行性に示します。小児期に発症するI 型:重症型(別名:ウェルドニッヒ・ホフマンWerdnig-Hoffmann病)、II 型:中間型(別名:デュボビッツDubowitz病)、III 型:軽症型(別名:クーゲルベルグ・ウェランダーKugelberg-Welander病)と、成人期に発症するIV型に分類されます(表1)。主に小児期に発症するSMAは第5染色体に病因遺...

持効性ヒト成長ホルモン製剤のフェーズ3試験

Oct 21 , Pfizer , Growth hormone , Dosing schedule OPKO and Pfizer Announce Positive Phase 3 Top-Line Results for Somatrogon, an Investigational Long-Acting Human Growth Hormone to Treat Children with Growth Hormone Deficiency 成長ホルモン欠損症小児の治療薬として持効性ヒト成長ホルモン製剤Somatrogonを開発中のOPKO社とファイザーがの良好なフェーズ3試験結果を発表。

FDA、ROS1 陽性転移性NSCLCに対して、NTRK 遺伝子融合陽性固形癌治療薬ROZLYTREK 承認

FDA がROS1 陽性転移性非小細胞肺癌(NSCLC)の成人患者の治療薬として、ロシュが開発中のROZLYTREK(一般名:エントレクチニブ)を承認した。また、既知の後天性耐性変異をしていない神経栄養性チロシン受容体キナーゼ(NTRK)遺伝子融合陽性で、転移性であるか、外科的切除が重度の後遺症をもたらす可能性がある、および治療後に進行したか、満足のいく代替療法がない、固形腫瘍の12 歳以上の成人および小児患者の治療について、ROZLYTREK 100 mg & 200mg カプセルをそれぞれ、加速承認、希少病薬および優先審査に指定して認可した。 今回の承認は、ピボタルな第2 相STARTRK-2、第1 相STARTRK-1 および第1 相ALKA-372-001 試験についての統合解析の結果、および第1/2 相STARTRK-NG 試験データに基づいている。統合解析では、ROZLYTREK は、乳癌、胆管癌、結腸直腸癌、婦人科癌、神経内分泌癌、非小細胞肺癌、唾液腺癌、膵癌、肉腫癌、甲状腺癌などのいくつかの固形癌について評価が行われた。ROS1 陽性の転移性NSCLC に対して、ROZLYTREK は78%の癌患者の腫瘍を縮小し [全奏効率(ORR); N = 51]、奏効期間(DoR)は、1.8~36.8+カ月の範囲であった(n=40/51)。ROZLYTREK はまた、NTRK 遺伝子融合陽性、局所進行または転移性固形癌患者の半数以上の癌を縮小し(ORR = 57%; N = 54)、10 種類の癌でORR が観察された(DoR の範囲は2.8〜26.0+カ月でn=31/54)。ROZLYTREK に対するORR は、ベースライン時に中枢神経系転移陽性患者にも認められた。

FDA、約10 年振りの新骨髄線維症治療薬としてセルジーン のINREBIC (フェドラチニブ)を承認

FDA が、intermediate-2 またはHigh リスクの原発性または二次性(真性多血症後または本態性血小板減少症後)骨髄線維症の成人患者の治療薬として、優先審査でセルジーンのINREBIC(フェドラチニブ)を承認した。 フェドラチニブは、野生型および活性化変異陽性Janus 関連 kinase 2(JAK2)、およびFMS-like tyrosine kinase 3(FLT3)に対するキナーゼ阻害活性を示す経口薬である。JAK2 を選択的に阻害し、ファミリーメンバーのJAK1、JAK3 & TYK2 よりもJAK2 に対する選択的阻害活性が強力である。JAK2 の異常な活性化は、骨髄線維症や真性赤血球増加症などの骨髄増殖性腫瘍に関連している。 INREBICの 開発プログラムは、INREBIC の投与を1 回以上を受けた(30 mg~800 mg) 608 人の患者を対象にした複数の臨床試験(JAKARTA およびJAKARTA2 を含む)から構成されている。これらのうち前にruxolitinib の治療を受けた97 人を含む。459 人が骨髄線維症であった。JAKARTA 試験では、これまでにJAK 阻害剤の治療を受けていないintermediate-2 またはHigh リスクの原発性または2 次性(真性赤血球増加症後または肝性血小板減少症後)の骨髄線維症患者は、脾臓が肥大し、血小板数が50 x109 / L 以上(ベースライン血小板数の中央値は214 x 109 / L(16%が<100 x 109 / L 及び84%が≥100x 109 / L)の患者を対象に、INREBIC の1 日1 回経口投与の有効性と安全性をプラセボ と比較した。JAKARTA 試験では、ベースラインから6 サイクル終了後(24 週目)、4 週のフォローアップスキャンで評価すると、プラセボ投与患者の1%(n=1/96)に脾臓の容積の減少が認められたのに対して、INREBIC 400 mg 治療では37%(n=35/96)の患者に脾臓の容積が、35%以上の減少が認められた(p <0.0001)。なおINREBIC には、Wernicke’s 脳症(ビタミン B1欠乏に起因する神経学的緊急事象)を含む重篤かつ致命的な脳症に対する黒枠付き警告が付されている。

進行中皮腫患者に対する抗mesothelin CAR-T 免疫療法の第1 相試験データをASCO で発表

市販の他家CAR-T 細胞免疫療法の開発を目指しているAtara Biotherapeutics(Atara)と、提携先のMemorial Sloan Kettering Cancer Center(MSK)の共同研究者らの医師主導による、PD-1 チェックポイント阻害剤ペムブロリズマブ との併用による、mesothelin を標的とする自家CAR-T の局所投与療法の第1 相試験が有望な結果が、ASCO2019で発表された。 ペムブロリズマブ とリンパ除去化学療法を受けた最短追跡期間3 カ月における16 人の悪性胸膜中皮腫患者のサブセットを対象にした第1 相試験(NCT02414269)において、12 カ月間の全生存率は80%、最良総合効果は63%、うち3 人は試験担当医師により完全奏効と評価された。 MSK はまた、mesothelin 関連進行性乳癌患者の治療用として、mesothelinを標的とするCAR T 細胞療法を実施している。

FDA、ノバルティス買収AveXis 申請の脊髄性筋萎縮症(SMA)遺伝子治療ZOLGENSMA を承認(5月24日)

FDAが、ノバルティス が2018 年4 月に買収したAveXis 社のZOLGENSMA (onasemnogene abeparvovec-xioi)を、生存運動neuron1(SMN1)遺伝子に2 対立遺伝子を有する脊髄性筋萎縮症(SMA)の2 歳未満の小児患者の治療薬として承認した。ZOLGENSMA は、診断時に症状発現前の患者を含め、SMA 治療薬としてFDA によって承認された最初で唯一の遺伝子治療法である。FDA のファーストトラック、Breakthrough Therapy、優先審査、希少病薬の各指定を受け、希少小児病優先審査バウチャーも承認取得スポンサーに発行された。 ZOLGENSMA の有効性は、オープンラベルの単一アームの進行中のSTR1VE 試験と、完了したオープンラベル、単一アーム、用量漸増のSTART 試験で評価された。患者は生後6 カ月前にSMA と一致する臨床症状の発症を経験した。全ての患者が遺伝的に2 対立遺伝子SMN1 遺伝子の欠失、2 コピーのSMN2 遺伝子、およびSMN2 遺伝子のexon7 におけるc.859G>C 修飾能を欠失していた。全ての患者は、ELISA で測定して、ベースラインで1:50 以上の抗adeno 随伴viral vector 9(AAV9)抗体力価を有していた。両試験において、ZOLGENSMA は単回の静脈内投与により送達された。 有効性の主な証拠は、進行中の臨床試験においてZOLGENSMA で治療された21 人の患者の結果に基づいている。小児期発症型SMA 患者の自然史と比べて、ZOLGENSMA の治療患者は、発達期の運動の標準機能に達する能力の有意な改善が示された(頭部のコントロール、支持なしで座る能力など)。

JC virus による進行性多巣性白質脳症に対してペムブロリズマブ による初期臨床研究報告

4 月10 日発行のNew England Journal of Medicine 誌に、米国NIH 傘下の国立心肺血液研究所(NHLBI)の研究者を中心とするグループが、進行性多巣性白質脳症(PML:Progressive multifocal leukoencephalopathy)に対する抗PD-1 抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の治療効果を検討した初期臨床研究結果が報告された。 PMLは、ヒトpolyoma virus 属二重鎖環状 DNA virus である JC virus(JCV)による中枢神経感染症の1 つで、名称通り進行性の多巣性脱髄病変を生じる。これまでの研究で、PML 患者のCD4+およびCD8+リンパ球ではPD-1 発現が上昇しており、JCV 特異的CD8+細胞で特に高度に発現されていることが報告されている。 PD-1‐PD-L1 経路の発現は、JCV のクリアランスに関与している可能性があり、抗PD-1 抗体により特異的に抗ウイルス免疫活性を再活性化できる可能性があるとの仮説を実証すべく試験を開始した。 8 人のPML 患者を登録し、ペムブロリズマブ2 mg/kg を4~6 週に1 回投与した。被験者への投与は最低1 回あるいは3 回以下であった。ペムブロリズマブ は、8 人の被験者全員に対して末梢血中および脳脊髄液(CSF)中のリンパ球のPD-1発現を抑制した。5人の被験者で、CSF 中のJCV の減少、およびin vitro でのCD4 陽性およびCD8 陽性抗JCV 活性の増加を伴うPML の臨床的改善または病勢の安定化が観察された。

難治性汎発性膿疱性乾癬に対する抗IL-36 抗体BI 655130の成績をベーリンガーインゲルハイム社がNEJM誌上で発表(3月7日)

NEJM 誌は、ベーリンガーインゲルハイム(BI)が開発中のBI 655130 が希少難治性乾癬である汎発性膿疱性乾癬(GPP)の症状を迅速に改善したことを示す、第1 相臨床試験データを掲載した。BI 655130 は、免疫系の中で多くの炎症性疾患に関与している可能性があるIL-36 受容体(IL-36R)の作用を阻害するモノクローナル抗体(mAb)である。 第1 相臨床試験において中等症~重症までの急性期GPP 患者7 人の患者を対象にBI 655130 を単回静脈内に投与し、20 週間の経過観察を行った。GPP の重症度は、Generalized Pustular Psoriasis Physician Global Assessment、およびGeneralized Pustular Psoriasis Area and Severity Index Score を用いて評価した。1 週目に7 人中5 人の皮膚症状が改善し、4 週目には全ての被験者に症状改善が認められた。2 週目に全ての患者で、平均73.2%の皮膚症状の改善が認められた。

第一三共のCSF-1R 阻害剤ペキシダルチニブのNDA をFDAが受理し、優先審査に指定(2月5日)

第一三共が開発中のCSR-1R 阻害剤ペキシダルチニブ(PLX3397)について希少な腱滑膜巨細胞腫(TGCT)治療薬として提出した新薬承認申請(NDA)をFDA が受理し、優先審査に指定した。 申請は、TGCT 患者を対象に欧米で実施した第3 相ENLIVEN 試験の結果に基づいている。主要評価項目を達成した本試験結果の詳細は2018 年6 月開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2018)で発表された。手術による腫瘍切除不能なTGCT 患者120 人を対象に、本剤を24 週経口投与群と、プラセボ 投与群との二重盲検比較試験である。本試験の有効性について、主要評価項目である奏効率は本剤投与群で39%、プラセボ投与群で0%であった。また、副次評価項目である腫瘍体積スコア、関節可動域、こわばりなどにおいても、本剤はプラセボと比較して統計的有意差を持って改善を示した 。

アストラゼネカの抗CD22抗体LUMOXITI (moxetumomab)をFDAがヘアリー細胞白血病治療薬として承認(9月14日)

FDA は、アストラゼネカとMedImmune が開発中のLUMOXITI(moxetumomab pasudotox-tdfk)を2 回以上の全身療法の前治療歴の有る、再発または難治性(r/r)ヘアリー細胞(毛状細胞)性白血病(HCL)の成人患者の治療薬として承認した。first-in-class の新HCL 治療薬LUMOXITI の承認は、20 年振りである。 LUMOXITIは、短縮型細菌毒素と抗CD22 抗体のCD22 結合部分からなる抗CD22 指向細胞トキシンの融合蛋白で、B 細胞の細胞表層のCD22 に結合して細胞内に内在化し、毒素はタンパク質合成を阻害し、最終的にアポトーシスを誘発する。 LUMOXITI の創薬・研究開発は、国立癌研究所(NCI)によって進められ、以後の開発はMedImmune とNCI と提携契約の下で進められた。官民の科学的パートナーシップが癌治療に重要な進歩をもたらした好例として特記される。 承認申請の根拠となった1053'試験は、上前治療歴の有るr/r HCL 患者におけるmoxetumomab pasudotox 単剤療法の有効性、安全性、免疫原性および薬物動態を評価する、シングルアーム、多施設、第3 相臨床試験である。14 カ国、34 施設の参加の下に80 人の患者を登録して実施された。主要評価項目の完全奏効 (180 日以上の血球数の正常化) 率は30%であった。副次評価項目は、奏効率(ORR)、無再発生存期間(RFS)、無増悪生存期間(PFS)、奏効までの期間(TTR)、安全性、薬物動態および免疫原性能などである。 LINK » AstraZeneca , CD22 , Blood cancer