投稿

ラベル([4c] ACS 急性冠症候群)が付いた投稿を表示しています

CHMPがアストラゼネカのチカグレロルによる心筋梗塞既往歴のある患者の継続治療について承認勧告

欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、アストラゼネカのチカグレロルticagrelor(欧州の商品名:Brilique)を、「心筋梗塞の既往歴を有し、アテローム血栓性イベントの再発リスクの高い患者」の治療薬として追加承認を勧告した。チカグレロル90mgはEUでは、急性冠症候群(ACS)における心血管死、心筋梗塞および脳梗塞の発症抑制を適応として承認されている。今回の承認勧告は、「チカグレロル60mgをイベント発症後最初の1年間を抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)で治療後の継続治療として開始する」というものである。FDAは2015年9月3日にチカグレロル(製品名Brillinta)60mgの継続治療について承認している。 今回のCHMPの肯定的な見解は、21,000例以上の患者を対象とした大規模アウトカム試験PEGASUS TIMI-54試験の結果に基づいている(➜ par news )。 Link   企業分析➜ AstraZeneca  新薬開発➜ 循環器系疾患  市場動向➜ 抗血液凝固薬、抗血小板剤、他

メルク(MSD)のバイトリンがシンバスタチン単剤と比較して心血管イベントなどのリスクを低下

メルク(MSD)の高コレステロール血症治療薬の配合剤バイトリンVytorin(エゼチミブ/シンバスタチン)とシンバスタチン単剤(製品名:ゾコールZocor)の治療効果を比較した長期・大規模試験(IMPROVE-IT試験)の結果がNEJM誌に掲載された。メルクは、バイトリンとエゼチミブ(商品名:ゼチーア)の心血管系イベント抑制に関する新効能の追加申請にIMPROVE-IT試験データを提出した。 IMPROVE-IT試験は不安定狭心症、非ST上昇型/ST上昇型急性心筋梗塞を含む急性冠症候群(ACS)で入院後10日以内の18,144名のハイリスク患者を対象とした国際共同無作為化試験である。重大な心血管系イベント(無作為化後30日以内に発症した、心血管系死、非致死性心筋梗塞、不安定狭心症、冠動脈再開術による入院など)の件数は、バイトリン群のほうがシンバスタチン単剤群より有意に少なかった。また、7年目の心血管系イベント発生率は、シンバスタチン単剤群34.7%、バイトリン群32.7%(相対リスク低下;6.4%、絶対リスク低下;2%、ハザード比;0.936、95%CI;0.887-0.988、p=0.016)であった。 [ リンク ]  経営分析 ➜ Merck(MSD)    リンク ] 新薬開発  ➜ 循環・代謝系

アストラゼネカの抗血小板薬ブリリンタが大規模アウトカム試験で主要評価項目を達成

アストラゼネカのブリリンタBrilinta錠(一般名:チカグレロルticagrelor)は21,000人以上を対象とする大規模アウトカム試験PEGASUS-TIMI 54試験において、有効性主要評価項目を達成した。この試験の対象は、心筋梗塞の既往歴(1~3年前)に加えて1つ以上の心血管系リスク因子をもつ50歳以上の患者である。試験の主要評価項目は、心血管系死、心筋梗塞または脳梗塞からなる複合イベントで、投与量は60mg錠1日2回、あるいは90mg錠1日2回である。いずれの投与群も低用量のアスピリンを併用した。 PEGASUS-TIMI 54試験は、8万人を対象とする大規模市販後臨床試験プログラム「PARTHENON」の一環として実施された試験で、欧米など31ヵ国の1,100以上の施設が参加した。パルテノン(PARTHENON)プログラムでは主要5試験を異なるタイムスケールで実施している。ソクラテス(SOCRATES、脳梗塞、一過性脳虚血発作)、ユークリッド(EUCLID、末梢動脈疾患)、テーミス(THEMIS、心血管系イベントのリスクが高い2型糖尿病)の各試験が含まれ、心血管系障害を網羅している。ブリリンタは、今後4年間で4つの新規効能の取得を目指している。 [参考] ブリリンタは、cyclo-pentyl-triazolo-pyrimidines(CPTPs)群に属する薬剤で、P2Y12受容体に直接作用し、血小板活性を阻害して急性冠症候群(ACS)患者における心筋梗塞や心血管系死亡などの血栓性心血管系イベントの発生を抑制する。 チカグレロル90mg錠は、米国では2011年に承認され、わが国では現在申請中。米国での適応症は、ACS(不安定狭心症、非ST上昇型心筋梗塞、またはST上昇型心筋梗塞)患者における血栓症心血管イベントの発症抑制」である。 第一三共が米国リリーと共同販売する抗血小板薬EFFIENT(一般名プラスグレル)の2014年売上高は5億ドルで横ばいだった。一方、ブリリンタは4.8億ドルへと70%増加しており、2015年中にEFFIENTを逆転する見通しである。

メルクの抗血小板薬ZONTIVITYがFDA承認を取得

イメージ
ZONTIVITY(一般名=vorapaxar)はfirst-in-class のPAR-1 拮抗剤。プロテアーゼ活性化受容体(PAR)-1に拮抗してトロンビンによる血小板の活性化を阻害する錠剤である。 「心筋梗塞(MI)または末梢動脈疾患(PAD)の既往患者」における「血栓性心血管系イベントの抑制」を適応症とした。「生命に関わる、または致死的出血を含む出血リスクを増加させる」、というBlack Box Warningは他の抗血小板剤と同様。➔ FDA発表 2014 年1 月15 日のFDAの心血管系・腎臓薬諮問委員会(CRDAC)は「心筋梗塞の既往歴はあるが脳卒中や一過性虚血性発作(TIA)の既往歴の無い」患者における「アテローム血栓性イベントの予防」の申請効能について審議し、賛成10、反対1 で承認を勧告していた。 P A R  メルクが490 億ドル(5兆円)を費やしたSchering-Plough買収(2009年)において、開発パイプラインでもっとも注目された品目の1 つだった。しかし、ピーク時年商として50 億ドル(5000億円)との予想に反して、臨床試験は期待通りに進まなかった。  2011 年1 月には症例数1万3000例を目標としていた大規模の「TRACER 試験」を中止。「TRA-2P 試験」は脳卒中既往患者への投与を中止して冠動脈疾患(CAD)の既往患者への投薬だけを継続し、規模を縮小した。  2012 年8 月のACC学会 でTRA 2P-TIMI 50 試験を報告し、脳卒中または一過性虚血性心臓発作の既往歴の無い心筋梗塞既往患者のサブ解析結果に基づいて2013 年に欧米への承認申請を行うと発表していた。

抗血液凝固薬イグザレルト(バイエル/J&J)のACS(急性冠症候群)効能追加の非承認をFDAが通知

イグザレルトのACS効能追加は13年5月に欧州で承認済み。米国で難航する背景には、競合品のプラザキサ(ベーリンガー)やBrillinta(BMS)と同様、出血副作用に対する厳しい環境があるようだ。

XARELTO(バイエル)のACS追加承認を欧州医薬品評価委員会が勧告 [3/22]

欧州医薬品評価委員会(CHMP)はバイエルのファクターXa 阻害剤Xarelto(日本名=イグザレルト錠)の追加効能として、「急性冠症候群(ACS)患者の心臓発作・脳卒中の予防」を承認勧告した。「心房細動による脳卒中の予防」(SPAF)は20㎎錠1日1回投与で承認されているが、ACSでは抗血小板薬と併用するため、1日用量を1/4として、2.5㎎錠1日2回投与となる。一方、米国でのACS効能追加は昨年6月に非承認通知(CRL)が発行され、9月に再申請したが、今年3月に2回目のCRL となった。昨年11月に欧州承認を取得したSGLT2阻害剤の糖尿病治療薬FORXIGA(ブリストルマイヤーズ/アストラゼネカ共同開発)と同様に、欧州での審査は順調だが米国で難航している。

XARELTOのACS(急性冠症候群)効能拡大を求めてFDA非承認通知(CRL)に対する回答を提出(バイエル/J&J) [9/7]

抗血液凝固薬XARELTO のACS(急性冠症候群)効能追加に対してFDAが諮問委員会(5月)の非承認勧告を経てCRLを発行したのは6月。1万5000例の大規模臨床試験ATLAS-ACSにおける脱落患者1300例の取り扱いが問題とされたが2ヵ月余りでデータ処理を完了、回答提出に至った模様。 世界初のファクターXa阻害剤として承認されたXARELTO(日本名イグザレルト錠)の適応症は当初の「整形外科手術によるDVT(深部静脈血栓症)抑制」から「心房細動患者の脳卒中予防」(SPAF: Stroke Prevention in Atrial Fibrillation)へと順調に拡大してきた。 さらに追加申請した「急性冠症候群(ACS)患者の再発予防」は抗血小板剤プラビックスが2011年世界1位となる7700億円(98億ドル)を売上げる大市場の大半を占める。 XARELTOはAFで20mg錠1日1回(夕食後)の用法用量をACSでは2.5m錠1日2回として申請している。一日用量は1/4となるが価格設定とその結果、市場規模がどうなるか注目される。 20mg錠の価格は米国で5ドル強(日本は15mg錠530円)。バイエルが計上した4-6月期売上は60億円を超し、年間300億円規模が見えてきたがピーク時目標とする20億ユーロ(2000億円)にはまだ遠い。今後ACSで競合するプラビックスの価格は300mg錠で6ドル以上だったが今年5月で特許終了、後発品が50セントで参入している。 SPAF効能で先行するベーリンガー・インゲルハイムの直接トロンビン阻害剤Pradaxa(日本名プラザキサ)との競合も注目される。発売当初7ドル近かった一日価格(150mgカプセル1日2回)は5ドルに低下したが2011年世界売上は6億ユーロ(600億円)を超えた。

ファクターXa阻害剤イグザレルト(バイエル/J&J)のACS効能追加に対してFDA諮問委員会は非承認を勧告 [5/24]

ファクター Xa 阻害剤 XARELTO (日本名イグザレルト錠、一般名 rivaroxaban )が昨年末に申請していた ACS ( Acute Coronary Syndrome 、急性冠症候群)効能の追加に対して FDA 諮問委員会は 6 対 4 (棄権 1 )で非承認を勧告。 FDA 担当官が事前に発表した資料および質問項目は好意的な印象だったため意外な結果。臨床試験に組み入れた 1 万 5000 例のうち途中で脱落した 1300 例のデータの取り扱いが問題とされた。