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6月, 2013の投稿を表示しています

欧州医薬品庁(EMA)が抗リウマチ薬レミケードのバイオ後続品を承認 [6/28]

抗体医薬のバイオ後続品が初めて先進国市場で承認された。これまでのバイオ後続品はインスリン、成長ホルモン、エリスロポエチンンといったペプチド製剤にとどまっていたが巨大市場を形成する抗体医薬も特許切れを迎える時代が到来した。 抗TNFα抗体レミケードの2012年世界売上は競合品ヒュミラ(92億ドル)に次いで2位となる82億ドル(8000億円)。開発元のセントコアを買収したジョンソン・アンド・ジョンソンは医薬品全体の4分の1を占める62億ドル、他にも導出先の米メルクが20億ドルを売上げている。  欧州EMAが承認したバイオ後続品は韓国のセルトリオンが生産し、米国ホスピーラが共同開発した。米国でのFDA承認はまだまだ先となるが日本では日本化薬が導入し、13年度中に申請する予定。 セルトリオンの株価はリツキサン後続品の開発中止が報じられた4月に急落した後、3か月で倍増して5万ウォン台に回復した。時価総額(5700億円)は日本の大手製薬企業に匹敵する規模である。

スタンダード&プアーズ(S&P)は医薬品セクターの格付けを引き下げる方向を示唆 [6/27]

製薬企業のS&P格付けはAA(ダプルA)を中心に高位にある。株価も2011年からの好調を持続しているが今後は医療費抑制のリスクが新薬開発のリターンを上回るというのがS&Pの見解。ファイザーの株価は1兆円の自社株買いを発表して4%上昇したが30ドル台を回復できないでいる。象徴的な状況だ。

抗潰瘍剤パントプラゾールの特許係争に決着、Tevaなど後発品メーカーには賠償金21億ドル(2000億円)のペナルティー

抗潰瘍剤パントプラゾールは武田薬品が買収したNycomed(旧Altana)がWyeth(現ファイザー)に導出したプロトンポンプ阻害剤。米国市場で特許無効を見込んで発売(At Risk Launch)したTevaにとっては大きな誤算、賠償金は引当額の倍以上となった。

FDA諮問委員会は糖尿病治療薬アバンディア(GSK)の使用制限緩和を勧告

アバンディアの心臓発作リスクを問題とする心臓専門家のニッセン医師が「メタ・アナリシス」をニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌(NEJM)で発表したのは07年だった。その後、GSKが実施した臨床試験RECORDではアバンディア投与患者の安全性に統計的な問題は見られなかった。しかし活動家ニッセン氏の影響力は大きく、FDAは10年にアバンディアの販売制限を決定、RECORD試験については第三者による再解析を命じていた。 この再解析の結果を受けて、FDA諮問委員会は20対6で販売制限の緩和もしくは撤廃を勧告した。メタ・アナリシスは「後ろ向き」の解析であり、過去の多数の臨床論文から症例を集計するため、誤った結論を導きやすい。プロトコールを定めて同一条件でテータを集積する「前向き」試験に軍配が上がった。また、ニッセン医師は今回の諮問委員会に招集されなかった。

BMS/小野薬品が抗PD1抗体Nivolumabの悪性黒色腫治療成績(P1)をASCOで発表 [6/2]

抗PD-1抗体NivolumabがASCO(米国臨床腫瘍学会)で一番の脚光を浴びた。同じく免疫療法の抗体医薬Yervoyとの併用で進行性悪性黒色腫の1年生存率が82%に達したと報告。これまでの1年生存率は、第一三共が買収したPlexxikonが開発し、ロシュが販売するBRAF阻害剤Zelborafが55%を達成していた。 PD-1は京都大学で発見されたT細胞表面の受容体である。T細胞自身の細胞死、増殖抑制、無力化などを誘導し、免疫寛容に関連する。がん細胞が免疫システムから逃れるための標的の一つとなっている。 抗PD-1抗体Nivolumabを小野薬品と共同開発していたメダレックスを、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)は09年に買収した。さらに小野薬品とはライセンス契約を締結して日本などを除く全世界の開発・販売権を取得し、非小細胞肺がん、腎細胞がん、悪性黒色腫でP3臨床試験を実施中。 BMSの株価は年初からほぼ半年で47%上昇、グローバル製薬企業最大の株価パフォーマンスだ。