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田辺三菱製薬が開発したSGLT-2阻害剤の糖尿病治療薬Invokanaを欧州委員会(EC)が承認

田辺三菱の海外展開は上記カナグリフロジンと同様のライセンス・アウト(特許権許諾・導出)が中心だ。PDE5阻害剤のED治療薬アバナフィルは導出先のVivusが12年4月に米国、13年6月に欧州で承認を取得した。サノフィはアフリカ、中東、東欧、ロシアといった新興国市場での開発・販売権をVivusからサブ・ライセンスされた。サノフィは新興国市場に強みを持ち、売上高の1/3を新興国で計上している。Vivusはサンフランシスコ近郊のベンチャー企業。偶然ではあるが、自社開発の抗肥満薬QsymiaがエーザイのBelviqと競合するなど、日本企業と関わることが多い。

MSD(米国メルク)の抗PD-1抗体MK-3475が悪性黒色腫で好成績

抗PD-1抗体 はT細胞の細胞死に関与するPD(Programmed Death)-1受容体を遮断して、がん細胞に対する免疫攻撃を回復する。開発段階で現在もっとも注目される免疫療法による抗がん剤だ。 MK-3475(lambrolizumab)の臨床試験はまだフェーズ1b段階だが、登録患者数は肺がん、乳がん、大腸がんなど8効能で合計3000人を超えている。今年4月にFDAのBT(ブレークスルー治療)指定を受けた進行性悪性黒色腫では1年生存率81%を単独投与で達成した。 抗PD-1抗体として先行するブリストルマイヤーズ(BMS)/小野薬品のnivolumabは同じく免疫療法の抗体医薬Yervoy との併用で進行性悪性黒色腫の1年生存率82%を達成し、今年6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で絶賛された。MK-3475も他剤との併用を計画しており、さらなる生存率向上を期待できそうだ。 悪性黒色腫(メラノーマ)は米国における皮膚がん発症数(毎年100万人)の5%に過ぎないが死亡数では75%を占める。悪性度が高く、進行性の場合の生存率は1年で40%、5年で20%を下回っていたが、ロシュのZelborafはBRAF変異陽性の患者で1年生存率を55%へと改善した。共同開発元のPlexxikonを第一三共は11年に9億ドル(770億円)で買収している。 その後、グラクソ・スミスクラインは自社開発のBRAF阻害剤Tafinlarと日本たばこから導入したMEK阻害剤Mekinistを併用して1年生存率79%を報告。治療成績は改善しているものの、2年目以降の生存率と、半数を占めるBRAF変異陰性の患者が問題となっている。

ノバルティスが診断薬事業の一部(血液検査)をスペイン企業Grifolsに売却

ノバルティスが診断薬事業の一部(血液検査)を17億ドル(1700億円)でスペイン企業Grifolsに売却した。ノバルティスの診断薬事業は04年に買収した米国バイオベンチャー企業Chironの血液検査薬が中心だった。診断薬と同様に、「世界規模」に達していない動物薬、ワクチン、大衆薬についても売却を検討中。M&Aによる事業の拡大と多角化を追求した前会長バセラ氏の経営方針を転換した。

ブリストルマイヤーズ(BMS)が糖尿病を研究対象から除外する方針を発表

BMSの糖尿病領域は最新の薬理で注目される世界初のSGLT-2阻害剤ForxigaやDPP-4阻害剤で三番手のオングリザを自社開発し、昨年7月には70億ドル(7000億円)を費やして世界初のGLP-1受容体作動薬バイエッタを開発したバイオベンチャーAmylinを買収するなど、存在感を増していた。それだけに、今回の発表は意外だった。 研究対象から外れる低分子領域には精神神経系、C型肝炎も含まれており、抗がん剤を中心とするバイオ医薬への集中が鮮明となった。年初からの株価上昇率65%は製薬業界で最大、市場(S&P500)の上昇率27%も大きく上回った。