投稿

7月, 2015の投稿を表示しています

FDAがてんかん発作薬SPRITAMの3Dプリンタ技術を利用した超速崩壊錠を優先審査で承認

FDA がAprecia Pharmaceuticals Company(Aprecia)のSPRITAM(levetiracetam)を、てんかんの成人および小児の部分発作、ミオクロニー発作、原発性全般性強直間代発作の治療における、処方補助療法として承認した。 SPRITAM はAprecia が開発したZipDose 技術基盤を使用して製造された。ZipDose は3D プリンタ(3DP)技術を利用して、ひとすすりの水で急速に崩壊する多孔性製剤を製造する画期的な製剤技術である。3DP はこれまでに医療機器の製造に用いられてきたが、今回の承認は本技術を使用して製造した医薬品のFDA 初の承認である。 Catalyst として3DP を使用し、高用量でも僅かな溶液で容易に迅速に崩壊する多孔性の製剤で、1錠1 回1000 mg の高用量までデリバリーが可能なので、ひとすすりの液体があればSPRITAM を最大用量(1,000mg)まで投与できる。2016 年第1 四半期には発売の予定である。 リンク  新薬開発➜ てんかん、不眠症、その他   ➜ ドラッグデリバリー・システム(DDS)

エーザイが抗癌剤ハラヴェンの軟部肉腫に対する効能追加を日・米・欧に同時申請

エーザイは、自社創製の抗癌剤ハラヴェン(一般名:eribulin mesylate〈エリブリンメシル酸塩〉について、軟部肉腫に対する効能追加を日本・米国・欧州の各規制当局(厚生労働省、FDA、EMA)に同時に申請した。申請の根拠は欧米を中心に実施した309試験で、この試験の結果は2015年米国臨床腫瘍学会(ASCO2015)で口頭発表されている。 ハラヴェンは、新規の作用機序を有するハリコンドリンの微小管ダイナミクス阻害剤で微小管の短縮(脱重合)には影響せずに、伸長(重合)のみを阻害する。さらに、チュブリン単量体を微小管形成に関与しない凝集体に変化させる作用を有する。2010年11月に乳癌に対してFDAより承認を取得し、日本では2011年7月に手術不能又は再発性乳癌を適応として発売された。 軟部肉腫の患者数:日本の厚生労働省の患者調査によると患者数は約4,000人であり、米国では12,000人、欧州では29,000人が毎年新たに診断されている。 309試験は、アントラサイクリン系抗癌剤治療を含む少なくとも2レジメンの前治療後に病勢が進行した、進行性又は再発性軟部肉腫(平滑筋肉腫又は脂肪肉腫)の患者452例を対象とし、ハラヴェンとダカルバジンの有効性と安全性を比較した試験である。主要評価項目である全生存期間(OS)中央値「は、ハラヴェン群13.5ヵ月、ダカルバジン群11.5ヵ月で、有意な延長が示された[HR=0.768(95%CI: 0.618-0.954)、p=0,017]。無増悪生存期間(PFS)中央値は両群ともに2.6ヵ月であった。 リンク    経営分析➜ エーザイ  新薬開発➜ 肉腫

エーザイのマルチキナーゼ阻害剤レンビマの追加効能、腎細胞癌治療をFDAがBT指定

エーザイのレンビマ(一般名:レンバチニブメシル酸塩)はすでに甲状腺癌に対して承認されているが、今回、進行性又は転移性腎細胞癌に対する効能でFDAからBT指定を受けた。国内の自社開発品に対するBT指定は、武田薬品のエキサゾミブに次いで2番目である。 レンビマは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)1~3、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)1~4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)α、KIT、RETなどの腫瘍血管新生又は腫瘍の悪性化に関与する受容体チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する。 BT指定は、VEGF及びVEGFRを標的とする薬剤の治療歴のある進行性又は転移性腎細胞癌患者15例を対象として、レンバチニブ+エベロリムス併用群、レンバチニブ群、エベロリムス群の3群の有効性と安全性を比較する非盲検第2相試験である。併用群はエベロリムス群と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値を有意に延長した[併用群14.6ヵ月、エベロリムス群5.5ヵ月、HR=0.40(95%CI: 0.24-0.68)、p=0.001]。レンバチニブ単独群のPFS中央値は7.4ヵ月でエベロリムス群より延長した[HR=0.61(95%CI: 0.30-0.88)]。 リンク   経営分析➜ エーザイ  新薬開発➜ マルチキナーゼ   ➜ 腎細胞がんRCC  ➜ BT指定

武田薬品のプロテアソーム阻害薬イキサゾミブをEMAが加速審査指定

武田薬 品が開発中の新規経口プロテアソーム阻害薬ixazomibイキサゾミブ (MLN9708)が、難治性多発性骨髄腫(r/r MM)の効能で、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)から加速初認審査の指定を受けた。本指定は、公衆衛生に大きく貢献できると判断された医薬品で特に革新性を有すると判断された医薬品が対象となる。通常の規定審査期間である210日が150日に短縮される。 イキサゾミブは米国および欧州で2011年にMMについて、2012年にAL Amyloidosisについて希少病薬の指定を受けるとともに、2014年に再発・難治性AL Amyloidosisについて国内企業の開発品目では第一号となるFDAのBT指定を受けた。 申請データは、r/r MM成人患者722例を対処とした第3相臨床試験TOURMALINE-MM1の中間解析データに基づく。本試験では、イキサゾミブ群(イキサゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン)とプラセボ群(プラセボ+レナリドミド+デキサメタゾン)を比較している。   リンク    経営分析➜ 武田薬品  新薬開発➜ プロテアソーム阻害薬  ➜ 多発性骨髄腫   ➜加速承認

FDAが慢性C型肝炎ジェノタイプ3感染治療にダクルインザとソフォスブビルの併用を承認

ブリストル- マイヤーズスクイブ(BMS)のNS5A複製複合体阻害剤ダクルインザDaklinza(一般名:ダグラタスビルdaclatasvir)をFDAが承認した。今回の承認内容は、ギリアド社のソバルディ(一般名:ソフォスブビル)との併用(12週間)である。 申請の根拠は、代替性肝疾患を持つHCVジェノタイプ3感染患者152例(うち101例は未治療、51例は治療歴あり)を対象とした第3相試験(ALLY-3試験)の結果である。主要評価項目は治療終了後12週目のSVR率である。ダクルインザ60mg+ソバルディ400mg、1日1回投与により、未治療群のSVR12は90%、治療歴あり群のSVR12は86%であった。肝硬変のない患者ではSVR12は96%、肝硬変のある患者ではSVR12は63%であった。 リンク    経営分析➜ Bristol-Myers  新薬開発➜ C型肝炎

サノフィの高LDL-C治療薬プラルエントがPCSK9阻害剤として初のFDA承認を取得

サノフィと共同開発パートナーRegeneron Pharmaceuticals, Inc.(リジェネロン)が開発中の新しいクラスのPCSK9阻害剤プラルエントPRALUENT (一般名:アリロクマブalirocumab)をFDAが承認した。このクラスの薬剤としては、米国における最初の承認である。同日にEUでもEMAのCHMPが承認勧告採択したため、遅くとも3ヵ月後にはEUでも上市されるものと期待される。 今回、さらにLDL-Cを下げる必要のあるヘテロ家族性高コレステロール血症患者、アテローム性動脈硬化症(ASCVD)の成人患者に対し、食事療法とスタチンの最大耐量の補助療法としても承認された。 承認の根拠となったのは、第3相ODYSSEY試験プログラムの結果である。最大耐量のスタチンを含む標準治療にプラルエント(150mg、2週毎)を追加したところ、24週の時点でプラセボと比較してLDL-Cをさらに58%低下させた。また、75mg、2週毎投与によりプラセボと比較して、LDL-Cを12週目で45%、24週目で44%低下させた。 (参考)開発段階で激しく競合してきたAmgenのPCSK9阻害剤エボロクマブのFDA審査ゴールは2015年8月27日に設定されている。申請ではAmgenに先を越されたSanofiはFDAのバウチャー制度を活用して逆転に成功した。 リンク    経営分析 ➜ サノフィ 、新薬開発➜ PCSK9阻害剤 、 コレステロール 、 バウチャー制度

アムジェンのPCSK阻害薬レパサがEC承認を取得

欧州委員会(EC)がLDL-Cのさらなる低下を要するコレステロールコントロール不良患者を対象として、PCSK阻害薬としては世界で初めてアムジェンのエボロクマブevolocumab(商品名:レパサRepatha)を承認した。 米国では、エボロクマブと熾烈な開発競争を繰り広げてきたサノフィのPCSK9阻害剤プラルエントPRALUENT (一般名:アリロクマブalirocumab)がエボロクマブ(Amgen)よりも先に承認されている。一方、エボロクマブのFDA審査ゴールは2015年8月27日に設定されており、AmgenとSanofiの承認取得競争は欧州と米国で逆転する結果となった。 リンク ]   経営分析 ➜ Amgen   リンク  新薬開発➜ コレステロール、中性脂肪、肥満   リンク  市場分析➜ コレステロール低下剤

武田薬品が多発性骨髄腫治療薬イクサゾミブのNDAをFDAに提出

武田薬品は、開発中の新経口プロテアソーム阻害薬イクサゾミブ(ixazomib:MLN9708)の、再発・難治性多発性骨髄腫(MM)の治療薬としてNDAをFDAに提出した。 本剤は、欧米で2011年にはMMについて、2012年には再発・難治性ALアミロイドーシスに関して希少病薬の指定を受け、2014年には再発・難治性ALアミロイドーシスについてFDAよりBT指定を受けている(➜par news)。また、プロテアソーム阻害薬としては初めての経口剤である。 現在、MMを対象とした第3相試験4本(TOURMALINE-MM1~4試験)とALアミロイドーシスを対象とした第3相試験MALINE-AL1試験)が行われている。今回の申請は、再発・難治性MM患者722例を対象としたTOURMALINE-MM1の結果に基づいている。   リンク    経営分析 ➜ 武田薬品  新薬開発➜ 武田薬品  ➜ 多発性骨髄腫(血液がん)  ➜ プロテアソーム阻害薬

大塚製薬の新規抗精神病薬レキサルティをFDAが承認

大塚製薬が創製し、ルンドベック社と共同開発してきた抗精神病薬レキサルティRexulti(一般名:ブレクスピプラゾールbrexpiprazole)を成人の大うつ病補助療法および成人の統合失調症の治療薬としてFDAが承認した。大うつ病に対する抗うつ剤への補助療法に関する2本の第3相試験と統合失調症に関する2本の第3相試験の結果が承認の根拠とされた。 レキサルティは、ドパミン、セロトニン受容体との高い親和性を持つ、Serotonin Dopamine Activity Modulator(SDAM)と呼ばれる独自の薬理作用を有する新規化合物である。世界で初めて米国で承認され、8月上旬に上市の予定。 【参考】米国の成人のうつ病の推定患者数は約1,500万人、統合失調症は約240万人。日本ではうつ病が約100万人、統合失調症約70万人。 リンク ]   経営分析➜ 大塚HLDG  新薬開発➜ 統合失調症、双極性障害、うつ  市場分析➜ 統合失調症

ノバルティスのアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬をFDAが承認

FDAは、ノバルティスのEntrestoエントレスト(サクビトリル/バルサルタン配合)錠を左室駆出率の低下した心不全患者の治療薬として優先審査で承認した。承認された効能は、NYHAクラスII-IVの心不全患者における心血管系死亡および心不全による入院リスクの軽減である。 エントレストは、ファースト・イン・クラスのアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)であるサクビトリル(LCZ696)とARBのバルサルタンの配合錠である。サクビトリルはプロドラッグで活性代謝物のLBQ657が酵素のネプリライシン(NEP:neutral endopeptidase)を阻害することで心臓の神経ホルモン系(NP系)を保護し、血管を収縮させる有害なシステムRAASをARBと共に抑制する。 現在、カナダ、スイス、EU各規制当局で販売承認申請を審査中で、同社は売上のピークを年商50億ドルと想定している。 承認申請の根拠となったPARADIGM-HF試験(8,442人を登録)において、エントレストはエナラプリルと比較して心血管系死亡リスクを20%、心不全による入院リスクを21%、全死亡のリスクを16%低減した。 リンク   経営分析➜ Novartis   新薬開発 ➜ 循環・代謝系

ベーリンガーインゲルハイムのCOPD治療薬SPIOLTO、EU分散審査方式で承認

ベーリンガーインゲルハイムのチオトロピウム・オロダテロール配合剤(商品名:SPIOLTO・RESPIMAT)がCOPDの維持療法と緊急処置用の使用において、EUの分散審査方式により加盟国ベース(ドイツ)で承認を取得した。 主要検証試験ではチオトロピウム・オロダテロール配合剤群はCOPDの症状、QOL、レスキュー薬の使用の評価項目においてチオトロピウム群より有意な改善効果を示した。追加解析では配合剤群で呼吸機能の改善が確認されている。COPDは慢性かつ進行性の呼吸器疾患で、世界全体での患者数は2億1千万人、2030年には死因の第3位になると予想されている。 【参考】EUの分散審査方式(DCP):EU内のいずれの加盟国でも承認が得られていない医薬品について、1ヵ国以上の加盟国の販売承認を取得する加盟国ベースの相互承認方式(MRP)の改良方式。申請者は申請前にそのうちの1ヵ国を基準加盟国(RMS)に指定するとともに、全申請関係加盟国(CMS)に同時に申請書類を提出して、同時に審査を開始する方法である。DCPジェネリックの承認申請に多用されている。 リンク ]   経営分析➜ Boehringer Ingelheim  新薬開発➜ COPD  市場分析➜ 喘息/COPD市場