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4月, 2016の投稿を表示しています

オプジーボ、再発/ 転移性頭頸部扁平上皮癌に対する初の全生存期間で有意なベネフィット

プラチナ製剤の治療歴を有する再発/転移性頭頸部扁平上皮癌(SCCHN)を対象としたオプジーボ(一般名:ニボルマブ)と試験担当医が選択した治療法(メトトレキサート、ドセタキセル/セツキシマブ)(ICT)を比較したCheckMate-141試験において、OS中央値はオプジーボ群の7.5ヵ月(95%CI:5.5-9.1)に対しICT群は5.1ヵ月(95%CI:4.0-6.0)でハザード比[(HR)=0.70(97.73% 信頼区間):0.51-0.96 p=0.0101]、1年生存率は、オプジーボ群の36%に対して、ICT 治療群は16.6%であった。これらのデータは、米国癌学会(AACR)2016で発表される。 Link   企業分析➜ Bristol-Myers Squibb (BMS) 、 小野薬品  新薬開発➜ その他・がん  市場動向➜ 腫瘍免疫(I-O)

Purdue University/Endocyte Inc.、ユニバーサルCAR T 細胞療法によりこれまでの問題点を克服

Purdue 大学創薬センターPhilip S. Low 教授と葉酸の抗体薬で知られるEndoctyte Inc.の研究チームが、ユニバーサルなCAR T 細胞を作成し、同療法においてこれまで開発の障害になっていた問題点を克服する新CAR T 細胞療法を米国癌学会で発表し、注目された。 これまでのCAR T 細胞には、①サイトカインの放出率および腫瘍細胞の溶解のコントロールができない、②腫瘍細胞を根絶しても細胞傷害毒性を終了させるオフのスイッチが無い、③標的抗原を発現していない癌細胞を排除できない、④それぞれのユニークな癌抗原に対して異なるCAR T 細胞が必要となる、などの問題点があった。 今回発表された新しいCAR T 療法では、T 細胞上のキメラ抗原受容体と腫瘍細胞特有のユニークな抗原に同時に結合することにより、CAR T 細胞と標的細胞の間を繋ぐブリッジを形成する低分子の二重特異性アダプターの合成を模索し、fluorescein isothiocyanate(FITC)とfolic acid を結合させた二重特異的アダプターを取得した。T 細胞には抗FITC scFv CAR を発現させた抗FITC CAR T 細胞を使用する。アダプターの濃度および投与比率を調節することにより、CAR T 細胞の細胞毒性を管理することが出来る 。また、アダプターの半減期はin vivo で20 分以下にして、アダプターの投与を止めれば、CAR T 細胞の殺細胞活性を停止させることが出来る。更に、多様な抗原を有する癌種に対してはアダプターの葉酸部分を変えることで1 種類の抗FITC CAR T 細胞で多様な癌腫に対応できる。 Link  新薬開発 ➜ CAR T細胞療法

ファイザーのCDK4/6阻害剤IBRANCE、第3相試験で進行乳癌に対する有用性を検証

内分泌療法後に疾患進行を認めたエストロゲン受容体陽性(HR+)ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行乳癌を対象としたIBRANCE(一般名:パルボシクリブ)の第3相試験(PALOMA-2)において1次治療としての有用性が検証された。 IBRANCE は、ファースト・イン・クラスのサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6 経口阻害薬である。PALOMA-2 試験は、治療歴のないHR+/ HER2-閉経後進行乳癌を対象に実施された。本試験において、IBRANCE+レトロゾール 併用群は、レトロゾール+プラセボ 併用群に比べて、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、本試験の主要目的を達成した。また、米国ではIBRANCE は加速承認されており、本試験の結果は標準承認(full approval)への移行を支持すると期待される。PALOMA-2 試験結果は、6 月初旬開催の米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2016 年度年次総会で発表される予定である。 米国においてIBRANCE は、PALOMA-1 試験結果に基づき、FDA により2015 年2 月に加速承認された。効能は、ER+HER2‐閉経後進行乳癌に対する初回内分泌療法(レトロゾール との併用療法)であるが、PFS を評価項目とする加速承認のため、PALOMA-2 試験で臨床上のベネフィットの確認が求められていた。今後、FDA と協議し、PALOMA-2 試験結果を提出して、IBRANCE の加速承認を標準承認へ移行する準備を進めていく。 また、内分泌療法(術後補助療法または転移病変に対する治療)による治療中または治療後に病勢が進行したホルモン受容体陽性(HR+)HER2‐転移乳癌 (閉経の有無を問わない)に対してもフルベストラントとの併用での効能が2016 年2 月に追加されている。 Link   企業分析➜ Pfizer  新薬開発➜ 乳がん  市場動向➜ 乳がん

オシメルチニブ(製品名タグリッソ) の効果が期待できる進行非小細胞肺癌患者の選択に有効なctDNA 遺伝子型検査

2016 年欧州肺癌学会(ELCC:European Lung Cancer Conference)で、EGFR T790M変異陽性非小細胞肺癌に有効なAstraZenecaアストラゼネカ のタグリッソ(一般名:オシメルチニブ)について、最も効果が期待できそうな患者の選択に、血漿中循環腫瘍(ct)DNA(ctDNA)の検査が有用であることを示す臨床試験結果が報告された。 タグリッソの第1 相AURA 試験において、血漿DNAの遺伝子型がタグリッソ のベネフィットを得られるか否かを判定するために血漿が採取され収集された。 血漿および腫瘍遺伝子型の両データのある216 名の患者において、T790M が一致した患者の割合は70%であった。血漿中に検出されたsens 変異陽性の137 例に限定すると、一致率は80%に向上した。腫瘍のT790M 陽性患者179例では、ORR;62%、mPFS;9.7 ヵ月、血漿中のctDNA のT790M 陽性患者167例では、ORR;63%、mPFS;9.7 ヵ月であった。一方、腫瘍のT790M 陰性患者58例のORR;26%、mPFS;3.4 カ月に比べて、血漿T790M 陰性患者104例についてはORR;46%, mPFS;8.2 ヵ月であったが、血漿T790M陰性例のうちT790M-/ sens+ではORR;38%、mPFS;4.4 ヵ月、T790M-/sens-ではORR;64%、mPFS;15.2 ヵ月であった。 Link   企業分析➜ AstraZeneca  新薬開発➜ 肺がん   コンパニオン診断  市場動向➜ 肺がん

ロシュ の免疫チェックポイント阻害剤atezolizumabをFDAが優先審査に指定

 FDAは、ロシュが開発中の抗PD-L1 抗体アテゾリズマブatezolizumab(MPDL3280A)の生物薬品承認申請(BLA)を受理するとともに優先審査に指定した。対象は、FDAが承認した診断法によりPD-L1発現を確認し、白金ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した局所進行または転移性非小細胞肺癌(NSCLC)である。  アテゾリズマブは、2015 年2 月に標準療法(白金製剤ベースの化学療法、EGFR 遺伝子変異陽性またはALK 陽性肺癌に対して適切な分子標的療法)を施行中または施行後に病勢が進行したPD-L1 陽性NSCLC 患者の治療に関して、FDA からBreakthrough Therapy(BT)に指定されていた。  また、白金製剤ベースの化学療法施行中または施行後に病勢が進行した(転移例)、または白金製剤ベースの化学療法による術前または術後補助化学療法を行い12 ヵ月以内に病勢が進行した局所進行または転移性尿路上皮癌患者への投与についても優先審査に指定されている。  今回のBLA 提出は、第2 相BIRCH 試験を含む臨床試験成績に基づいており、FDAは10 月19 日をユーザーフィーゴールに設定し、それまでに承認の可否判断を行う予定。コンパニオン診断法としてRoche Tissue Diagnostics が開発した免疫組織化学診断法の製造販売前申請(PMA)もFDA で審査中である。 Link   企業分析➜ Roche  新薬開発➜ 肺がん   PD-1阻害剤  市場動向➜ 肺がん   腫瘍免疫(I-O)

BCL-2阻害剤venetoclaxを17p 欠損慢性リンパ性白血病に対する治療薬として FDAが加速承認

 FDAは、アッヴィとロシュが共同開発中の選択的BCL-2 阻害剤ベネトクラックスvenetoclax(製品名:VENCLEXTA)錠について、少なくとも1 回の治療歴のある17p遺伝子欠損の再発・難治性(r/r)慢性リンパ性白血病(CLL)に対する治療薬として加速承認した。BCL-2 (B-cell lymphoma-2)阻害剤としてはfirst-in-class の製品である。  BCL-2 タンパク質は、細胞のアポトーシスをブロックし、CLLでは過剰発現されている。ベネトクラックスは、アッヴィとジェネンテック(ロシュ子会社)が共同開発した薬剤で、米国では両社が共同販売し、米国外はアッヴィが単独で販売する。  ベネトクラックスの安全性と有効性は、17p 欠損の治療歴のあるCLL患者106 例を対象としたオープンラベル第2 相M13-982 試験で評価された。17p 欠損患者の特定は、FDA が承認したVysis CLL FISH Probe Kitにより行われた。主要評価項目の奏効率(ORR)は80%、最初の奏効が認められるまでの期間は治療開始から0.8 ヵ月(範囲;0.1~8.1 ヵ月)であった。 Link  業界動向 ➜ AbbVie   Roche  新薬開発➜ 血液がん  市場動向➜ 血液がん

レミケード(インフリキシマブ)に対する初のバイオシミラー製品INFLECTRAをFDAが承認

FDA が、レミケード(Janssen Biotech)に対する最初のバイオシミラー(BS)製品となるINFLECTRA (infliximabdyyb)を複数効能で承認した。米国では2015 年3 月6 日に承認されたZARXIO (filgrastim-sndz)に次ぐ、2番目のBS となった。INFLECTRA は韓国企業Celltrion 社が製造した製品で、販売はPfizer が行う予定。 今回取得したINFLECTRA の承認効能は、以下のとおり。 1)クローン病;INFLECTRA は成人および6 歳以上の小児の、従来の標準療法が効果不十分な中等症から重症のクローン病患者の治療薬として医療従事者による処方で使用される。 2)潰瘍性大腸炎;標準療法が不十分な中等症~重症の潰瘍性大腸炎の成人患者の治療。 3)関節リウマチ;中等症から重症の活動性関節リウマチに対してメトトレキサート との併用。 4)関節炎;乾癬性関節炎の治療。 5)乾癬;慢性の重度の尋常性乾癬の治療。 承認の根拠となったのは、INFLECTRA がレミケード に対してBS であることを証明した、構造および機能特性、動物試験データ、ヒト薬物動態および薬物動力学、臨床免疫原性データ、およびその他の臨床上の安全性および有効性データの審査結果である。 Link 業界動向 ➜ バイオシミラー  新薬開発➜ バイオシミラー