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9月, 2017の投稿を表示しています

HER2陽性・早期乳がんに対するパージェタとハーセプチンの 併用療法をFDAが優先審査に指定

 ロシュ/ジェネンテック のパージェタ(一般名:ペルツズマブ)およびハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)と化学療法の3 剤併用によるHER2 陽性早期乳がん患者に対する術後補助化学療法に関して、FDA は効能追加の承認申請(sBLA)を受理し、優先審査に指定した。ユーザーフィーゴールは2008 年1月28日に設定された。  申請の根拠となった第3相APHINITY 試験は、手術を受けた早期乳癌患者4,805 人を対象に、パージェタ、ハーセプチンおよび化学療法の併用と、ハーセプチン および化学療法の併用による術後補助化学療法について有効性と安全性を検討した。主要評価項目は無浸潤性病変生存率(iDFS)、副次評価項目は心機能および全般的な安全性、全生存期間、無病生存期間および健康に関連するQOL であった。3 年時点で、パージェタ 併用レジメンを受けた患者の94.1%では乳癌の再発が認められなかったのに対して、ハーセプチン と化学療法の併用で再発が認められなかった患者は93.2%であった[ハザード比0.81、95%CI; 0.66-1.00、p=0.045]。 Link  »  乳がん 、 HER2標的薬

ALCMI (Addario Lung Cancer Medical Res. Inst.)、Inivata と臨床で初期肺癌のctDNA 解析

患者組織が設立した非営利グローバル研究コンソーシアムALCMI(Addario Lung Cancer Medical Research Institute)とリキッド・バイオプシーのctDNA 技術基盤InVision を有するInivata が、初期肺癌におけるctDNA 解析のための大規模な臨床試験共同で開始する。研究目的は、高感度InVision 解析を使用して、非小細胞肺癌(NSCLC)の外科的切除後の患者の最小残存病変(MRD)の測定と、ctDNA の有する潜在的な役割を判定するために、さらなる治療を必要としている患者の同定と再発の監視にctDNA の有用性を検証することである。 LIBERTI (Liquid Biopsy in Early Stage NSCLC Resected Lung Tumor Investigation) 試験は、米国内のALCMI メンバーの10施設が参加し、500 人の患者を登録して実施する。主要評価項目は、NSCLC 患者の切除手術後のctDNA の存在と再発との相関性を調べることにある。副次目的は、摘出手術後の治療中および治療後のモニタリングにおけるctDNA の役割を検討することなどである。

欧州委員会(EC)はロシュの抗PD-L1 抗体テセンテリクの効能追加(転移性肺がん及び転移性膀胱がん)を承認

 EC が1 件の販売承認に全く異なる複数の癌腫の効能追加を含むType II 変更申請を承認するのは珍しい。ロシュのテセンテリク(TECENTRIQ、一般名:アテゾリズマブatezolizumab)は、化学療法治療歴のある局所進行または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)に対して、PD-L1 発現状況に関係なく、単剤療法による効能を承認した。EC は同時に、白金製剤ベースの化学療法治療歴のある、あるいは化学療法が不適な局所進行または転移性尿路上皮癌に対しても、PD-L1 の発現状況にかかわらず、単剤療法を承認した。  非小細胞肺癌の単剤療法の承認は、大規模無作為化、第3 相OAK 試験、および無作為化第2 相POPLAR 試験の結果に基づいている。OAK 試験において、PD-L1 の発現状況にかかわらず全集団でのTECENTRIQ 群の主要評価項目の全生存期間(OS)中央値は13.8 ヵ月で、ドセタキセル 群と比較して、4.2 ヵ月延長した[ハザード比(HR)=0.73、95%CI;0.62-0.87]。  尿路上皮癌の単剤療法の承認は、無作為化、第3 相IMvigor211 試験およびシングルアームの第2 相IMvigor210 試験のコホート1(cisplatin ベースの化学療法が不適格な患者群)およびコホート2(白金製剤ベースの化学療法による治療歴がある患者群)の成績に基づいている。第3 相IMvigor211 試験において、TECENTRIQ 群は主要評価項目の全生存期間(OS)を達成できなかったが、副次評価項目の奏効期間の中央値は、化学療法群の7.4 ヵ月(95%CI:6.1ヵ月-10.3 ヵ月)に対し、TECENTRIQ 群は21.7 ヵ月(95%CI:13.0ヵ月-21.7 ヵ月)であった。データカットオフ時点において奏効が持続していた患者は、化学療法群の21%に対して、TECENTRIQ 群は63%であった。 Link  »  PD-1阻害剤 、 肺がん 、 膀胱がん(尿路上皮がん)

抗PD-1抗体キートルーダ の再発進行転移性胃癌に対する2 次療法をFDAが承認

FDA は、メルク(MSD)の抗PD-1 抗体キートルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)について、PD-L1 陽性(CPS;combined positive score ≧1)の胃癌または胃食道接合部腺癌の効能追加を承認した。フルオロピリミジン および白金製剤含有化学療法(必要に応じてHER2/neu 標的療法)を含め2 回以上の治療中/治療後に病勢進行した患者に対する米国での最初の抗PD-1 療法となった。奏効率および奏効期間を代替評価項目とした加速承認制度の下で承認された。この承認を維持するためには、臨床上のベネフィットを確認するための第3 相試験を継続して証明し、ラベルにその旨を記載する一変申請を取得して、標準承認に移行させることが義務付けられている。 この加速承認は胃癌またはGEJ 腺癌の患者259 例を対象とした、グローバル、多施設共同、非無作為化、オープンラベルのマルチコホート試験KEYNOTE-059に基づいている。259例中143例(55%)でPD-L1 発現がCPS ≧1 であった。143 例について、奏効率(ORR) は13.3% (95%CI; 8.2, 20.0)、完全奏効(CR)1.4%、部分奏効(PR)11.9%であった。奏効例の19 例の奏効期間は2.8+から19.4+ヵ月で、11 例(58%)は6 ヵ月以上、5例(26%)は12ヵ月以上奏効を持続した。 Link  » メルク(MSD) 、 PD-1阻害剤 、 胃がん

Halozymeが高分子の皮下投与技術に関してBMS 及びロシュ と契約提携

Halozyme Therapeutics, Inc(Halozyme)は、同社所有のドラッグ・デリバリー技術であるENHANZE Technology に関して、ブリストルマイヤーズ スクイブとはグローバル共同開発契約で、またロシュとは非公開の標的に関する独占的開発契約を締結したとそれぞれ発表した。 ENHANZE Technologyは、特許を有する組み換え酵素hyaluronidase (rHuPH20)を使用して、ヒトの皮下組織にあるhyaluronan を一時的に分解し、投与薬物の分散と吸収を速める技術である。これまで生物薬品を皮下投与する場合にボリュームに制約があったが、rHuPH20 はこれを解消できることが特徴である。rHuPH20を使用すると、静脈内にしか投与できなかった生物薬品やその他の化合物の皮下投与が可能になり、しかも投与回数を減らすことが可能になる。このデリバリー技術が投与時間の短縮で医療関係者の時間も短縮することが臨床試験で示されている。 Link  »  ブリストルマイヤーズ スクイブ   ロシュ

FPI3K 阻害剤copanlisib の再発濾胞性リンパ腫に対する適応をFDAが承認

FDAはバイエルのPI3K 阻害剤 ALICOPA(一般名:copanlisib)を、2 回のレジメンの治療歴を有する再発濾胞性リンパ腫(FL)成人患者に対して、サブパートH の加速承認制度の下、優先審査にて承認した。 copanlisib は新規の汎クラス I phosphatidylinositol-3-kinase(PI3K)阻害薬で、悪性B細胞に発現しているPI3K-αおよび PI3K-δのisoformのいずれに対しても強力な阻害活性を有している。PI3K 経路は、細胞の増殖、生存および代謝に関与していて、その制御異常は非ホジキンリンパ腫(NHL)において重要な役割を果たしている。Copanlisibの投与スケジュール は、毎週1回、1 時間かけて静脈内投与し、これを3 週繰り返したのち 1 週休薬する。copanlisib は以前にファストトラックや希少病薬の指定も受けている。 承認の根拠となったCHRONOS-1 試験は、3 次療法以降の再発または治療抵抗性の、FL を含む低悪性度のNHL(iNHL)を対象とした非盲検、シングルアームの第2 相臨床試験である。主要評価項目はORR 、 副次評価項目は奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、生活の質(QOL)および安全性である。 FL のサブグループ(n=104)において、copanlisib によるORR は58.7%(うちCR 14.4%)、DoR 中央値は12.2 ヵ月(0+, 22.6)であった。 なお、販売承認を継続維持するためには、第3 相の確認試験で臨床上のベネフィットを証明しなければならないのがサブパートH の規定である。 Link  »  バイエル

アバスチンに対するアムジェンのバイオシミラー製品MVASI をFDAが全ての効能(5癌種)で承認

 アムジェンとアラガンが開発中のバイオシミラー製品エムバシ(MVASI、bevacizumab-awwb、ABP 215)に対し、オリジナル製品のアバスチンが持つ全ての効能を承認した。MVASIはアバスチンに対する初めてのバイオシミラーであると同時に、FDA が承認した初めてのバイオシミラー抗癌剤でもある。  承認されたエムバシ(MVASI) の効能は、転移性結腸直腸癌(CRC)、グリア芽細胞腫、転移性腎細胞癌(RCC)、非扁平上皮性非小細胞肺癌(NSCLC)、再発性または転移性子宮頸癌の5 つの癌種である。承認は、構造、機能、毒性、薬物動態、薬力学、免疫原性、臨床上の安全性、免疫原性および有効性に関するエムバシとアバスチン(参照製品)の高度な類似性を示すエビデンスに基づいている。臨床試験は非小細胞肺癌に対する第3 相試験が実施された。

アストラゼネカの IMFINZIがステージⅢの非小細胞肺癌に対し優れたPFS を達成

アストラゼネカ とMedImmune の抗PD-L1 抗体IMFINZI (一般名:デュルバルマブ)の第3相PACIFIC 試験の中間解析において、IMFINZI が標準化学療法に比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことが、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2017)で報告され、同時にNEJM 誌にも掲載された。この結果に基づいてIMFINZI は7 月31 日付でFDA からBreakthrough Therapy の指定を受けている(➜ PARNews )。 PACIFIC 試験は、白金ベースの化学療法と放射線の同時治療で病勢の進行が認められなかった局所進行切除不能のⅢ期非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象とした試験である。プラセボ群に比べてIMFINZI 群でPFS が11 ヵ月以上改善され、転移率はIMFINZI 群のほうが低率であった。もう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)の評価するために試験は継続中である。 IV 期NSCLC の1 次療法としてIMFINZI を評価した第3相MYSTIC試験で、主要評価項目のPFS の達成に失敗しており、今回それを挽回したと云える。 Link  »  アストラゼネカ

再発・難治性慢性リンパ性白血病に対するPI3K 阻害duvelisib 第3 相DUO 試験最新報告

 Verastem, Inc.がInfinity Pharms.から導入し開発中のFirst-in-class のphosphoinositide 3-kinase (PI3K)-δおよびPI3K-γに対する経口デュアル阻害剤duvelisib について、再発・難治性慢性リンパ性白血病(CLL)または/小リンパ球性白血病(SLL)患者を対象に、有効性と安全性を評価する第3 相DUO 試験のポジティブな最新情報が報告された。  主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、CLL/SLL の標準療法であるofatumumab の中央値9.9 ヵ月に比べて、経口duvelisib の単剤療法では13.3 ヵ月であり、ハザード比 (HR) は0.52であった(p<0.0001)。また、17p 欠失遺伝子を有するサブ集団におけるHRは0.41であった(ofatumumabs 9.0 ヵ月vs. duvelisib 12.7 ヵ月、p=0.0011)。