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第一三共のFLT3 阻害剤quizartinibをFDAが再発・難治性AML治療としてBT 指定(8月1日)

第一三共株式会社のFLT3 阻剤害quizartinib が、FLT3-ITD 変異を有する再発又は難治性(r/r)の急性骨髄性白血病(AML)治療を対象として、米国FDA から、Breakthrough Therapy(BT)の指定を受けた。今回のBT指定は、FLT3-ITD 変異陽性の、r/r AML 患者を対象としたグローバル第3 相QuANTUM-R 試験結果に基づくものである。本試験において、quizartinib は既存の化学療法剤と比較して全生存期間(OS)を有意に延長した。本剤はこの他、FDA よりFLT3-ITD 変異陽性のr/r AML 治療を対象にFast track の指定を、またFDA 及びEMA よりAML 治療を対象としてOrphan drug(希少病用薬)の指定を受けている。

子宮内膜癌に対するレンビマ /キイトルーダ併用療法を FDA がBT指定(7月31日)

エーザイのレンビマ(一般名:レンバチニブ)とMerck & Co., Inc.(メルク)のキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の併用療法が、マイクロサテライト不安定性(MSI; microsatellite instability)が 低頻度または陰性、又はDNA ミスマッチ修復機能(proficient mismatch repair: pMMR)を有し、少なくとも1回の全身治療歴のある進行または転移性子宮内膜癌に係る効能で子宮内膜癌の効能について、FDA からBreakthrough Therapy(BT)指定を受けた。 レンビマ とキイトルーダの併用療法は、2018 年3 月に締結されたエーザイとメルク の戦略的提携契約に基づいた共同開発である。レンビマ のBT指定は今回で3 回目、うち本併用療法におけるBT指定 は、2018 年1 月の腎細胞癌に続いて2回目の指定となる。今回のBT指定 は、バスケット型臨床試験である第3 相KEYNOTE-146 試験のうち、子宮内膜癌コホートに関する中間解析結果に基づくものである。固形癌を対象とした本試験は、本併用療法の有効性と安全性を評価する多施設共同、非盲検、単一群、バスケット型の臨床第1b/2 相臨床試験である。

CDK 4/6 阻害剤KISQALIの効能追加「フルベストラント併用による一次治療」をFDAが3 週間で承認(7月18日)

FDA は、ノバルティスのCDK 4/6 阻害剤KISQALI(一般名:ribociclib)について、最初の内分泌療法としてHR+、HER2-の進行・転移性乳癌の治療にアロマターゼ阻害剤との併用療法を承認した。また、初回の内分泌系療法または内分泌療法中に病勢が進行した、HR+、HER2-の閉経後の進行性または転移性乳癌の治療として、フルベストラント とKISQALIの併用療法を承認した。KISQALIは、2017 年3 月に閉経後のHR +、HER2 -の進行転移性乳癌の治療法としてすでに承認されている。 本効能追加はBreakthrough Therapy の指定を受けていた。FDA は、抗癌剤の開発と審査をより効率化することを目指して今年初めに発表した2 つの新しいパイロットプログラムの“Real-Time Oncology Review”と“New Templated Assessment Aid”を初めて適用して承認した。審査期間は3 週間で、将にリアルタイムに行われた審査である。 承認申請の根拠となったMONALEESA-3 およびMONALEESA-7 の第3 相試験では、内分泌療法単独に比べてKISQALI と併用することにより、無増悪生存期間(PFS)の有意な延長が認められた。閉経前あるいは閉経周辺時期の女性を対象にしたMONALEESA-7 試験では、KISQALI+アロマターゼ 阻害剤とゴセレリンの併用群はアロマターゼ 阻害剤とゴセレリン併用群に比べて、PFS 中央値を約2 倍に延長させた(27.5 カ月 vs. 13.8 カ月; HR=0.569; 95% CI: 0.436-0.743)。MONALEESA-3 試験では、1 次療法および2 次療法の閉経後の全患者集団を対象にして、KISQALI+フルベストラント群とフルベストラント単独群のPFS 中央値は、それぞれ12.8カ月と20.5 カ月であり、併用群で延長が認められた (HR=0.593; 95% CI: 0.480-0.732) 。 LINK > 乳がん 、 CDK4/6阻害薬

IDH1変異陽性再発/難治性急性骨髄性白血病(AML)に対する初めての経口治療剤TIBSOVOをFDAが承認(7月20日)

Agios Pharmaceuticals, Inc.(Agios)のTIBSOVO®(一般名:ivosidenib)が、FDAの承認した診断法で検出された感受性イソクエン酸デヒドロゲナーゼ-1(IDH1)変異陽性の再発・難治性急性骨髄性白血病(r/rAML)の成人患者の治療法として承認された。TIBSOVO は、経口のIDH1 酵素標的阻害剤で、IDH1 変異陽性のr/rAML 患者に対する最初で唯一のFDA 承認の治療法になった。 本品はファストトラック、および希少病薬の指定を受けていた。FDA への承認申請は、r/r AML およびIDH1 突然変異陽性患者を対象にした臨床試験AG120-C-001 試験結果に基づいたものである。 TIBSOVO の治療に適したr/r AML 患者を選択するためのAbbott 社創製 RealTime™IDH1 コンパニオン診断法も同時に承認された。 LINK > 急性骨髄性白血病(AML)

PD-1阻害薬キイトルーダの第2 四半期売上はオプジーボを僅差で上回った(7月27日)

メルク/MSDが2018 年第2 四半期決算報告を発表し、その中で、免疫チェックポイント阻害剤の抗PD-1 抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)のグローバル売上が1,667 million$を達成したことが報告された。一方、ブリストル・マイヤーズ スクイブが発表した第2 四半期の決算報告では、抗PD-1 抗体オプジーボ(一般名:ニボルマブ)のグローバル売上は1,627 million$であったことから、当該四半期レベルではあるが、初めてキイトルーダがオプジーボ に追いつき追い越したことが判明した。キイトルーダがオプジーボを捉える時期は、非小細胞肺癌の1 次療法の勝敗から、何れ近いうちに実現することは予測されていた。

FDAが21st Century Cures Act の要件に従い、医薬品開発者向けに代替評価項目のリスト公開(7月26日)

FDA は承認取得に使用された代替評価項目(surrogate endpoint)のリストを発表した。“21st Century CuresAct”は、これまでに使用された代替評価項目の公表をFDAに義務付けている。個々の開発プログラムの作製に際して、FDA と協議し検討が可能な代替評価項目(surrogate endpoint)がこれまでにどのような疾病の評価に使用されているか、医薬品の開発担当者に有益な情報を提供するのが公表の目的である。加速承認と従来の標準承認の両方で、低分子化合物または生物薬品の承認の基準になった代替評価項目のリストである。成人治療薬に101 件、小児薬に56 件が提示された。

エーザイの抗アミロイドβ抗体BAN2401が早期アルツハイマー病患者の脳内amyloidβの蓄積を有意に減少(7月9日)

  エーザイとバイオジェンが共同開発中の抗amyloidβ(Aβ) protofibril 抗体BAN2401 の早期アルツハイマー病(AD)患者856 人に対する第2 相201 試験において、事前に設定した重要な評価項目を達成する最新結果(TLR)が得られた。  201試験( NCT01767311)は、amyloid の脳内蓄積が確認されている、AD あるいは軽度のAD 型認知症による軽度の認知障害(MCI)(総称して早期AD)患者856 人を対象にした、placebo 対照、二重盲検、並行群間比較、無作為化、第2 相臨床試験である。今回の発表では、18 カ月の時点における有効性評価項目として、臨床症状の改善指標ADCOMS(Alzheimer’s Disease Composite Score)による進行抑制効果とamyloid-PETによる脳内amyloid 蓄積量の減少を統計学的有意差をもって達成した。  欧米の大手製薬企業が認知症薬の研究開発から相次ぎ撤退しているなか、この製品が唯一開発を継続している。 リンク» アルツハイマー病

オプジーボ+ヤーボイ併用療法について化学療法治療後のMSI-H/dMMR 転移性大腸癌に対する適応をFDAが承認(7月11日)

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)と小野薬品のオプジーボ(一般名:ニボスマブ) 3 mg/kg と低用量ヤーボイ(一般名:イピリムマブ) 1 mg/kg (いずれも点滴静注)の併用療法は、ㇷルオロピリミジン+オキサリプラチンまたはイリノテカン併用 による治療後に病勢進行した高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはDNA ミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の転移性大腸癌(mCRC)に対する治療薬として、FDA の承認を取得した。 本適応は、Breakthrough Therapy に指定され、加速承認制度の下で奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)に基づき優先審査の指定を受けて承認された。  承認の根拠となったCheckMate -142 試験は、ㇷルオロピリミジン+オキサリプラチンまたはイリノテカンの併用化学療法による治療中、または治療後に病勢進行したdMMR またはMSI- H のmCRC 患者を対象に、オプジーボ+ヤーボイ併用療法を評価した。全登録患者119 人における奏効率は49%(95%CI:39 -58;n=58/119)、完全奏効は 4.2%(n=5/119)、部分奏効は 45%(n=53/119)であった。 リンク ➔ PD-1阻害薬 、 大腸がん

オプジーボ+ヤーボイ、≧10 mut/Mb 腫瘍遺伝子変異量のNSCLC の1 次療法のsBLA 提出(6月21日)

FDA が、腫瘍遺伝子変異量(TMB)が10 変異/メガベース(mut/Mb)以上の進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対するオプジーボ(一般名:ニボルマブ) と低用量のヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用1 次療法の生物薬品承認一部変更申請(sBLA)を受理した。FDAの審査終了の目標期日は、2019 年2 月20 日である。肺癌に対する2 種類の癌免疫療法薬の併用療法として最初の申請となった。申請は、第3 相CheckMate -227 試験の Part 1 のポジティブな結果に基づいている。 主要評価項目は、PD-L1 陽性患者における全生存期間(OS)と、もう1 つはPD-L1 発現の有無にかかわらず、TMB が10 mut/Mb 以上の患者におけるPFSである。オプジーボ+ヤーボイ の化学療法に対するPFS におけるハザード比は0.58(95%CI; 0.41, 0.81)(p=0.0002)であった。 ➔ BMS 、 PD-1阻害剤 、 CTLA-4阻害薬 、 肺がん

アッヴィ とCalibr、固形癌を治療対象にスイッチ可能な次世代CAR-T 細胞療法の開発で提携(6月25日)

アッヴィとScripps Research Institute 傘下の非営利組織の創薬部門Calibr が、固形癌を含む癌の治療薬開発を目指して、T 細胞療法を開発するための提携契約を締結した。今回の共同研究契約は、アッヴィ の癌研究の幅を拡大し、高度な精密医療を究明する技術を利用して、癌患者の人生を向上させる治療法の開発に注力する。 Calibr の新しい細胞治療プログラムは、抗体のFab 部分にpeptide-neo-epitope(NPE)を結合させてスイッチ分子として独自のモジュラー型の切替え可能なCAR T 細胞を製造することができる。それにより、CAR-T 細胞の活性化および抗原特異性を制御することが可能になり、安全性、汎用性を高めることができる。Calibr の独自の技術は、いくつかのタイプの血液癌および固形癌に対する普遍的なCAR-T 療法の開発が可能になる。Calibr は、開発候補品を2019 年にリンパ腫の臨床試験に追加する予定である。 ➔ AbbVie 、 抗体技術 、 CAR-T細胞療法

イーライ・リリー、抗癌剤候補ペグ化IL-10 pegilodecakin 取得にARMO BioSciences を現金16 億$で買収(6月22日)

イーライ・リリー は、去る5 月10 日に発表したように、開発後期の癌免疫療法を開発中のARMO Biosciences(ARMO)との最終合意に基づいて、ARMO の発行済み全株式27,542,054 株に対し、1 株当たり現金で50$(総額16 億$)で公開買い付けを行い、90.6%の株式を取得し買収を完了したと発表した。 今回の買収は、ARMO の主要開発化合物pegilodecakin をリリーのパイプライン加えることでリリー の癌免疫療法プログラムを強化することにある。pegilodecakin はペグ化IL-10 で、これまでに複数の癌種に、単剤、および化学療法やチェックポイント阻害剤との併用で、臨床上のベネフィットを提示してきている。pegilodecakin は、現在、膵臓癌に対する第3 相試験を実施中であり、肺癌と腎臓癌、黒色腫、およびその他の固形癌でも初期の臨床試験が進められている。

EvaluatePharma、“World Preview 2018, Outlook to 2024”で2024 年推定売上順位を公開(6月22日)

EvaluatePharmaが毎年発表している各種の市場予測データのうち、「World Preview 2018, Outlook to 2024」が公表された。 2024年のトップはアッヴィのヒュミラ(一般名:アダリムマブ)がその座を維持し、152億$を達成すると予測している。癌免疫療法のメルク/MSDのキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)が128億$で2番目につけ、競合相手のBMSのオプジーボ(一般名:ニボルマブ)は112憶$の4位としている。因みに他の癌免疫療法は、ロシュのテセントリク(一般名:アテゾリズマブ)が13位の60億$、アストラゼネカのIMFINZI(一般名:デュルバルマブ)が36位の20億$と予測している。 3位は、セルジーンのレブラミド(一般名:レナリドミド)の119憶$。またNOAC(DOAC)のFXa 阻害剤のBMSのエリキュース(一般名:アピキサバン)を5位の105億$と予測する一方、現在鍔迫り合いをしているバイエルのイグザレルト(一般名:リバーロキサバン)が16位の60億$に留まっている。国内企業関連では、アステラス製薬のXTANDI(一般名:エンザルタミド)が29位の22億$、武田薬品のENTYVIO(一般名:ベドリズマブ)の30位、22億$と予測されている。

SGLT2 阻害剤2 型糖尿病治療薬フォシーガ、1 型糖尿病治療薬の可能性を示す新データ発表(7月2日)

アストラゼネカ は、成人1 型糖尿病患者を対象にしたDEPICT試験における、短期及び長期の検証成績を、第78 回米国糖尿病学会(ADA)年次総会で発表した。今回の新しい発表データには、SGLT2 阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)を、インスリン療法への補助治療として52 週(DEPICT-1 試験より)、及び日本人症例のデータを含む24 週(DEPICT-2 試験より)投与した際の、有効性及び安全性を検証した結果と、両試験から得られた持続的血糖測定(CGM)データの統合解析結果が含まれている。 DEPICT は、DEPICT-1 (NCT02268214)とDEPICT-2 (NCT02460978) の2 本の臨床試験から構成されている。インスリン 治療で血糖コントロールが不十分な患者を対象に、ダパグリフロジン 5 mg または10 mg の血糖コントロールに及ぼす効果を評価する、24 週間の無作為化、二重盲検、並行群間比較試験である。 DEPICT-1 及びDEPICT-2 試験の事後統合解析では、ダパグリフロジン5 mg 及び10 mg を24 週投与時のCGM を用いた間質液中グルコース濃度の変化量は、プラセボと比較して-15.48 mg/dL及び -18.90 mg/dL で、血糖日内変動のターゲットレンジを達成した時間は9.07%(時間にして2 時間以上に相当)及び 10.67%(時間にして2 時間30 分に相当)延長した。さらに平均血糖変動幅((MAGE)は、プラセボと比較して -13.36 mg/dL 及び -13.94 mg/dL 減少し、食後血糖値はプラセボと比較して-8.55 mg/dL 及び12.76 mg/dL 減少した。低血糖(≤70 mg/dL または ≤54 mg/dL)及び夜間血糖値(≤70 mg/dL)においては、ダパグリフロジンとプラセボの間で顕著な相違は認められなかった。 リンク» 糖尿病