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8月, 2018の投稿を表示しています

Biogenとエーザイが開発中のAlzheimer 病治療薬aducanumab の第Ib 相長期継続投与(LTE)試験データを報告(8月29日)

Biogenとエーザイは、両社が共同開発中のアルツハイマー病(AD)に起因する軽度認知障害(MCI;mild cognitive impairment)および軽度AD 治療薬候補のaducanumab の第Ib 相臨床試験の長期継続投与(LTE)試験について、最近実施したデータ解析結果を発表した。 aducanumab(BIIB037)は、早期AD の治療薬候補として臨床試験中の化合物。aducanumabはヒト遺伝子組み換えmAb で、認知障害の兆候のない健康な高齢者集団または認知機能に障害がみられた高齢者で認知機能低下が非常に緩慢な人からリバース・トランスレーショナル・メディシン(Reverse Translational Medicine: RTM)と呼ばれるNeurimmune 社の技術基盤を活用して収集されたB 細胞の匿名化されたライブラリーに由来する。2017 年10 月22 日より、Biogen とエーザイの両社は、グローバルなaducanumab の開発ならびに製品化を共同で実施している。 LTE試験において、positron 放出断層撮影法(PET)により測定されたアミロイドプラークの値は、36 カ月の漸増用量群および48 カ月の固定用量群の患者において用量依存的・時間依存的に継続的に減少した。

tafamidis のtransthyretin 型心アミロイドーシス(ATTR-ACT)の第3 相試験結果ESC で報告(8月27日)

ファイザーが開発中のtafamidis meglumine(tafamidis)の第3相ATTR-ACT試験の最新主要結果が報告された。野生型又は変異型(遺伝型)のトランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM;transthyretin amyloid cardiomyopathy)患者を対象とした本試験で、tafamidis 投与群において、プラセボ群と比較して、原因を問わない全死亡と心血管イベントによる入院回数を組み合わせた複合主要評価項目において、統計学的に有意な減少(P=0.0006)を示した。ATTR-CM は、進行性心疾患で致死的な希少疾病であり、適切に診断されていないことが多いのが現状で、現在、本疾患を適応症として承認された薬物療法は存在していない。本最新データは、ドイツのミュンヘンで開催された2018 年欧州心臓病学会(ESC)のHot Line Sessionで発表され、同時にNEJM 誌online版に掲載された。

ノバルティスのCAR T細胞療法キムリアを欧州委員会(EC)が承認

欧州委員会(EC)が、ノバルティスのキムリア (一般名:tisagenlecleucel)(CTL019)の販売承認申請(MAA)を認可した。キムリアの販売承認申請(MAA)は、 2017 年11 月にEMA に提出され、2018 年6月末のCHMP 会議で承認勧告を受けていた。EMA からの開発支援では、希少病薬への指定、およびEU の革新的治療法を対象にしたPRIME (PRIority MEdicines)スキームの指定品目第1 号であった。承認効能は、難治性で、幹細胞移植後の再発、2 回目あるいはそれ以上の再発状態にある、小児あるいは25 歳以下の若年成人のB 細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)患者、および、2 回以上の全身療法の後に、再発または難治性(r/ r)のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)の成人患者である。 この承認は、欧州8 カ国の患者を含む唯一の2 つのグローバ験試験、JULIET およびELIANA の試験の結果に基づいている。

KiteのCAR T細胞療法YESCARTA を欧州委員会(EC)が承認

欧州委員会(EC)は、Kite Pharma/Gilead Sciences の新規CAR-T 細胞療法YESCARTA(axicabtagene ciloleucel)を承認した。適応は、2 種以上の全身治療を受けた、再発または難治性のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)および原発性縦隔大細胞型B 細胞リンパ腫(PMBCL)である。販売承認申請(MAA)の根拠となったZUMA-1 試験は、難治性侵襲性非ホジキンリンパ腫(NHL)の成人患者を対象にした、シングルアーム試験である。axicabtagene ciloleucelを単回投与した患者の72%(n = 73/101)で奏効性が認められ、フォローアップの中央値15.1 カ月の時点で独立審査委員会(IRC)による評価で51%(n = 52/101) の患者で完全奏効が達成された。インフュージョン投与後1 年経過した時点で60%の患者が生存(95% CI: 50.2, 69.2)し、全生存期間(OS)の中央値は未達であった [95% CI: not estimable (NE)]。患者の12%がグレード(GR)3 以上のサイトカイン放出症候群(CRS )を経験し、31%がGR 3 以上の神経系の毒性を経験した。最終的に全患者の98%がCRSあるいは神経系副作用から回復した。

オプジーボ、治療歴を有する小細胞肺癌に対する効能追加の承認をFDA から取得(8月17日)

ブリストルマイヤーズ スクイブ(BMS)のオプジーボ(一般名:ニボルマブ)が、白金製剤ベースの化学療法および 1 種以上の前治療後に病勢が進行した、転移性小細胞肺癌(SCLC)患者に対する初めて、かつ唯一の癌免疫療法として、FDA の承認を取得した。本効能は、奏効率(ORR)および奏効期間(DOR)に基づいて加速承認制度の下で迅速承認された。この効能の承認の継続条件は、検証試験で臨床上の有用性を証明しラベルに記載することになる。sBLA の提出時に優先審査の指定を受け、PDUFA が8 月16 日に設定されていた。 申請の根拠としたCheckMate -032 試験は、白金製剤による化学療法後に病勢が進行し、オプジーボ の単剤療法を受けたSCLC 患者245 人を含む、多施設共同、複数コホート、非盲検、第1/2 相臨床試験である。有効性は、白金製剤による化学療法および1 種類以上の他の前治療後に病勢が進行した患者109人に基づいている。これらの患者は、PD-L1 発現状態の有無にかかわらず組み入れられた。 オプジーボ の投与を受けた患者の投与期間の中央値は、1 カ月(範囲:0 - 44.2+カ月)であった。

エーザイ/メルク、FDA よりレンビマの切除不能肝細胞癌の1 次療法承認取得(8月17日)

エーザイとメルク/MSD(メルク)が共同開発中のマルチキナーゼ阻害剤レンビマ (一般名:レンバチニブ)について、単剤療法による切除不能肝細胞癌に対する1 次療法として、FDA から承認を取得した。本承認は、レンビマ の肝細胞癌に関わる適応として、2018 年3 月の国内承認に続いて2 番目の承認取得になる。また、米国において、切除不能肝細胞癌の全身化学療法の1 次療法として、約10 年ぶりの新治療薬の創出となる。 承認申請はレンビマ の全身化学療法歴の無い切除不能な肝細胞癌患者を対象にした、臨床第3 相REFLECT 試験(304 試験)結果に基づいている。主要評価項目の全生存期間(OS) 中央値は、レンビマ群13.6 カ月、ソラフェニブ群12.3 カ月 [ハザード比(HR) 0.92; (95%CI = 0.79-1.06)] で、レンビマのソラフェニブ に対する統計学的非劣性が証明された。

FDA、hATTR による多発神経障害治療薬ONPATTRO を史上初のRNAi 治療薬として承認(8月10日)

FDA は、成人の遺伝性トランスサイレチンを介するアミロイドーシス(hATTR)による末神経疾患(多発神経障害)の治療薬としてAlnylam Pharmaceuticals, IncのRNAi 薬ONPATTRO(一般名:patisiran)を史上初めて承認した。FDA は、本品についてFast Track、Breakthrough Therapy、希少病薬、優先審査にそれぞれ指定していた。 ONPATTRO(patisiran)は、リポイドナノ粒子にsiRNA を封入して、静脈内投与により肝臓に薬物を直接送達し、疾患を引き起こすタンパク質の産生を変更または停止させる。ONPATTRO の有効性は、225 人の患者を対象にした臨床試験で示れた。ONPATTRO の投与を受けた患者は、筋力、感覚(痛み、温度、麻痺)、反射および自律神経症状(血圧、心拍数、消化)を含む多発性神経障害の測定について、プラセボ注入を受けた患者と比較してより良好な結果を得た。ONPATTRO で治療された患者は、歩行、栄養状態および日常生活の活動の遂行能力の評価についても良好なスコアを示した。

EGFR 変異陽性NSCLC の治療シークエンスの影響を評価する実臨床GioTag 試験登録完了(8月9日)

ベーリンガーインゲルハイムは、EGFR 遺伝子変異陽性進行性非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象としたシークエンシャル治療の影響を評価する、電子カルテなどの診療情報に基づく、実臨床・後ろ向き解析GioTag 試験の登録を完了したと発表した。1 次療法としてEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)のジオトリフ(一般名:アファチニブ )に続いて、2 次療法として同TKI のタグリッソ(一般名:オシメルチニブ)をシークエンシャルに投与された患者を登録して評価する試験である。本試験データは日本を含む10 カ国合計204 人を登録して取得される。 本研究の目的は、これらのEGFR-TKI を使用するシークエンシャルな治療方針とそれによる化学療法の使用開始時期を遅らせることへの影響を考察し、EGFR 遺伝子変異陽性NSCLC の治療方法に役立つ情報を提供することである。EGFR 遺伝子変異陽性NSCLC の1 次療法としてのアファチニブの治療後に再発した抵抗性T790M 遺伝子変異陽性患者を対象に、オシメルチニブの治療期間を主要アウトカムとする。