投稿

1月, 2020の投稿を表示しています

オプジーボ+ヤーボイによる進行非小細胞肺癌1 次療法の申請取り下げ

ブリストル・マイヤーズ スクイブ (BMS)は、CheckMate-227 試験のデータに基づいて、進行性非小細胞肺癌(NSCLC)を対象としたオプジーボ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法について、欧州連合(EU)における販売承認申請を取り下げた。EMA のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、患者レベルのデータの完全性については認めつつも、急速に進展するサイエンスとデータに対応するために、BMS が行ったプロトコルの複数の改訂に関して、本申請の完全な評価は困難と判断した。BMS は、EU で本申請を再提出する予定は無い。 一方、FDAは、1月15日にEGFR やALK 遺伝子変異陰性の進行または再発の非小細胞肺癌(NSCLC)患者の1 次療法として、オプジーボ+ヤーボイ併用療法の生物薬品承認の一部変更申請(sBLA)を優先審査の対象として受理した。FDA は、処方箋薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく、本申請の審査終了の目標期日を2020 年5 月15 日に設定した。

アトピー性皮膚炎に対するJAK 阻害剤バリシチニブ の第3 相臨床試験

イーライリリー(Lilly)とIncyte は、成人の中等症から重症アトピー性皮膚炎患者を対象に、経口JAK 阻害剤バリシチニブ の安全性と有効性を評価する第3 相、無作為化、プラセボ対照、BREEZE-AD 5 試験で、バリシチニブが主要評価項目を達成したと発表した。主要評価項目は、投与16 週時にEASI(Eczema Area and Severity Index)スコアがベースラインから75%以上の改善を達成した患者割合であった。 本試験において投与16 週時にEASI 75 を達成した患者の割合は、プラセボ群:8.2%(12/147)、バリシチニブ1mg群:12.9%(19/147)、バリシチニブ2mg:29.5%(43/146)であった。

RETキナーゼ阻害薬による非小細胞肺がん、甲状腺がんの治療

01/29 Lilly , RET inhibitor , Lung cancer , Thyroid cancer Lilly Receives FDA Priority Review for the Selpercatinib New Drug Application リリーが提出したセルペルカチニブ( selpercatinib )の承認申請をFDAが優先審査に指定した。 (参考)   セルペルカチニブ(LOXO-292)はリリーが昨年(2019年)1月に買収統合したLOXO Oncologyが開発した RETキナーゼ阻害薬である。 RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん、 RET変異陽性の甲状腺髄様 がん(medullary thyroid cancer, MTC)、RET遺伝子融合陽性の甲状腺がん、を同時に申請した。

エーザイ、Personal Genome Diagnostics と次世代創薬の加速化にliquid biopsy 共同研究開発

エーザイは、Personal Genome Diagnostics Inc.( PGDx)と癌遺伝子パネル検査の共同研究開発に関する契約を締結し、研究を開始した。本共同研究開発では、血液サンプルを使用したLiquid biopsy(非侵襲的な体液サンプルを使用して診断や治療効果予測を行う技術)によって、500 以上の癌遺伝子の変異などについて網羅的な解析が可能となる癌遺伝子パネル検査キットを創出し、創薬への活用を図る。経済条件は開示されていない。 上記研究の主な利点は、腫瘍組織を使用できない臨床試験で包括的なゲノムプロファイリングデータを提供することができる点である。また、試験担当医師は薬物反応のダイナミクスと治療抵抗性の新たなメカニズムの評価にも利用することができると考えられる。

抗PD-L1抗体テセントリクとアバスチンの併用による肝臓がん治療

01/27 Roche , PD-L1 inhibitor , Liver cancer Roche submits supplemental Biologics License Application to the FDA for Tecentriq in combination with Avastin for the most common form of liver cancer ロシュは アバスチン併用による 抗PD-L1抗体テセントリクの 肝臓がん治療について 効能追加の承認申請(sBLA )を提出した。

HER2標的ADC(抗体薬物複合体)Enhertuによる胃がん治療

01/27 AZN , HER2 inhibitor , ADC , Gastric cancer Phase II DESTINY-Gastric01 trial of Enhertu versus chemotherapy met primary endpoint - objective response rate and key secondary endpoint of overall survival in patients with previously treated HER2-positive metastatic gastric cancer 第一三共が創製し、アストラゼネカと共同開発するHER2標的ADC(抗体薬物複合体)治療薬Enhertuが胃がん効能追加の申請用臨床試験で主要評価項目の客観的有効率(ORR)と二次評価項目とした全生存期間(OS)を達成した。前治療歴のあるHER2陽性、切除不能、転移性の胃および胃食道接合部がん患者を対象とし、化学療法剤と比較した。

抗PD-L1抗体テセントリクの尿路上皮がんを対象とした臨床試験

01/24 Roche , PD-L1 inhibitor , Urothelial cancer , Setback Roche provides an update on Phase III study of Tecentriq in people with muscle-invasive urothelial cancer 筋層浸潤性の尿路上皮がん患者を対象に実施した 抗PD-L1抗体テセントリクの フェーズIII試験が失敗に終わったとロシュが発表した。

脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬risidplamの申請用臨床試験

01/23 Roche , Gene therapy , Spinal muscular atrophy Roche’s Risdiplam meets primary endpoint in pivotal FIREFISH trial in infants with type 1 spinal muscular atrophy ロシュが開発中の遺伝子治療薬risdiplamが生後1か月から7か月の1型 脊髄性筋萎縮症(SMA)乳児を対象とする臨床試験 FIREFISHの 申請用 第2段階で好成績を収めた。これまでに400例以上に投与され、治験中止にいたるような安全性の問題はなかった。

EZH2 阻害剤TAZVERIK(tazemetostat)を類上皮肉腫治療薬としてFDAが加速承認

Epigenetic 治療薬開発に特化しているバイオ医薬品企業Epizyme, Inc. (Epizyme)が開発中の、ヒストンメチルトランスフェラーゼ、EZH2 阻害剤TAZVERIK(一般名:tazemetostat)錠について、FDAは、成人および16歳以上の小児患者の、完全切除が不適な転移性または局所進行類上皮肉腫治療薬として、第2 相臨床試験における奏効率と奏効期間に基づいて加速承認を認可した。NDA 提出は2019 年5 月23 日。 本効能は、奏効率と奏効期間に基づいて加速承認の下で、優先審査並びに希少病薬の指定も受けて承認された。本効能を継続的に維持するには、確認試験での臨床上のベネフィットを検証し、ラベルへの記載(一変申請)が承認条件である。 転移性または局所性進行類上皮肉腫の患者を対象とした、多施設、非盲検、単一群ホート(コホート5) からなるEZH-202 試験(NCT02601950)において、TAZVERIKの投与を受けた合計62 人中、ORR(95%信頼区間)は15%(7%、26%)で、1.6%の患者が完全奏効、13%が部分奏効を達成した。67%が6 カ月それ以上の奏効期間を達成した。

BCMA標的ADC(抗体薬物複合体)による多発性骨髄腫の治療

01/21 GSK, Anti-CD38 , Multiple myeloma US Food and Drug Administration (FDA) grants priority review of belantamab mafodotin for patients with relapsed or refractory multiple myeloma - with potential to be the first anti-BCMA treatment available to patients グラクソスミスクラインが再発・難治性の多発性硬化症治療薬として開発した、 B細胞成熟抗原(B-cell maturation antigen) を標的とする抗体薬物複合体(ADC)ベランタマブ・マフォドチンの承認申請をFDAが優先審査に指定した。承認されれば患者に届けられる初めての抗BCMA治療薬となる。

甲状腺眼症(TED)の治療薬としてHorizon Therapeutics のteprotumumab をFDAが承認

FDA が、Horizon Therapeutics plc(Horizon)が開発中の甲状腺眼症(TED)の治療薬としてTEPEZZA(一般名:teprotumumab-trbw)を承認した。TEPEZZA は、重度の進行性の視力を奪う可能性が高く、眼球突出(眼球の膨らみ)、複視、視力障害、痛み、炎症、顔の外観の異常さを伴う、自己免疫疾患のTED の治療薬としてFDA が承認した最初で唯一の医薬品である。TEPEZZA は、完全にヒトmAb であり、3 週間に1 回、合計8 回の注入で患者に投与されるinsulin 様成長因子1 受容体(IGF-1R)の標的阻害剤である。 BLA の提出は、2019 年7月6 日、PDUFA のゴールは2020 年3 月8 日に設定されていた。本品はBreakthroughTherapy、優先審査、希少病指定、さらにはファストトラック指定の下で承認された。

肝細胞がんに対するPD-1阻害薬イムフィンジとCTLA-4阻害薬トレメリムマブの併用治療

01/20 AZN , PD-1 inhibitor , CTLA-4 inhibitor , Liver cancer Imfinzi and tremelimumab granted Orphan Drug Designation in the US for liver cancer - for the treatment of hepatocellular carcinoma (HCC), the most common type of liver cancer. アストラゼネカのPD-1阻害薬イムフィンジと開発中のCTLA-4阻害薬トレメリムマブが肝細胞がん(HCC)の治療薬として、 それぞれFDAの オーファン治療薬指定を受けた。HCCはもっとも多いタイプの肝臓がんである。アストラゼネカは、これまでに全身投与治療薬を使用していない局所領域治療不適応の切除不能・進行性肝細胞がんの患者を対象として イ ムフィンジとトレメリムマブの併用を一次治療とするフェーズ3試験HIMARYAを実施している。

PARP阻害薬リムパーザによる前立腺がん治療

01/20 AZN, PARP inhibitor , Prostate cancer Lynparza regulatory submission granted Priority Review in the US for HRR-mutated metastatic castration-resistant prostate cancer 相同組み換え修復(HRR)遺伝子変異をともなう転移性去勢抵抗性前立腺がんに対するリムパーザの適応症追加申請を アストラゼネカが提出、 FDAは優先審査に指定した。

GLP-1アナログ製剤による心血管リスク軽減

01/16 Novo , GLP-1 analog , CV risk Ozempic® approved in the US for CV risk reduction in people with type 2 diabetes and established CVD ノボノルディスクが開発したGLP-1アナログ製剤セマグルチドの週1回皮下注製剤OzempicについてFDAは2型糖尿病患者だけでなく、心血管疾患の確定診断を受けている患者も対象として、「心血管リスク軽減」の効能追加を承認した。

バイエルがレバークーゼンの血友病治療薬製造設備を中国企業WuXiに譲渡

01/16 Bayer , Restructuring , Hemophilia Bayer and WuXi Biologics enter into an agreement on a Leverkusen drug product plant 上海を本拠地とする生物学的製剤の専門企業Wuxi Biologicsは バイエルの本拠地レバークーゼンの製造設備を購入し、バイエルの血友病A治療薬の最終製造工程をバックアップする。工場の建物と敷地については長期リース契約を結んでいる。血友病A治療薬の主力生産はカリフォルニア州バークレイにあるバイエルの工場で継続する。 (参考) バイエルの血友病治療薬は コージネイト(Kogenate)が ピークとなった2013年には16億ドル(1800億円)を売り上げていたが2018年には8憶ドルと半減している。 2016年 3月に FDA承認を取得し、後継品と目された コバールトリイ(Kovaltry)の売上高は開示基準に達していない模様。さらに 2018年8月に週1回投与も可能な PEG化 遺伝子組み換えファクターVIII製剤ジビイ(Jivi)のFDA承認を取得している。シャイアー(現、武田薬品)のアディベイトに対抗できるラインアップとなった。一方、ロシュの二重特異性抗体ヘムライブラが出現し、ファクターVIII製剤の市場が急変している。本社工場の製造設備をWuXiに譲渡した真の理由は不明である。

アステラス製薬/Adaptimmune、他家CAR-T・TCR-T 細胞療法の共同開発・商業化提携契約

アステラス製薬は、子会社Universal Cells, Inc.(Universal Cells)を通じて、癌領域の細胞医療製品の開発に特化したAdaptimmune Therapeutics plc.(Adaptimmune)と、癌患者を対象にした新たな多能性幹細胞由来の他家T 細胞療法の共同開発・商業化に関する契約を締結した。 Adaptimmune は、以前から、多能性幹細胞からT 細胞を分化誘導させる独自の技術を開発している。Universal Cells とAdaptimmune は、2015 年、T 細胞領域におけるユニバーサルドナー細胞に関する独占的ライセンス契約を締結し、共同で遺伝子編集TCR‐T 細胞医療の研究を推進してきた。今回の契約は、既存の共同研究を拡大する契約内容である。 両社は、本契約に基づき最大3 つの標的分子に対して、特異的に作用する新しいT 細胞療法候補を共同開発する。この共同開発では、Adaptimmune が確立した、あるいは開発中の、特定の癌抗原とヒト白血球型抗原(HLA)の複合体を認識する親和性を向上させたT 細胞受容体(TCR)、癌細胞のHLA 型に関わらず特定の癌抗原を認識するHLA 非依存TCR ( HLA-independent TCR:HiT )、および特定の癌抗原を認識するCAR の同定・検証能力の他、フィーダー細胞を使用せずに多能性幹細胞からT 細胞を分化誘導する技術を活用する。アステラス製薬は、これらと、Universal Cell ドナー細胞と遺伝子編集技術を組み合わせることで、免疫拒絶を抑えた革新的な他家T 細胞製品の創製、開発ができると期待している。

非小細胞肺がんに対するオプジーボとヤーボイの併用による一次治療

01/15 BMY , PD-1 inhibitor , CTLA-4 inhibitor , 1L NSCLC U.S. Food and Drug Administration Accepts for Priority Review Bristol-Myers Squibb’s Application for Opdivo (nivolumab) Plus Yervoy (ipilimumab) in First-Line Non-Small Cell Lung Cancer  ブリストルマイヤーズが提出した非小細胞肺がんに対するオプジーボとヤーボイの併用による一次治療の承認申請をFDAが受理し、優先審査に指定した。   (参考)  オプジーボとヤーボイの併用は 悪性黒色腫を対象として 2016年に承認されたのが初めてだった。その後2017年に予後不良の腎細胞がんに対する一次治療、2018年に前治療歴のあるMSI-H/dMMR 大腸癌に承認された。  オプジーボの非小細胞肺がん適応症は2015年に化学療法無効例の二次治療として承認された。一方、競合するキートルーダの肺がん適応症は2015年の初回承認から1年後(2016年)にはPD-L1高発現の患者に対する一次治療、さらに翌年(2017年)にはPD-L1発現にかかわらず全患者を対象とした一次治療がアリムタおよびカルボプラチンとの併用で 承認された。キートルーダはその後もさまざまな組み合わせの併用が承認されているが、昨年(2019年)4月には単独投与による一次治療が「手術不能またはX線治療不適合かつPD-L1発現率1%以上」のステージIII患者を対象として承認された。  ブリストルマイヤーズはヤーボイ併用による「免疫チェックポイント多重阻害」という開発戦略にこだわる余り、スピードを犠牲にしてしまった様に見える。その間には、さらに後発のテセントリク(ロシュ)が2016年の初回承認から、2018年にはアバスチンおよび化学療法との併用による一次治療、2019年には化学療法との併用による一次治療と順調に効能拡大している。

中国企業Innovent BiologicsのPD-1阻害薬による非小細胞肺がん治療

01/13 Lilly , PD-1 inhibitor , Chemotherapy , Lung cancer Tyvyt® (Sintilimab Injection) Combined with ALIMTA® (Pemetrexed) and Platinum Met Predefined Primary Endpoint in Phase 3 ORIENT-11 Study as First-Line Therapy in Nonsquamous NSCLC 中国蘇州市を本拠地とするイノベントバイオロジクス(Innovent)が開発したPD-1阻害薬Tyvyt(タイビイト、一般名シンチリマブ)の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するフェーズ3ORIENT-11試験の中間成績を共同開発するリリーが発表した。EGFR遺伝子変異またはALK遺伝子再編成のない患者を対象に アリムタおよび白金製剤を併用による 一次治療または再発治療をおこなった。独立データモニター委員会による中間成績の評価により事前に規定した成績を達成していることが確認された。

PARP阻害薬とVEGF阻害薬の併用による卵巣がん一次治療後の補助療法

01/13 AZN , PARP inhibitor , Ovarian cancer Lynparza regulatory submission granted Priority Review in the US for 1st-line maintenance treatment with bevacizumab in advanced ovarian cancer PARP阻害薬リムパーザのベバシズマブ(製品名アバスチン)併用による卵巣がんに対する一次治療維持療法の効能拡大申請(sNDA)をアストラゼネカが提出、FDAは優先審査に指定した。白金製剤とベバシズマブの併用による一次治療が奏功した患者を対象に維持療法としてリムパーザとベバシズマブを併用投与した結果、病勢進行または死亡のリスクが41%低減され(ハザードレシオ0.51)、無増悪生存期間(PFS)は16.6か月から22.1か月に延長された。また治験開始後2年間の無増悪率はベバシズマブ単独投与群の28%に対し、リムパーザ併用群では46%だった。

CD122選好性インターロイキン2経路作動薬とPD-1阻害薬の併用

01/10 BMY , Collaboration , PD-1 inhibitor , IL-2 (CD122) Nektar Therapeutics and Bristol-Myers Squibb Amend Strategic Collaboration Agreement for bempegaldesleukin Plus Opdivo (nivolumab) Nektar Therapeuticsとブリストルマイヤーズは CD122選好性インターロイキン2経路作動薬BEMPEG(NKTR-214)とPD-1阻害薬オプジーボの併用に関する戦略的提携の契約を改訂した。これまで実施してきた悪性黒色腫(一次治療)、尿路上皮がん(白金不応患者の一次治療)、腎細胞がん(一次治療)に加えて、悪性黒色腫の術後補助療法と筋層浸潤性膀胱がんの二つのプロジェクトでも提携する。いずれも承認申請用の臨床試験を実施する。

イーライリリー社、アトピー性皮膚炎治療薬候補 lebrikizumab を有するDermira 社を約11 億$で買収

イーライリリー及びDermira 社は、イーライリリーが全額現金取引で1 株当たり18.75$(約11 億$)で、慢性皮膚疾患の新治療法の開発に特化したバイオ医薬品企業のDermira を買収する件について最終合意に達したと発表した。 今回の買収により、IL-13 に高親和性で結合するように設計された新規の研究開発中のモノクローナル抗体lebrikizumab が追加され、イーライリリー の免疫パイプラインが拡大する。本品は、12 歳以上の思春期および成人患者における中等度から重度のアトピー性皮膚炎の治療薬として第3 相臨床試験開発プログラムで評価中である。lebrikizumab は、2019年12 月にFDA からFast Track の指定を受けた。Dermira の買収により、原発性腋窩多汗症(制御できない過度の脇の下の発汗)の局所治療に、FDA 承認の薬用布であるQBREXZA®(glycopyrronium)布の追加で、イーライリリーの市販皮膚科薬のポートフォリオを拡大することができた。

慢性特発性じんま疹にたいする抗 IgE 抗体リゲリズマブ

01/09 Novartis , ligelizumab (QGE031), Skin disorders Novartis ligelizumab (QGE031) more effective than Xolair® at inhibiting immunoglobulin E pathway responsible for chronic spontaneous urticaria ノバルティスは、開発中の 次世代高親和性ヒト化抗 IgE 抗体 リゲリズマブが慢性特発性じんま疹に関与する免疫グロブリンE経路を阻害する効果においてゾレア(オマリズマブ )を上回ったデータをNature Communicationsに発表した。

FDA、消化管間質腫瘍患者の稀な変異に対する初の標的療法AYVAKIT (avapritinib)を承認

FDA は、胃腸管、最も一般的には胃または小腸に発症する腫瘍の一種で、血小板由来成長因子受容体α(PDGFRA)のexon 18 変異を保有する、切除不能または転移性消化管間質腫瘍(GIST)治療薬としてBlueprint Medicinesが開発したkinase 阻害剤のAYVAKIT (avapritinib)を承認した。本承認には、最も一般的なexon 18 変異のPDGFRA D842V 変異を含むGIST が治療対象に含まれる。 2019 年6 月のNDA提出から、FDAのBreakthrough Therapy、ファストトラック、優先審査、希少病の各指定を受けて2020 年1 月9 日に承認された。 承認の根拠となったのは、PDGFRA 遺伝子D842V 変異を有する38 人の患者を含む、PDGFRA 遺伝子exon 18 変異を有するGIST 患者43 人を含む臨床試験結果である。患者は、AYVAKIT 300 mg または400 mg を1 日1 回(QD)経口投与された。 主要評価項目no 奏効率は84%(完全奏効率7%、部分奏効率77%)であった。PDGFRA 遺伝子 D842V 変異陽性患者のサブグループの奏(完全奏効率8%、部分奏効率82%)であった。奏効期間中央値は未達であるが、exon 18 変異陽性の奏効患者の61%は6 カ月以上奏効を持続した(進行中の奏効患者の31%の追跡期間は6 カ月未満)。

BCG不応性・高リスクの筋層非浸潤性膀胱がんに対するPD-1阻害薬の承認

01/08 MRK , PD-1 inhibitor , Bladder cancer FDA Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) for Patients With BCG-Unresponsive, High-Risk, Non-Muscle Invasive Bladder Cancer With Carcinoma In Situ With or Without Papillary Tumors Who Are Ineligible for or Have Elected Not to Undergo Cystectomy メルクのPD-1阻害薬キートルーダはBCG不応性・高リスクの筋層非浸潤性膀胱がんにたいする追加効能が承認された。乳頭腫瘍の有無に関わらず、上皮内がんを有するものの膀胱切除手術が不適応もしくは手術を忌避した患者が対象となる。 (参考)キートルーダは2017年に膀胱がんも含む尿路上皮がんに対して白金製剤使用後の患者に対する二次療法、あるいは白金製剤不適応の患者に対する一次療法として承認された。PD-1/L1阻害薬として膀胱がんの適応症を取得したのはテセントリク(ロシュ)が2016年に加速承認されたのが初めてだった。しかし、テセントリクはその後の確認試験に失敗している。さらに筋層浸潤性尿路上皮がんに対するフェーズIII試験にも失敗したと発表した。

メルクと大鵬薬品グループが低分子抗がん剤の開発で戦略的提携

01/06 MRK , Collaboration , Taiho and Astex ( Otsuka ) Merck Establishes Strategic Oncology Collaboration with Taiho and Astex メルクは大塚ホールディングス傘下の大鵬薬品およびAstex社とオンコロジー領域での戦略的提携を確立したことを発表した。  KRASがん遺伝子など、 すでに開発標的となっている腫瘍メカニズム に対する 低分子阻害薬の開発をめざす。 大鵬薬品およびAstexは 低分子治療薬の候補物質をメルクに提供する対価として一時金5千万ドル(60憶円)、さらに開発段階と売上目標達成に応じてマイルストーン総額25億ドル(2800億円)および売上高に対するロイヤリティを受領する。
 KRASは、ヒトの癌において最も高頻度に変異が認められる癌遺伝子の1 つで、膵癌のうち約90%、非小細胞肺癌(NSCLC)のうち20%に起こると推測されており、予後不良因子としての報告もある。広範な抗癌スペクトルが期待される。  大鵬薬品、Astex、MSD は、本契約下で各々の研究プログラムにある前臨床段階の候補化合物やそのデータ、専門的知識と技術を共有する。低分子阻害剤の候補化合物の独占的グローバルライセンスをMSD に付与する対価として、大鵬薬品とAstex は契約一時金5,000 万US$、本契約から生じる複数の化合物における開発、承認・販売に関わるマイルストン達成に伴い、合計で最大約25 億US$、また売上に対する段階的なロイヤルティを受領する権利を得る。MSD は研究開発資金を提供し製品の全世界での商業化を行う。大鵬薬品は日本における共同での商業化、東南アジアの一部で販促権を保有する契約内容である。