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1月, 2016の投稿を表示しています

エーザイが開発した抗がん剤ハラヴェンの進行性脂肪肉腫への効能拡大をFDAが承認

エーザイが自社創製した抗癌剤ハラヴェンHalaven(一般名:エリブリンeriblin)は、アントラサイクリン系抗癌剤を含む化学療法の前治療歴のある手術不能または転移性の脂肪肉腫の適応でFDAから効能追加の承認を取得した。米国において既に承認されている進行性乳癌に続き2つ目の効能となった。 今回の承認は、アントラサイクリン系抗癌剤を含む少なくとも2つのレジメンの前治療歴を有する進行・再発軟部肉腫(脂肪肉腫および平滑筋肉腫)452例を対象とした第3相309試験の結果に基づくものである。主要評価項目のOS中央値は、ハラヴェン群13.5ヵ月、ダカルバジン群11.5ヵ月[HR=0.768(95%CI:0.618, 0.954)、p=0.017]であった。ハラヴェンは、進行または再発軟部肉腫を対象とした第3相試験において全生存期間を有意に延長した唯一の薬剤である。 Link   企業分析➜ エーザイ  新薬開発➜ その他・がん

大塚製薬の米子会社Avanir 社が開発した急性片頭痛治療薬ONZETRA XsailをFDAが承認

FDAは、大塚製薬の米国子会社Avanir Pharmaceuticals, Inc.(Avanir)が開発してきたAVP-825(製品名:ONZETRA Xsailオンゼトラ・エクセル)の販売を承認した。片頭痛の前兆の有無にかかわらず、成人の急性片頭痛治療が対象となる。  オンゼトラ・エクセルは、新規のデバイスであるXsailを用いて、スマトリプタンの乾燥粉末剤を1吸入11mg(1回用量2吸入22mg)服用する、唯一即効性のある製剤である。鼻腔内へ薬剤を届ける新規のデバイスであるXsail は、呼気を動力源とした特徴的な経鼻デリバリーシステムである。狭い鼻道を穏やかに拡張させ、通常の鼻スプレーでは薬剤を届けにくい鼻の奥深くまで効率よく薬剤を届けることができる。吸収が早く局所的に作用することにより即効かつ優れた効果が期待される。 【参考】 Avanir は中枢神経疾患系に特化するバイオベンチャーとして1988 年に設立され、世界初で唯一となる情動調節障害治療薬ニューデクスタNUEDEXTA(デキストロメトルファン/キニジン;20mg/10mgカプセル)を開発、2011 年2 月に米国で発売した。NUEDEXTA の売上は順調に伸長し、2013 年7 月~2014年6 月の12カ月売上は前年同期比50%増94 百万$に達した。大塚製薬にとっては、2015 年4 月に特許切れとなった主力製品エビリファイ の売上減少をカバーする有力な製品となる。Avanir は今回承認された片頭痛治療薬の他にも、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病などの中枢神経系治療薬の開発を進めている。2014年12月2日に大塚製薬とAvanirは35 億$での企業買収に合意した。 Link   企業分析➜ 大塚ホールディングス  新薬開発➜ 片頭痛

リリーの抗VEGF受容体抗体サイラムザの「非小細胞肺癌」と「結腸・直腸癌」の効能追加をECが承認

イーライリリーのサイラムザ(般名:ラムシルマブ)の非小細胞肺癌と結腸・直腸癌の効能追加をECが承認した。非小細胞肺癌については、白金錯体製剤を含む他剤療法後に増悪した患者を対象に「ドセタキセルとの併用」での使用、結腸・直腸癌に関しては「FOLFIRI(イリノテカン+葉酸+5-フルオロウラシル)との併用」での使用が承認された。 ラムシルマブは、VEGF受容体(VEGFR)2に対する抗体であり、血管新生を阻害する。VEGFR2に結合し、リガンドのVEGF-A、VEGF-C、VEGF-Dとの結合に競合して、VEGFR-2の活性化を阻害する。 承認の根拠となったのは、非小細胞肺癌患者1,253例を対象とした第3相REVEL試験と、結腸・直腸癌患者1,072例を対象として行われた第3相RAISE試験である。両試験とも、全生存期間(OS)を主要評価項目としている。 Link   企業分析➜ Eli Lilly  新薬開発➜ 消化器がん   肺がん  市場動向➜ 消化器がん   肺がん

アストラゼネカのPARP阻害薬リンパルザ が「BRCA 1/2 またはATM 変異陽性転移去勢抵抗性」前立腺癌の追加効能試験でFDAのBT指定を取得

FDAはアストラゼネカのPARP阻害剤リンパルザLynparza(一般名:オラパリブolaparib)による、「タキサンベース化学療法および少なくとも1種類の新規ホルモン剤(アビラテロンまたはエンザルタミド)による前治療を受けた、BRCA1/2またはATM遺伝子変異を有する転移性去勢抵抗性」の前立腺癌(mCRPC)患者に対する単剤療法をBreakthrough Therapy(BT)に指定した。 オラパリブは、革新的なfirst-in-classのPARP阻害剤で、DNA修復経路に異常を来した癌細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導する。BT指定の根拠は、バイオマーカーにより選択されたmCRPC患者において、オラパリブが既存の治療薬と比較して大幅な改善効果が示唆されたTOPARP-A第2相試験の結果である。 オラパリブは、40ヵ国以上でBRCA1/2変異を有する卵巣癌の維持療法として承認されている。また、胃癌、膵臓癌、高リスクBRCA1/2変異陽性HER2陰性乳癌の術後補助療法およびBRCA1またはBRCA2変異を有する転移性乳癌において第3相試験が進行中である。 Link   企業分析➜ AstraZeneca  新薬開発➜ 前立腺がん、その他の生殖器がん  市場動向➜ 前立腺がん

武田薬品の悪性リンパ腫治療薬アドセトリスに対して、「再治療」の効能追加をECが承認

武田薬品のADC薬であるアドセトリスADCETRIS(一般名:ブレンツキシマブベドチン)の欧州における再発・難治性ホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫に対する再治療のデータの添付文書への追記がECから承認された。 自家造血幹細胞移植後、または自家造血幹細胞移植や多剤併用化学療法が適応にならず、これまで少なくとも2回の治療を受けた再発・難治性CD30陽性ホジキンリンパ腫、および再発・難治性の全身性未分化大細胞リンパ腫の治療に対して、アドセトリスは2012年にECから承認されている。今回、この効能で過去にアドセトリスが奏効(完全奏効あるいは部分奏効)したが、後に再発した成人患者に対する再治療を含めた安全性などの記載が添付文書に追記された。 Link   企業分析➜ 武田薬品  新薬開発➜ 血液がん  市場動向➜ 血液がん (参考)2014年度に武田薬品が計上したベルケイドの売上げ高は1527億円へと前年比16%増加しているが急激な円安の影響が大きく、ドルベースでは13億ドルで横ばいだった。ベルケイドを欧州を中心に販売するJ&Jによる売上げ高は前年比2.5%減16億ドルだった。

FDAがアムジェンのカイプロリスに多発性骨髄腫に対する新併用療法を承認

FDAは、アムジェンのプロテアソーム阻害剤カイプロリスKyprolis(一般名:カルフィゾミブ)について、1~3回の治療歴のある再発あるいは難治性多発性骨髄腫(MM)の治療法として、カイプロリスとデキサメタゾン±レナリドミドの併用療法を承認した。また、2012年7月に加速承認制度の下で承認された、治療歴が1~3回の再発・難治性MMの治療に対する単剤療法を、完全な標準承認として認した。 承認の根拠は、第3相ENDEAVOR試験の結果である。カイプロリス+デキサメタゾン併用療法群のPFSは18.7ヵ月で、標準療法(ベルケイド+デキサメタゾン)群の9.4ヵ月より2倍延長した。 Link   企業分析➜ Amgen  新薬開発➜ 血液がん  市場動向➜ 血液がん (参考)MM治療薬市場の最大製品であるレブラミドの売上げは昨年(2015年)58億ドルへと16%増加した。カイプロリスは2012年7月に「2回以上の前治療歴がある」多発性骨髄腫患者に対する3rdラインの治療薬として承認され、2015年は前年比55%増加して5億ドル(600億円)に達したところだ。2ndラインに昇格して、どこまで伸びるか注目される。

エーザイの自社創製抗がん剤レンバチニブ、腎細胞癌の効能でEUに追加申請

エーザイはレンバチニブ(商品名:レンビマ)の進行または転移性腎細胞癌の効能追加の一変申請を欧州医薬品庁(EMA)に提出、治療上の革新性の観点から患者への貢献が期待される薬剤として加速審査に指定された。レンバチニブは、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)である VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3 や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4 に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RET などの腫瘍血管新生または腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する経口投与可能な結合型チロシンキナーゼ阻害薬である。 申請の根拠なった第2 相205 試験は、血管内皮細胞増殖因子(VEDF)阻害剤による前治療歴を有する、切除不能、進行性、または転移性の腎細胞癌患者153例を対象とし、レンバチニブ(18mg)/エベロリムス(5 mg)併用、レンバチニブ単剤(24 mg)、エベロリムス単剤(10mg)の3 群の有効性と安全性を比較した。併用群とレンバチニブ群は、エベロリムス 群と比較して、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)を延長し、また、より高い奏効率を示した。 Link   企業分析➜ エーザイ  新薬開発➜ その他のがん  

ロシュの抗PD-L1抗体atezolizumabの進行膀胱癌に対する第2相試験

ロシュが開発中の抗PD-L1ヒト化抗体アテゾリズマブatezolizumabの進行・転移性尿路上皮癌を対象とした第2相試験の結果が、ASCO GU 2016で報告された。それとともにFDAなど承認申請を提出予定であることが発表された。 第2相IMvigor210試験は、オープンラベル、シングルアーム試験で、PD-L1の発現に関係なく、局所進行あるいは転移性の尿路上皮癌を対象としてアテゾリズマブの安全性と有効性を評価する。生存期間中央値は、PD-L1 高発現患者では11.4 ヵ月(95%CI; 6.6, 9.3)、試験群全体では7.9ヵ月(95%CI; 6.6, 9.3)であった。 Link   企業分析➜ Roche  新薬開発➜ その他のがん   PD-1阻害薬  市場動向➜ 腫瘍免疫(I-O) (参考)免疫チェックポイント阻害剤として先行する抗PD-1受容体抗体のオプジーボ(BMS/小野薬品)とキートルーダ(メルク)は悪性黒色腫、非小細胞肺がんを適応症として承認されている。一方、ロシュとアストラゼネカはPD-1受容体ではなく、リガンドの方を阻害する抗PD-L1抗体を開発している。