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第一三共、二重特異性抗体に関するZymeworks 社との提携契約におけるオプション権行使(5月24日)

第一三共は、カナダのバンクーバーに拠点を置くZymeworksと2016 年9 月に締結した共同研究およびクロスライセンス契約に基づくオプション権を行使し、特定の癌免疫療法に関わる二重特異性抗体を商業化する権利を取得したと発表した。第一三共は、自社の開発候補品となる癌免疫二重特異性抗体を獲得し、その商業化に向けた開発に着手することを決定したことから、本契約の規定に従い、第一三共はZymeworks に350 万米$を支払う(同社への支払い総額2,450 万米$)。

ヤンセンのFGFR阻害薬erdafitinibを膀胱癌治療薬としてFDAが加速承認(4月12日)

FDA は、白金製剤含有化学療法の治療中または治療後に進行した、局所進行あるいは転移性膀胱癌の成人患者の治療薬として、ヤンセンのFGFR1、FGFR2、FGFR3 & FGFR4 阻害剤BALVERSA(erdafitinib)を加速承認制度の下で、Breakthrough Therapyおよび優先審査に指定して承認審査を行い、認可したと発表した。患者は、FDA が承認したコンパニオン診断法(CDx)を使用してBALVERSA の治療に選択することが義務づけられている。CDx はQIAGEN が開発した“Therascreen FGFR RGQ RT-PCR Kit”で、BALVERSA と同時に承認された。 BALVERSA の有効性は、化学療法による治療後に進行した、FGFR2 またはFGFR3 の遺伝子変異を伴う、局所進行または転移性膀胱癌患者87 人を登録した臨床試験で検討された。これらの患者における全体の奏効率は32.2%であり、2.3%が完全奏効(CR)を達成し、ほぼ30%が部分奏効(PR)を示した。奏効期間は平均5.5 カ月継続した。本試験の被験者の約4 分の1 は、これまでに局所進行または転移性膀胱癌患者の標準治療法である抗PD-L1 / PD-1 抗体療法の治療を受けていた。抗PD-L1 / PD-1 抗体療法に反応していなかった患者で、BALVERSA に対する反応が認められた。

ノバルティスが滲出型加齢黄斑変性症治療薬brolucizumab (RTH258)を優先審査バウチャー 使用してBLA申請(4月15日)

FDA は、ノバルティスの新生血管型AMDまたはnAMD としても知られる滲出型加齢黄斑変性症(AMD)治療薬として、brolucizumab(RTH258)のBLA を受理したと発表した。brolucizumab の迅速な承認を得るため、ノバルティスは優先審査バウチャーを使用してBLA を提出した。FDA が6 カ月の優先審査で承認した場合、2019 年末迄にbrolucizumab を発売する。 brolucizumab(RTH258)は、ヒト化一本鎖抗体フラグメント(scFv)で、開発段階で臨床的に最も進歩したヒト化scv である。scFv は、一般的な抗体と比較して分子量が小さく、組織への透過性が高く、循環系からのクリアランスが早く、また薬物のデリバー上有意な特徴をもつことから、開発ニーズの高い医薬品である。brolucizumab はこの革新的な独自の構造により低分子(26 kDa)で、すべてのVEGF-A アイソフォームに高い親和性をもち、それらのシグナル伝達を阻害する。 承認申請は、主に、対照にaflibercept を用いた、96 週の無作為化、二重盲検多施設共同、第3 相HAWK およびHARRIER 試験結果に基づいている。全世界400 施設が参加し1,800 人超の患者が参加した両試験は、nAMD患者を対象とした最初の前向きの国際共同、直接比較試験である。12 週毎(Q12W) /8 週毎(Q8W)のレジメンで48 週時点の有効性が示され、患者の過半数は導入期直後にQ12W の投与が行われた。また、brolucizumab 6 mg(HAWK およびHARRIER 試験)、および3 mg(HAWK 試験のみ)とaflibercept 2 mg の2 カ月毎の硝子体内注射の有効性および安全性を比較した。 brolucizumab は、48 週時点までの最高矯正視力(BCVA)の平均変化量について、aflibercept に比べて主要目的を高い統計的有意性をもって非劣性を証明した。また、brolucizumab は、nAMD の主なパラメータと考えられた3 つの副次評価項目である中心窩網膜厚、網膜滲出液(網膜内滲出液、網膜下液)および疾患活動性に関して優越性を示した。

FDA、p53 を標的とする骨髄異形成症候群治療薬APR-246 をFast Track 及び希少病薬指定

FDA が、株式非公開の私企業であるAprea Therapeutics(Aprea)が開発中のAPR-426(腫瘍抑制性タンパクp53 を標的にした新規抗癌剤)によるTP53 に変異を有する骨髄異形成症候群(MDS)に対する治療をFast Track に指定し、更に希少病薬にも指定した。p53 腫瘍抑制遺伝子は、ヒトの癌で最も高頻度に変異を生じている遺伝子で、全腫瘍の約50%に認められている。この変異は、抗癌剤に対する耐性や全生存率の低さに関連していることが多く、癌治療における重大なアンメット・メディカルニーズであると考えられる。 APR-246は、野生型p53 遺伝子の立体構造および機能を回復させることによって、変異型および不活性化されたp53 タンパク質を再活性化し、ヒト癌細胞においてプログラム細胞死を誘導することが示されている。APR-246 は、特にMDS、AML、および卵巣癌を含む多様な固形および血液腫瘍に対して前臨床 試験で抗腫瘍活性を示すことが確認されている。さらに、化学療法などの伝統的な抗癌剤、ならびにより新しい機序に基づく抗癌剤や癌免疫療法である免疫チェックポイント阻害剤の両者との併用による前臨床試験で、強い相乗効果が認められている。更に、この前臨床試験結果に加えて、APR-246 の第1/2 相臨床試験プログラムが終了し、血液腫瘍およびTP53 遺伝子変異陽性の固形腫瘍に対して、好ましい安全性プロファイル、生物活性および臨床効果が実証された。

SGLT1/SGLT2 阻害剤sotagliflozin の1 型糖尿病治療薬としてのNDA に対してFDAがCRLを 発行(3月22日)

サノフィとLexicon が開発中の1 型糖尿病(TID)患者の血糖管理の補助療法として提出していたSGLT1/SGLT2 デュアル阻害剤sotagliflozin (ZYNQUISTA)とインスリンとの併用療法に関わるNDA に対して、FDA が審査完了通知(CRL)を発行した。本品の臨床試験における糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)の発症リスクが焦点であった。EU では、EMA 2 月度CHMP 定例会議で本品をT1D 補助療法として承認勧告を採択した。

選択的SGLT2 阻害剤フォシーガの1 型糖尿病に対する効能追加をEUと日本が承認(3月26日)

アストラゼネカ は、選択的SGLT2 阻害剤フォシーガ (一般名:ダパグリフロジン) 5 mg、10 mg 錠について、3月26 日付で厚生労働省(MHLW)から、1 型糖尿病(T1D)の効能・効果および用法・用量の製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。 日本の一変申請の追加承認は、第3 相臨床開発プログラムDEPICT(Dapagliflozin Evaluation in Patients with Inadequately Controlled Type 1 Diabetes)、および別途実施された日本国内第3 相長期安全性試験(D1695C00001 試験)の結果に基づくものである。両試験では、血糖コントロールが不十分なT1D 患者に、用量調整可能なインスリン 療法の経口投与の補助治療としてフォシーガを投与した。その結果、フォシーガ5 mg および10 mg 錠の何れの用量も平均HbA1c 値(主要評価項目)が有意に、かつ臨床的に意義のあるベースラインからの低下を示し、24 週時点での体重とインスリンの1 日総投与量(副次評価項目)が減少した。その結果、フォシーガ 5 mg および10 mg 錠の何れの用量も平均HbA1c 値(主要評価項目)が有意に、かつ臨床的に意義のあるベースラインからの低下を示し、24 週時点での体重とインスリン の1 日総投与量(副次評価項目)が減少した。

第一三共は抗体薬物複合体(ADC)抗がん剤のDS-8201 についてアストラゼネカと7000億円を超える提携契約を締結(3月29日)

第一三共 は、同社の最重要研究開発プロジェクトDS-8201(trastuzumab deruxtecan)についてアストラゼネカとグローバル開発及び販売提携契約を締結したと発表した。 DS-8201 に関わる開発ならびに販売提携契約の概要は、以下のとおりである。 サイエンス・テクノロジーに強みを持つ第一三共と、癌領域の研究開発ならびに販売に関わるグローバル事業に豊富な経験とリソースを持つアストラゼネカ との戦略的提携により、様々なHER2 発現癌 における単剤及び併用療法におけるtrastuzumab deruxtecan の価値を最大化する。 アストラゼネカは、第一三共に、最大で総額69 億$(約7,600 億円)の対価を支払う。うち13.5 億$は契約一時金、55.5 億米$が開発・販売の進捗等に応じて支払われる。 日本を除く全世界における利益と開発・販売等費用を両社で折半する。 原薬は第一三共が供給する。 売上収益は、日米欧等は第一三共が計上、中国、オーストラリア、カナダ等はアストラゼネカが計上する。

PARP阻害薬RUBRACAがすい臓がんに対する第2 相臨床で好成績(4月2日)

Clovis Oncology, Inc.(Clovis)は、Atlanta で開催された2019 年米国癌学会年次総会(AACR2019)で、2019 年3 月29 日から4 月3 日にかけて複数の報告を発表した。これらの報告には、白金感受性進行性膵臓癌患者に対する、医師主導で開始されたPARP 阻害剤RUBRACA(rucaparib)の第2 相試験の中間解析結果が含まれている。 少なくとも4 カ月の白金製剤ベースの化学療法で進行が認められなかった、進行性膵臓癌と生殖細胞系列または体細胞性BRCA1、BRCA2、またはPALB2 変異陽性の合計42人の患者が登録された。試験の主要評価項目は、無増悪生存期間(PFS)であった。中間解析結果では、19 人の評価対象患者のPFS の中央値は、RUBRACA 療法の開始から278 日間、または9.1 カ月であった。追跡期間の中央値は244 日で、全生存期間(OS)の中央値は未達であった。最終のデータカットオフ時点で評価された19 人の患者のうち、患者1 人が完全寛解(CR)、6 人が部分寛解(PR)を達成しており、奏効例にはPALB2 変異陽性(n=2)および体細胞BRCA2 変異陽性(n=1)の患者が含まれている。

CDK4/6阻害薬イブランス の男性乳癌患者に対する効能追加をFDAが電子カルテの実臨床データにより承認(4月4日)

FDA は、ホルモン受容体陽性(HR+)、HER2 陰性(HER2‐)、進行性または転移性乳癌の男性患者の治療法として、ファイザーのイブランス(一般名:パルボシクリブ)をアロマターゼ 阻害剤またはフルベストラント との併用療法において承認した。今回の承認は、IQVIA 健康保険、Florian Health、及びファイザー Global データベースの3 種のデータベースから得られた男性患者におけるイブランスの電子カルテ及び市販後の報告データに基づいている。 男性の乳癌は稀であり、臨床試験はほとんど行われておらず、承認済みの治療法の選択肢は非常に限定されている。希少疾患に対する承認済みの革新的な医薬品の使用を拡大する上で、実臨床データの重要性は高まっている。

Allogene とServier が抗CD19 AlloCAR T 療法ALLO-501 のIND を提出、臨床試験を開始(1月28日)

Allogene Therapeutics, Inc. (Nasdaq: ALLO)(Allogene)と他家CAR T 細胞療法(AlloCAR TTM)の共同開発パートナーのServier が開発中の、Allogene のAlloCAR T™の開発候補ALLO-501 の再発・難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)の臨床評価に関するIND をFDA が認可した。Allogene は、ALLO-501 プログラムのスポンサーである。 第1 相臨床試験は、再発/難治性びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫(DLBCL)または濾胞性リンパ腫(FL)の最も一般的なNHL サブタイプに対するALLO-501 の用量を漸増して安全性・忍容性を評価するデザインである。ALLO-501 は、フルダラビン /シクロホスファミド(Flu / Cy)およびAllogene 独自の抗CD52 モノクローナル抗体ALLO-647 によるリンパ球枯渇後に投与される。第1 相ALPHA 試験は最大24 人に対して2019 年前半に開始予定である。

JC virus による進行性多巣性白質脳症に対してペムブロリズマブ による初期臨床研究報告

4 月10 日発行のNew England Journal of Medicine 誌に、米国NIH 傘下の国立心肺血液研究所(NHLBI)の研究者を中心とするグループが、進行性多巣性白質脳症(PML:Progressive multifocal leukoencephalopathy)に対する抗PD-1 抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の治療効果を検討した初期臨床研究結果が報告された。 PMLは、ヒトpolyoma virus 属二重鎖環状 DNA virus である JC virus(JCV)による中枢神経感染症の1 つで、名称通り進行性の多巣性脱髄病変を生じる。これまでの研究で、PML 患者のCD4+およびCD8+リンパ球ではPD-1 発現が上昇しており、JCV 特異的CD8+細胞で特に高度に発現されていることが報告されている。 PD-1‐PD-L1 経路の発現は、JCV のクリアランスに関与している可能性があり、抗PD-1 抗体により特異的に抗ウイルス免疫活性を再活性化できる可能性があるとの仮説を実証すべく試験を開始した。 8 人のPML 患者を登録し、ペムブロリズマブ2 mg/kg を4~6 週に1 回投与した。被験者への投与は最低1 回あるいは3 回以下であった。ペムブロリズマブ は、8 人の被験者全員に対して末梢血中および脳脊髄液(CSF)中のリンパ球のPD-1発現を抑制した。5人の被験者で、CSF 中のJCV の減少、およびin vitro でのCD4 陽性およびCD8 陽性抗JCV 活性の増加を伴うPML の臨床的改善または病勢の安定化が観察された。

厚生労働省、エピジェネティック薬valemetostat(DS-3201)を「先駆け審査指定制度」対象品目に指定

第一三共(株)のエピジェネティックEZH1/2 阻害薬valemetostat (DS-3201)が,再発または難治性末梢性T 細胞リンパ腫(PTCL)の治療を対象に、厚生労働省から先駆け審査指定制度の対象品目に指定された。 今回の先駆け審査指定は、再発または難治性PTCLを含む非ホジキンリンパ腫患者を対象に、本剤の安全性と予備的有効性を評価した第1 相臨床試験の中間解析結果に基づいている。本剤は、現在、日本及び米国において、PTCL を含む非ホジキンリンパ腫患者を対象とした第1 相臨床試験を実施中。また、米国において急性骨髄性白血病(AML)及び急性リンパ性白血病(ALL)患者を対象とした第1相臨床試験が進行中。