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武田薬品の潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬ENTYVIOを欧州CHMPが承認勧告

ENTYVIOは武田薬品の米国子会社Millenniumが開発した抗α4インテグリン抗体vedolizumabである。欧州医薬品庁EMAの審査は承認申請(2013 年3 月)から1年で順調に進み、2014年3 月のCHMP 定例会議において、 「現行標準療法またはTNFα療法のいずれにも不応あるいは不耐」で、「中等度から重度の潰瘍性大腸炎またはクローン病」の「成人患者」の治療薬として、承認を勧告した。 ENTYVIOは重篤な活動性潰瘍性大腸炎およびクローン病患者に認められるアンメッとメディカルニーズに対応するために開発された。α4β7インテグリン(integrin)  に特異的に結合し、細胞接着分子への結合を阻害することにより、特定のリンパ球の消化管細胞への浸潤を阻止するモノクローナル抗体(mAb)である。α4β7インテグリンは消化管の炎症メディエーターの1 つで、循環血液中の白血球に発現し、消化管の血管やリンパ節に存在する細胞接着分子に結合して炎症反応を引きおこす。。 ➔武田薬品ニュースリリース 潰瘍性大腸炎とクローン病は炎症性腸疾患の2 大疾患であり、重篤な場合は死亡にも至る慢性の自己免疫疾患である。EU 域内で200 万人以上が罹患していると推定され、大腸がんの発症リスクを高めることも知られている。全身性の免疫抑制が中心の現行療法では重篤な感染症や癌などの副作用が懸念されている。

エーザイがアルツハイマー症治療薬の開発および販売促進でBiogenと提携

エーザイは開発中のBACE 阻害剤E2609、および抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体BAN2401 に関してBiogen Idecと共同開発・共同販促契約を締結した。 Biogen は多発性硬化症(MS)の経口治療薬Tecfideraの開発に成功するなど、神経変性疾患の領域に強い研究基盤を持っている。エーザイはアルツハイマー症治療薬として一時代を画したAch-E(アセチルコリン・エステラーゼ)阻害剤「アリセプト」の開発に成功した実績がある。 両社はE2609 とBAN2401のグローバル共同開発を進め、欧米では共同で販売促進を行う。売上高はエーザイが計上するが、研究開発費などの費用は両社で分担し、利益を按分する。 エーザイは本契約の締結により、Biogen から契約一時金、開発段階および売上達成に応じたマイルストン支払いを受ける。一方、Biogen が開発中のAD 治療薬抗Aβ抗体BIIB037 および抗tau 抗体に対して、エーザイは共同開発・共同販促のFRR(First Refusal Right:第一選択権)を保有する。 (➔エーザイのニュースリリース)

メルク大衆薬事業の買い手として業界最大手のバイエルが浮上、ノバルティスの提案は後退

メルクの大衆薬事業は連結売上の4%、13年度は1900億円で横ばいだった。1月にフレーザーCEOが売却の意向を表明すると、5000億円プラス自社の動物薬事業との交換を提案するノバルティスが、最有力の買い手候補と噂された。 ノバルティスの大衆薬事業(4000億円)は連結の7%をしめるが、動物薬は開示されていない。 最終決定は3月末となりそうだが、最近の観測では提示価格が1兆円を超え、ノバルティス案は後退している模様。バイエル(大衆薬事業5400億円)、サノフィ(4200億円)、J&J(4000億円)など、他の大衆薬大手の動きに注目が集まっている。

後発品大手Actavisと米国の中堅製薬企業Forestが合併、買収価格は2兆5000億円

アクタビスのForest買収 はテバと同様、新薬事業へのシフトを急ぐ後発品企業の動きとして注目される。低分子の大型製品は「2006年問題」、「2012年問題」と6年ごとの大波ですでに壊滅状態、次の「2018年問題」で特許切れとなる大型製品はバイオ医薬品が中心となる。バイオシミラーへの取り組みが難航する後発品メーカーにとっては危機的な状況となってきた。 アイルランドの首都ダブリンに本社を置くアクタビスは米国Watsonがリバース・テークオーバーで合併し、テバ、マイランに次ぐ世界3位の後発品メーカーとなった。Forestは中堅ながら販売力に優れ、抗うつ薬レキサプロやアルツハイマー症治療薬メマリーを米国市場で成功させた実績がある。

抗血液凝固薬イグザレルト(バイエル/J&J)のACS(急性冠症候群)効能追加の非承認をFDAが通知

イグザレルトのACS効能追加は13年5月に欧州で承認済み。米国で難航する背景には、競合品のプラザキサ(ベーリンガー)やBrillinta(BMS)と同様、出血副作用に対する厳しい環境があるようだ。

アストラゼネカ(AZ)がBACE阻害剤のアルツハイマー症治療薬AZD3293のP3試験を開始

アルツハイマー症治療薬の開発は抗βアミロイド抗体(ファイザー、リリー)やγセクレターゼ阻害剤(BMS)など失敗続きだが、メルクは昨年、経口投与のBACE 阻害剤MK-8931をP3試験に進めた。AZのBACE阻害剤は約半年遅れで追随している。

グローバル製薬企業の 2013 年決算、ジョンソン・アンド・ジョンソン(J&J)が好調

 海外大手 10 社の 2013 年決算は半数の5社で売上高が減少した(前年は7社)。このうち前年に続き減収となったのはファイザー(4%減)、メルク(5%減)、AZ(6%減)、ブリストトル・マイヤーズ(BMS、6%減)の4社で、残り1社は減収に転じたサノフィ(1%減)だった。前年減収だったノバルティ ス(4%増)、リリー(2%増)、GSK(1%増)の3社は回復。残る2社、J&J(8%増)とロシュ(6%増)、は前年に続いて増収だが医療用医薬品だけを見ると J&J(12%増)の好調ぶりが突出している。とくに新製品の前立腺がん治療薬 Zytiga と抗血液凝固薬イグザレルトが大きく伸びた。  減収の企業では主力製品が特許切れとなった「2012 年問題」の影響が続いている。12 年にはコレステロール低下剤リピトール(ファイザー)、抗ぜんそく薬シングレア(メルク)、抗精神病薬セロクエル(AZ)、抗血小板薬プラビックス(BMS /サノフィ)など各社の大型製品が合計で2兆円減少したが。13 年も1兆円近く減った。  医療用医薬品の売上順位は、ロ シュがメルクとサノフィを抜いて前年の5位から3位へ躍進、J&Jは AZ を追い越し8位から7位に上昇した。1 位ファイザー、2 位ノバルティスの順位は変わらないが1 兆円以上あった差は半減した。