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Jazz Pharm のDEFITELIOを肝静脈閉塞性疾患治療薬としてFDAが承認

Jazz Pharmaceutical plc(Jazz)が申請中のDEFITELIO (一般名:defibrotide sodium、注射用80 mg/mL 製剤)を、造血幹細胞移植(HSCT)後の腎または肺機能不全による肝静脈閉塞性疾患(VOD)治療薬としてFDAが承認した。稀ではあるが致死性の合併症であるVODに対する最初のFDA承認薬となった。DEFITELIOは、線維素溶解促進性のオチゴヌクレオチドの混合物 で、化学名はpolydeoxyribonucleotide sodium salt 、ブタの腸管組織由来で、平均分子量は13-20kDa である。 承認の根拠となったのは、HSCT 後の腎機能不全または肺機能不全を併発している肝VOD 患者を対象として実施した3 本の臨床試験である。

オプジーボのホジキンリンパ腫(効能追加)の一変申請をEMA/CHMPが受理

EMA が中央審査方式による治療歴を有する古典的ホジキンリンパ腫(cHL; classical Hodgkin Lymphoma)患者に対するニボルマブ(商品名:オプジーボ) の一変申請を受理した。申請の根拠には、自家造血幹細胞移植やブレン ツキシマブ ベドチン(商品名:アドセトリス) の治療歴のあるcHL 患者に対してオプジーボ を評価したCheckMate-205 試験の結果が含まれている。同試験は、再発または難治性cHL 患者におけるオプジーボの安全性と有効性を評価した第2 相臨床試験である。試験結果は今後関連医学会で発表される予定である。 HL は、主にリンパ節に発生する癌腫で、悪性リンパ球と呼ばれるReed-Sternberg 細胞が特徴である。EUでは、毎年12,200人が新たに診断され、2,600 人が死亡すると推定されている。 Link   企業分析➜ Bristol-Myers Squibb   小野薬品  新薬開発➜ 血液がん  市場動向➜ 血液がん

チカグレロルとアスピリン、急性虚血性脳卒中または一過性虚血性発作のイベント抑制に有意差は認められず

 アストラゼネカのブリリンタ /Brilique(一般名:チカグレロル)90mg錠1日2回とアスピリン100mg1日1回との有効性を評価する第3相SOCRATES試験の最新試験が発表された。 主要評価項目である、「脳卒中(虚血性または出血性)、心筋梗塞および死亡からなる複合評価項目のうちのいずれかが最初に発生するまでの期間」に関して、イベント発生数はチカグレロル群の方が少なかったものの、有意差が認められなかった。 チカグレロルは、低用量のアスピリンに上乗せした試験では、プラセボ群に対して有意差をもって主要評価項目を達成している( ➜ par news )が、今回、単剤療法の比較試験では、有意差を示すことができなかった。 Link   企業分析➜ AstraZeneca  新薬開発➜ 循環器疾患  市場動向➜ 抗血液凝固薬、抗血小板剤、他  羽石ファーマレポート2015➔ BRILINTA

テバの抗IL-5 抗体レスリズマブを重度の好酸球性喘息患者の治療薬としてFDAが承認

FDAは、テバの抗IL-5モノクローナル抗体レスリズマブReslizumab(CINQAIR)を18歳以上の重度の好酸球性喘息患者に対する維持療法への上乗せ投与として承認した。米国では2016年第2四半期内に発売が予定されている。 承認の根拠は、Teva の喘息のグローバル開発プログラムの有効性および安全性データである。臨床プログラムは5 本のプラセボ 対照試験からなっていて、吸入ステロイド(ICS)で管理不十分な18歳以上の成人1,028人の喘息患者集団を対象に、CINQAIR 3 mg/kgを投与し、その有効性と安全性プロファイルを検証した。これらのうち、3本の試験は血中の好酸球数が増加した喘息患者を対象にした第3相試験であった。CINQAIRによる治療により、肺の機能、症状および喘息関連のQOL の顕著な改善とともに、喘息増悪率を59%に改善した。 Link   企業分析➜ TEVA  新薬開発➜ 喘息、COPD、間質性肺炎  市場動向➜ 喘息・CODP治療薬

国立がん研究センター、東京大学、第一三共による共同開発で悪性リンパ腫第1相試験開始

国立がん研究センターと東京大学、第一三共は、血液がんに対する新規分子標的薬としてエピジェネティックな ヒストンメチル化酵素EZH1 とEZH2 の二重阻害剤(DS-3201b)を共同開発し、成人T 細胞白血病リンパ腫(ATL)を含む悪性リンパ腫患者に対し、世界初の人に投与するfirst-in-human試験として第1 相試験を開始した。 国立がん研究センター研究所の造血器腫瘍研究分野 北林一生研究分野長のグループは、癌幹細胞の維持に必須な酵素としてEZH1/2を発見し、2 つの酵素をともに阻害することで、癌幹細胞を根絶、治療抵抗性を打破し、再発を抑制することを示唆する研究成果を得ている。これまでの非臨床試験で急性骨髄性白血病や非ホジキンリンパ腫に有効であることが示唆されている。 東京大学大学院新領域創成科学研究科の渡邉俊樹教授、山岸誠特任助教のグループが、ATL の発症と進展にEZH1/2 に依存的なエピゲノム異常があることを発見した。さらに、正常細胞に比べ、ATL 細胞はEZH1/2 によるエピゲノム変化に強く依存した細胞であるため、EZH1/2 の二重阻害は非常に高感度かつ特異的にATL 細胞の生存能を低下させることが判明した。また、ATL の原因となるヒトT 細胞白血病ウイルスI 型(HTLV-1)キャリアの血液細胞にこの阻害剤を処理することにより、感染細胞が選択的に除去されることを見出している。 Link   企業分析➜ 第一三共  新薬開発➜ 血液がん

リリーの抗IL-17A 抗体タルツ(イキセキズマブ)を尋常性乾癬治療薬としてFDAが承認

 イーライリリーが開発中の抗IL-17A 抗体タルツ(一般名:イキセキズマブ、皮下注製剤80mg/mL)を、全身療法または光線療法の適用となる中等症~重症の成人尋常性乾癬の治療薬として、FDAが承認した。  承認の根拠は、世界21 カ国3,800 名以上の中等症~重症尋常性乾癬患者を対象にした3 本の大規模第3 相臨床試験(UNCOVER-1、UNCOVER-2、UNCOVER-3)の結果である。これら3 試験において、12 週時にタルツ 群の87~90%に尋常性乾癬の有意な改善(PASI 75)が認められた。さらに、タルツ 群の81~83%がsPGA 0 または1 を達成した。タルツ群の68~71%が、皮膚病変のほぼ消失(PASI 90)を達成、35~42%が乾癬局面皮疹の完全消失(PASI 100、sPGA 0)を達成した。プラセボ群の達成率は、PASI 75 :7%以下、sPGA 0 または1 :7%以下、PASI 90:3%以下、がPASI 100 およびsPGA 0 :1%以下であった。  UNCOVER-1 および-2 では、12 週時でタルツ奏効患者(sPGA 0 又は1、かつベースラインから最低2 ポイント改善)のうち、75%が60 週でも同様の奏効を持続した。またタルツは、12 週時でのPASI 75 およびsPGA 0 または1 を含む皮膚病変の消失が、全レベルにおいて米国の乾癬標準薬(エタネルセプト)より有意に優れていた。2 つの実薬対照試験(UNCOVER-2 およびUNCOVER-3)の米国の参加施設の併合解析では、タルツ とエタネルセプト の奏効率は、PASI 75 では、それぞれ87 vs.41%、sPGA 0 または1 については、それぞれ73 vs. 27%であった。 Link   企業分析➜ Eli Lilly  新薬開発➜ 多発性硬化症、乾癬、潰瘍性大腸炎、他  市場動向➜ 乾癬、その他の自己免疫疾患

FDAがNovimmune のNI-0501 を血球貪食症候群治療薬としてBT指定

FDAは、スイスのバイオ製薬企業Novimmune が開発中のNI-0501を1次性血球貪食症候群(HLH;Hemophagocytic Lymphohistiocytosis)治療薬としてBreakthrough Therapy に指定した。 NI-0501 は、Interferon-gamma(IFNγ)を強力に阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体で、HLH 治療薬として開発された最初の候補品目である。第1相試験では、複数の治療予想用量について良好な忍容性が確認されている。本BT 指定は1次性(遺伝性)HLH の小児を対象とした第2相臨床試験結果に基づいている。予備的な第2相試験結果は2015年12月にOrlandoで開催された米国血液学会(ASH)のLate Breaking Abstractとして発表された。尚、当該第2相試験は現在、参加登録を募集中である。 HLHは、細胞傷害性T細胞機能の重度の障害で、免疫系における異常な活性化が引き金になり、IFNγ レベルの極端な増加が疾病の誘因と考えられている。1次性疾患の典型例は小児発症であり、処置の遅れは致死的で、現在の治療法では死亡率は40~50%に達する。2次性疾患の典型例は成人発症で、死亡率は非常に高く、予後不良である。HLHは米国では2010年に希少病指定を受けており、承認された治療薬は無く、アンメットメディカルニーズは非常に高い。

イーライリリー、アルツハイマー病に対する第3相試験の主要評価項目を変更

イーライリリーが、アルツハイマー病を対象として開発中の薬剤ソラネズマブsolanezumabのやり直し第3相EXPEDITION 3試験の主要評価項目を途中で変更した。これは異例な決定である。 ソラリズマブについては、2012年8月に2本の第3相EXPEDITION 1および2試験のいずれにおいても、認知機能と日常生活動作に関する主要評価項目を達成できなかった(➜ par news )。 EXPEDITION 3試験では、当初ADAS-Cog14(Alzheimer’s Disease Assessment Scale-Cognitive subscale)とADCS-iADL(Alzheimer’s Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living))により測定した、認知と機能に関わる複合主要評価項目を主要評価項目に設定していた。最近の研究によれば、アルツハイマー病の初期段階では活動機能より認知機能の低下が進行するとされている。そのため、EXPEDITION 3試験ではADAS-Cog14のみを主要評価項目とするように変更した。ADCS-iADLは副次的評価項目に加えられる。 この試験は、軽症アルツハイマー病のみを対象とした初の第3相試験であり、当局の対応が注目される。 ソラネズマブは、可溶型アミロイドに選択的に結合するヒト化モノクローナル抗体で,前臨床試験においてアミロイドの脳からの除去を促進することが報告されている。米国政府の支援を受けた研究において、有意な記憶障害がまだ認められない高齢者においてAlzheimer 病の進行を鈍化できるか、または予防が可能かの調査が進行中である。 Link   企業分析➜ Eli Lilly  新薬開発➜ アルツハイマー病

サノフィ/Regeneronの抗IL-6受容体抗体サリルマブが慢性リウマチ(RA)第3相試験においてアダリムマブに対し優越性を示す

サノフィとRegeneronが共同開発しているサリルマブsarilumabが、活動性関節リウマチ(RA)患者を対象とした第3相試験において、アダリムマブ(商品名:ヒュミラ)に対して優越性を示した。サリルマブは、IL-6受容体を標的とするヒト抗IL-6受容体モノクローナル抗体である。 メトトレキサート(MTX)に効果不十分、あるいはMTX治療に適さないRA患者369例を対象としたSARIL-RA-MONARCH試験において、主要評価項目の24週時点におけるDAS28-ESRのベースラインからの変化は、サリルマブ群-3.25、アダリムマブ群-2.22で有意差が認められた(p<0.0001)。また、副次的評価項目のACR20達成率は、サリルマブ群72%、アダリムマブ群58%であった(p<0.01)。 サリルマブは、アダリムマブに優越性を示した最初のIL-6 阻害剤となった。 Link   企業分析➜ Sanofi  新薬開発➜ 関節リウマチ  市場動向➜ 抗リウマチ薬

GSKが重症喘息治療薬Nucala(一般名:メポリズマブ)のメタアナリシス(1192例)における好成績を学会発表

GSKの抗IL-5抗体メポリズマブ(商品名:Nucala)のメタアナリシス(対象症例数の合計1,192例)が、米国アレルギー喘息免疫学会(AAAAI)の年次総会で報告された。ベースラインの血中好酸球レベルが150 cells/μL以上の重症喘息患者において、メポリズマブはプラセボに比べて増悪率を有意に改善した。患者のベースラインの好酸球レベルで層別化したデータにおける年間増悪率は、好酸球数が150 cell/μL以上の患者52%、500 cells/μL以上の患者で70%と、好酸球レベルが高い患者ほど改善効果が大きかった。 Link   企業分析➜ Glaxo SmithKline (GSK)  新薬開発➜ 喘息、COPD、間質性肺炎  市場動向➜ 喘息、COPD治療薬