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1月, 2018の投稿を表示しています

アビカズ(AVYCAZ)を細菌性院内感染肺炎および人工呼吸関連肺炎の治療薬としてFDAが承認

FDA Approves Allergan's AVYCAZ (ceftazidime and avibactam) for the Treatment of Patients With Hospital-Acquired Bacterial Pneumonia and Ventilator-Associ n ated Bacterial Pneumonia Feb. 1, 2018 セフェム系抗生物質 セフタジジムとβラクタマーゼ阻害薬アビバクタムの合剤アビカズ(AVYCAZ)を細菌性院内感染肺炎および人工呼吸関連肺炎の治療薬としてFDAが承認。初回承認は2015年、適応症は尿路・腹腔内複雑性感染症、アラガンが開発した。欧州ではアストラゼネカが開発し、その後ファイザーに移管した。

r/r ALL 小児・若年成人患者におけるCAR-T 療法KYMRIAH による完全奏効の長期間持続

 ノバルティスのKYMRIAH(tisagenlecleucel、旧名CTL019)を、再発性または難治性(r/r)B 細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)の小児および若年成人を対象に評価したピボタルELIANA の臨床試験の最新結果がNew England Journal of Medicine (NEJM)誌に掲載された。  第2 相ELIANA 試験(NCT02435849)は、CAR-T 細胞療法の申請用臨床試験で、米国、カナダ、EU、オーストラリア、日本において合計25 施設が参加し、ノバルティスがペンシルバニア大学、並びにフィラデルフィア小児病院(CHOP)と共同で実施したシングルアーム、オープンラベル、国際共同、多施設臨床試験で、92 人を登録し75 人にインフュージョン投与がなされた。  被験者の治療歴の中央値は3 レジメン、61%が同種異系の血液幹細胞移植を受けていた(AlloSCT)。r/r B 細胞ALL 患者の年齢の中央値は11 歳(3-23 歳)で、骨髄中のリンパ芽球は>5%であった。試験の主要評価項目は完全奏効率で、投与後3 カ月以内の完全奏効(CR)および血球数が完全に回復していないが完全奏効(CRi)からなる最良奏効率(Best Overall Responses)と規定された。副次評価項目は、微小残存病変が検出されないCR/CRi、奏効期間、イベントフリー生存、全生存、細胞動態、および安全性であった。  CAR-T 細胞を静脈内投与された75 人について、3 カ月またはそれ以上のフォローアップの中央値13.1 カ月の時点で、KYMRIAH は、全奏効率81%(95%CI; 71% - 89%; p<0.001)、完全奏効(CR)達成率60%、血球数の回復が不完全な完全奏効(CRi)を21%の患者が達成し、全ての患者 [28 日後95%(58/61)]において微小残存病変(MRD)は検出されなかった。  KYMRIAH は20 カ月後まで患者の血中に検出された。24%の被験者が外来患者としてインフュージョンを投与された。当該疾患が急性で進行が速いため、病勢の進行のために17 人の患者が試験を中止せざるを得なかった。CAR-T 細胞の製造上の問題で7 人に投与できなかったが、うち大部分の6 人は細胞増殖が不良で製造が不調に終...
Novartis announces NEJM publication of updated analysis from ELIANA trial showing longer-term durable remissions with Kymriah(TM) in children, young adults with r/r ALL January 31, 2018 再発/難治性・ 急性リンパ性白血病 の小児および若年患者を対象としたノバルティスの CAR-T療法カイムリア の「エリアナ試験」の追加解析データがNEJM誌で発表された。

「顧みられない病気のための新薬イニシアティブ」

Sanofi, DNDi seek European Medicines Agency review for sleeping sickness treatment January 31 2018 DNDi 「 顧みられない病気のための新薬イニシアティブ 」(本部:ジュネーブ)とサノフィがツェツェバエが媒介する アフリカ睡眠病 の治療薬を開発、欧州医薬品庁(EMA)に承認申請した。

バイオ医薬企業アブリンクスをサノフィが5300億円で買収

Sanofi to acquire Ablynx for €3.9 Billion - Strengthens Sanofi’s R&D strategy with innovative Nanobody® technology platform January 29, 2018 ベルギーのバイオ医薬企業アブリンクスは39億ユーロ(5300億円)でサノフィとの合併に合意した。アブリンクスは単一ドメイン抗体の先端企業で血液疾患、炎症、腫瘍免疫といった領域で45件の開発プロジェクトを有し、8件は臨床段階にある。サノフィは前週には1兆3000億円で血液疾患を専門とするバイオベラティブを買収したばかり。アブリンクスの血栓性血小板減少性紫斑病治療薬カプラシズマブにより血液疾患領域を一段と強化する。 Novo Nordisk does not intend to make a revised proposal for Ablynx 29 January 2018 ノボノルディスクは昨年からアブリンクスに対して買収額26億ユーロでの合併を提案していた。サノフィとの合意発表をうけて撤退を表明した。
AstraZeneca reports top-line Phase III KRONOS trial results for PT010 triple combination therapy in chronic obstructive pulmonary disease 26 January 2018 アストラゼネカが 慢性気道閉塞症(COPD)治療薬 として開発中の3成分合剤PT010のフェーズIIIクロノス(KRONOS)試験成績を報告。 PT010 demonstrates significant improvement in six out of seven lung function primary endpoints compared with dual combination therapies AstraZeneca today announced top-line results from the Phase III KRONOS trial that showed PT010 (budesonide/glycopyrronium/formoterol fumarate 320/14.4/9.6µg, using Aerosphere Delivery Technology, in a pressurised metered-dose inhaler or pMDI) demonstrated a statistically significant improvement compared with dual combination therapies in six out of seven lung function primary endpoints based on forced expiratory volume in one second (FEV1) assessments in patients with moderate to very severe chronic obstructive pulmonary disease (COPD). In total, eight of the nine primary endpoints in the KRONOS trial were met, including two non...

ペプチド受容体放射性核種治療薬(PRRT)ルタセラをFDAが承認

Advanced Accelerator Applications Receives FDA Approval for Lutathera® for Treatment of Gastroenteropancreatic Neuroendocrine Tumors January 26, 2018 ペプチド受容体放射性核種治療薬(PRRT) ルタセラがFDA承認を取得、適応症は胃腸膵系(GEP) 神経内分泌腫瘍(NET) 。ノバルティスが買収したばかりの子会社アドバンスト・アクセレレーター・アプリケーションズが開発した。

プレカナチド(販売名:TRULANCE)の追加効能「便秘を伴なう過敏性腸症候群(IBS)」をFDAが承認

SYNERGY PHARMACEUTICALS ANNOUNCES FDA APPROVAL OF TRULANCE® (PLECANATIDE) FOR THE TREATMENT OF IRRITABLE BOWEL SYNDROME WITH CONSTIPATION (IBS-C) IN ADULTS January 25, 2018 FDAは2017年1月に 慢性便秘治療薬 として初回承認したプレカナチド(販売名:TRULANCE)の追加効能「便秘を伴なう過敏性腸症候群(IBS)」を承認した。バイオベンチャー企業シナジー・ファーマシューティカルが開発。 LINK » Synergy Pharmaceuticals , Irritable bowel syndrome (IBS)
FDA grants Orphan Drug Designation to inclisiran for the treatment of homozygous familial hypercholesterolemia (HoFH) 25 Jan 2018 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH) の治療薬として開発中の アンチセンス薬 インクリシランをFDAがオーファン指定。 INCLISIRAN’S FIRST PIVOTAL TRIAL ACHIEVES TARGET ENROLLMENT AHEAD OF SCHEDULE – ORION-11, a Phase III confirmatory clinical trial randomized more than 1,500 patients in 11 weeks – FDA grants Orphan Drug Designation to inclisiran for the treatment of homozygous familial hypercholesterolemia (HoFH) – Following encouraging Phase II data, a Phase III clinical trial of inclisiran in HoFH set to begin in 2018 – The Medicines Company (NASDAQ: MDCO) today announced that the target of 1,500 patients randomized in the ORION-11 trial has been exceeded in 11 weeks – considerably beating its goal of 28 weeks. ORION-11 is a double-blind, randomized Phase III trial designed to confirm the effectiveness and safety of inclisiran, an investigational agent which is potentially a first-in-class lipid-lowering dru...

ラクスタルナ(LUXTURNA)の米国外における開発・販売権をノバルティスが取得

Spark Therapeutics Enters into a Licensing and Supply Agreement for Investigational Voretigene Neparvovec Outside the U.S. Jan. 24, 2018 ノバルティスは 網膜ジストロフィー に対する 遺伝子治療薬 ラクスタルナ(LUXTURNA)の米国外における開発・販売権を取得。米国では2017年12月に承認され、開発元のスパーク・セラピューティクス社が自社販売する。

リツキサンに対するバイオシミラー製品が二重盲検試験で同等の成績

Pfizer Announces Positive Top-Line Results For Potential Biosimilar To Rituxan/MabThera January 24, 2018 ファイザーが開発中の バイオシミラー製品 がリツキサンとの二重盲検試験で同等の成績を示した。CD20陽性、低腫瘍量、 濾胞性リンパ腫 の一次治療における全奏効率(ORR)を主要評価項目とした。

サノフィが血液疾患領域でM&Aを積極化(22日)

サノフィがバイオベラティブを1兆3000億円、アブリンクスを5300億円で買収    バイオベラティブは血液凝固第8因子の融合タンパク質製剤エロクテート(ELOCTATE)と第9因子融合タンパク質アルプロリクス(ALPROLIX)を販売するバイオジェンの血友病事業が分離・独立して2017年2月に株式公開された。NASDAQ上場以来の株価は50㌦前後で推移していたがサノフィは一株105㌦、総額116億㌦(1兆3000億円)での買収を提案し、両社の取締役全員が賛成して成立した。  翌週に発表されたベルギーのバイオテク企業アブリンクス(Ablynx)との合意はノボノルディスクが提案していた26億ユーロを50%上回る39億ユーロ(5300億円)となった。アブリンクスは単一ドメイン抗体(ナノボディー)技術の先端企業で血液疾患、炎症、腫瘍免疫といった領域で45件の開発プロジェクトを有し、8件が臨床段階にある。開発が最も進んでいる単一可変領域免疫グロブリンの血栓性血小板減少性紫斑病(aTTP)治療薬カプラシズマブ(caplacizumab)は申請間近にあり、サノフィの血液領域が一段と強化される。

CAR-T細胞療法の3番手をめざすジュノをセルジーンが買収

セルジーンが ジュノ・セラピューティクスを90億ドル(1兆円)で買収    ジュノが開発中のCAR-T療法で最も先行していた JCAR015は急性リンパ性白血病 (ALL) を対象としたフェーズ2ROCKET試験が2016年7月に中断され、現在は同じCD19を標的とするLiso-cel(JCAR017)に切り替えて非ホジキンリンパ腫(NHL)と慢性リンパ性白血病(CLL)を対象に臨床試験が進んでいる。NHL適応症では2018年中に申請を完了し、年内の承認を期待している。さらに、CD22を標的とするJCAR018がALLを対象にP1段階、CAR Tとは別のT細胞改変技術として開発中のT細胞受容体(TCR)細胞治療 JTCR016が急性骨髄性白血病(AML)を対象にP1/2段階にある。  セルジーンはレブラミドなどのサリドマイド系化合物の多発性骨髄腫治療薬を主力として急成長し、企業収益は2016年に100億㌦を超え、2017年は16%増加して130億ドル(1兆4000億円)に達した。その大半は82億㌦(9000億円)を売り上げる最大製品のレブラミドが占めているが、タキサン系化学療法剤アブラキサン(9.7億㌦)やDNAメチル化阻害剤ビダーザ(6.1億㌦)など、相次いで同業のバイオテク企業を傘下に収めて取得した製品の貢献も大きい。ジュノは毎年300億円前後の営業赤字を続けながら売上収入がようやく100億円に近づいてきたところである。昨年9月には140㌦に達していたセルジーンの株価は現在90ドル前後まで下落している。1兆円のM&A費用が重しとなっているような印象である。

サノフィがバイオベラティブを買収

Sanofi to Acquire Bioverativ for $11.6 Billion​ - Adds leader in the growing hemophilia market and provides platform for expansion in other rare blood disorders January 22, 2018 サノフィは 血友病などの血液疾患 を専門とするバイオベラティブ社を傘下に収める。企業買収の費用は1兆3000億円。

エーザイのレンビマ とPD-1阻害薬キイトルーダの併用による腎細胞がん治療をFDAが画期的治療に指定(1月9日)

 エーザイが創製したマルチキナーゼ阻害薬レンビマ (一般名:レンバチニブメシル酸塩)とメルクのPD-1阻害薬キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)による進行性・転移性腎細胞がんに対する併用療法をFDAがBreakthrough Therapy(BT) に指定した。  BT指定の根拠としたのは、多施設共同、非盲検の第1b/2相 臨床 111試験のうち、腎細胞がんコホートの結果である。臨床第1b 相パートは最大耐容量の決定を主要目的とし、標準療法後に進行した、または適切な治療法がない固形がん(腎細胞がん、子宮内膜がん、非小細胞肺がん、尿路上皮がん、頭頸部がん、悪性黒色腫)の患者を対象としている。現在、臨床第2 相試験が進行中である。 Link » エーザイ 、 メルク

PARP 阻害剤リンパルザがBRCA変異陽性転移性乳がん効能追加のFDA 承認を取得(1月12日)

 FDAは昨年10月にsNDA申請を受理し、優先審査に指定、審査期間3カ月で「 BRCA遺伝子変異陽性・HER2受容体陰性の転移性乳がん 患者に対する二次治療」として承認した。 PARP阻害薬 として初めて卵巣がん以外の適応症となる乳がんで承認された。アストラゼネカと共同開発するメルク(MSD)は昨年7月に一時金16億㌦(最終予定85億㌦、9400億円)を支払い、アストラゼネカのPARP阻害薬およびMEK阻害薬を共同開発し、売上の50%を取得する戦略的提携を結んでいる。  追加承認された適応症は「生殖細胞系BRCA 遺伝子変異陽性(gBRCA)、HER2 陰性転移性乳がん」で「化学療法剤による術前、術後、あるいは転移巣治療を経験した患者を対象とする二次療法となる。また、ホルモン受容体(HR)陽性乳がんの患者は内分泌療法を優先した後、あるいは内分泌療法が不適切と考えられる場合に適応となる。BRCA遺伝子変異陽性の判断はFDA が同時承認したMyriad Genetics が開発したコンパニオン診断法によって行う。  FDAが優先審査の根拠としたOlympiAD 試験は、無作為化、オープンラベル、多施設共同、第3相試験である。BRCA1 またはBRCA2遺伝子変異のあるHER2 陰性転移性乳癌患者302 人を対象とし、リムパーザと試験担当医師が選択した化学療法(カペシタビン、エリブリンまたはビノㇾルビンの何れか1 剤)を比較した。リムパーザは、主要評価項目であるPFS の有意な延長を達成し、病勢進行または死亡のリスクを42%減少させた [ハザード比(HR)= 0.58; 95%CI 0.43-0.80; p=0.0009; 中央値 7.0 カ月vs. 4.2 カ月)。また、副次評価項目のPFS2 の改善が認められた(HR=0.57;95% CI: 0.40-0.83)。奏効率(ORR)は、化学療法群の28.8%に対して、リムパーザ群は59.5%と2 倍以上の効果を示した。 Link » アストラゼネカ 、 メルク

オプジーボとヤーボイの併用療法がdMMRまたはMSI-Hの大腸がんに有効

Opdivo (nivolumab) in Combination with Yervoy (ipilimumab) Demonstrates Clinical Activity in Previously Treated Patients with dMMR or MSI-H Metastatic Colorectal Cancer January 20, 2018 PD-1阻害薬オプジーボ と CTLA4阻害薬ヤーボイ の併用療法がミスマッチ修復不全(dMMR)または マイクロサテライト不安定性(MSI-H) の大腸がん患者に対して臨床効果を示した。両剤ともブリストルマイヤーズの製品。

キートルーダの進行・肝細胞がんに対する初めての治療成績

First-Time Data for Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) in Patients with Previously Treated Advanced Hepatocellular Carcinoma (HCC) to be Presented at 2018 ASCO GI Symposium January 19, 2018 メルクは PD-1阻害薬キートルーダ の 進行・肝細胞がん に対する初めての治療成績データを発表。ソラフェニブ(販売名:ネクサバール)の治療歴がある患者を対象に全奏効率(ORR)は16%だった。

CAR-T療法と4-1BB作動薬ユトミルマブの併用によるLBCL治療

Kite Announces Clinical Collaboration to Evaluate Investigational Combination of Yescarta™ (Axicabtagene Ciloleucel) and Pfizer’s Utomilumab in Large B-Cell Lymphoma Jan. 18, 2018 カイト社は 大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL) の治療に CAR-T療法イエスカルタ と4-1BB作動薬ユトミルマブを併用する臨床試験をファイザーと提携して行う。

前立腺がん治療薬ザイティガに関する特許係争

Johnson & Johnson Issues Statement on ZYTIGA® Inter Partes Reviews January 17, 2018 ジョンソン&ジョンソンは前立腺がん治療薬ザイティガに関する米国特許庁の当事者間審理決定に対して、再審理請求または連邦巡回控訴裁判所への抗告などの対策を検討中。

カイプロリスの全生存期間データ

FDA Approves Addition Of Overall Survival Data To KYPROLIS® (carfilzomib) Label Jan. 17, 2018 FDAはアムジェンの プロテアソーム阻害薬 カイプロリスについて、全生存期間データを添付文書に記載することを承認した。

カイムリアの再発/難治性・びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)成人患者への適応拡大申請

Novartis granted US FDA Priority Review for Kymriah(TM) (tisagenlecleucel), formerly CTL019, for adults with r/r DLBCL January 17, 2018 ノバルティスの CAR-T療法カイムリア の再発/難治性・ びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL) 成人患者への適応拡大申請をFDAは優先審査とした。

キートルーダがPD-1阻害薬として初めて肺がんでのOS改善を証明

Merck’s KEYTRUDA(R) (pembrolizumab) Significantly Improved Overall Survival and Progression-Free Survival as First-Line Treatment in Combination with Pemetrexed and Platinum Chemotherapy for Patients with Metastatic Nonsquamous Non-Small Cell Lung Cancer (KEYNOTE-189) January 16, 2018 転移性・非扁平・非小細胞肺がん 患者に対するペメトレキセド(販売名:アリムタ)と白金製剤による化学療法にメルクの PD-1阻害薬キートルーダ を一次療法として上乗せしたKEYNOTE-189試験において全生存(OS)および無増悪生存(PFS)が有意に改善された。PD-1阻害薬として初めて肺がんでのOS改善を証明した。

イグザレルトの安全性と有効性をFDAの報告書が再確認

FDA report reaffirms safety profile and effectiveness of Bayer’s Xarelto® in routine clinical practice January 16, 2018 バイエルの ファクターXa阻害薬イグザレルト(抗血液凝固) について通常の臨床投与における安全性と有効性をFDA報告書が再確認した。

武田がTiGenix社を買収し、消化器領域の開発パイプラインおよびリーダーシップを強化(1/5)

 タイジェニクス社(TiGenix NV)は、重篤な疾患に幹細胞を使用した新治療薬の開発を進めているベルギーの先進的バイオ医薬品企業である。武田薬品はタイジェニクス社にとって望ましい任意の公開買付けを実施するための「オファー・サポート契約」を締結したと発表した。武田薬品とタイジェニクス社は2016 年7 月に新薬候補Cx601 について、米国外の独占的開発・販売権に関する契約を締結しており、本買収は「消化器系疾患患者に新たな治療の選択肢を提供する」ために既存の提携を発展させるものでる。  Cx601は病変内に注入する同種異系の脂肪由来 幹細胞 の懸濁剤である。少なくとも1 つの従来の治療法、あるいは生物学的製剤による治療に奏効しなかった非活動期/軽度活動期 クローン病 に伴う肛囲複雑瘻孔を対象とする。肛囲複雑瘻孔は、激痛、感染症、失禁を伴うこともあり、治療は困難で患者のQOL に深刻な影響を及ぼす症状である。  欧州医薬品庁(EMA)医薬品委員会(CHMP)は2017 年12 月15 日にCx601 の販売承認を勧告している。米国では国際共同臨床第3相試験が開始されている。

JAK2阻害薬フェデラチニブを血液がん治療薬として開発中の Impact Biomedicineをセルジーンが買収(1/7)

JAK2阻害薬 フェデラチニブ(fedratinib) はサノフィ が 骨髄線維症 (myelofibrosis)治療薬として申請間近まで進んだがウェルニッケ脳症が副作用として問題となり2013年に中止していた。その後、Wermicke 脳症の発症は試験参加者の中にビタミンB 欠乏症の患者がいたことが原因であったことが示され、FDA のクリニカル・ホールドは2017 年8 月に解除された。Impact Biosciences社はサノフィからフェデラチニブに関する全ての権利を取得し、サンディエゴを本拠として2016年に設立された。骨髄線維症(フェーズ3)に加えて真性赤血球増加症(フェーズ2)でも開発中。さらに、 急性骨髄性白血病 (AML)と大腸がん(CRC)の治療薬となる可能性も確認している。

PARP阻害薬オラパリブの追加効能「乳がん」をFDAが承認

オラパリブがPARP阻害薬として初めて卵巣がん以外の適応症を取得     FDAは「BRCA遺伝子変異陽性・HER2受容体陰性の転移性乳がん患者に対する二次療法」をオラパリブ(olaparib、販売名:リムパーザ)の追加適応症として承認した。PARP阻害薬が卵巣がん以外の適応症で承認されるのは初めてである。 オラパリブはアストラゼネカが創製し、進行性卵巣がんの治療薬として2014年にFDA承認を取得した。2017年の売上実績は3億㌦(330億円)、前年比35%増だったが米国市場に限ると第4四半期(10-12月)に前年比74%増と一段と大きく増加している。米国では8月に「BRCA遺伝子変異の有無にかかわらず、白金製剤との併用による維持療法」が承認され、卵巣がん適応症の対象患者が大きく拡大したことが最大の要因である。さらに乳がんの適応症も加わり、数年内に10億㌦を超えるブロックバスターとなる可能性が高まった。昨年7月にはメルク(MSD)が一時金16億㌦(予定総額85億㌦、9300億円)をアストラゼネカに支払い、PARP阻害薬とMEK阻害薬を共同開発・販売する提携契約を締結している。  競合するPARP阻害薬は2016年にクロービス(Clovis)が開発したルブラカ(RUBRACA)、2017年にテサロ(Tesaro)が開発したゼジュラ(Zejula)の2品目が承認された。いずれもBRCA遺伝子変異陽性・再発または進行性卵巣がんに対する3次~4次療法としての 承認にとどまっている。ファイザーが2016年に買収したメディベーションのタラゾパリブ(talazoparib)は乳がんでの初回申請をめざして開発中。転移性乳がん患者を対象とした第3相試験EMBRACAにおいて無増悪生存期間の有意な延長を示した(2017年12月)。アッヴィーが開発するベリパリブ(veirparib)は非小細胞肺がんおよびトリプルネガティブ乳がんを対象としたP3試験が不調に終わった(2017年8月)。

PARP阻害薬が初めて乳がん適応症を取得

Lynparza is the first and only PARP inhibitor approved for use beyond ovarian cancer 12 January 2018 リンパルザが PARP阻害薬 として初めて卵巣がん以外の適応症を取得した。メルク(MSD)が主導権を得てアストラゼネカと共同開発。 BRCA遺伝子変異陽性・HER2受容体陰性の転移性乳がん 患者に対する二次治療としてFDAが承認した。

レンビマとキートルーダの併用による腎細胞がん治療をFDAが画期的治療に指定

Eisai and Merck Receive Breakthrough Therapy Designation from FDA for LENVIMA® (lenvatinib mesylate) and KEYTRUDA® (pembrolizumab) as Combination Therapy for Advanced and/or Metastatic Renal Cell Carcinoma January 9, 2018 エーザイの VEGF阻害薬 レンビマとメルクの PD-1阻害薬 キートルーダの併用による 進行・転移性腎細胞がん に対する治療がFDAによる画期的治療指定を取得した。

アトピー性皮膚炎を標的とするアッヴィのJAK1阻害薬をFDAが画期的治療に指定

JAK1阻害薬ウパダシチニブをアトピー性皮膚炎に対する画期的治療としてFDAが指定  アッヴィが開発中のJAK1阻害薬ウパダシチニブ(upadacitinib)は関節リウマチ(RA)を対象にSELECT試験と総称する6本のフェーズ3試験が順調に進んでいる。昨年12月には3本目のSELECT-MONOTHERAPY試験がメソトレキセート無効患者を対象とした単独療法で好成績を収めた。高用量(30mg)1日1回内服14週投与時点のACR20/50/70達成率はそれぞれ71%、52%、33%に到達した。RA以外の自己免疫疾患はクローン病とアトピー性皮膚炎でフェーズ2段階にある。  市場が大きい関節リウマチで初めて成功したJAK阻害薬は2012年にFDAが承認したトファシチニブ(販売名:ゼルヤンツ、2017年実績13億㌦(1500億円)ファイザー)であるがJAK1、JAK2、JAK3のサブタイプに対する選択性は乏しい。2017年に関節リウマチ適応症で欧州医薬品庁(EMA)が承認したバリシチニブ(販売名:Olumiant、リリー)はJAK1およびJAK2を阻害する。リリーは昨年9月にバリシチニブが中度~重度のアトピー性皮膚炎の患者を対象としたP2試験で主要評価項目を達成したと発表した。ファイザーは昨年12月にトファシチニブが追加効能として乾癬性関節炎(PsA)のFDA承認を取得する一方、JAK1選択性阻害薬PF-04965842でアトピー性皮膚炎のフェーズ3試験を開始した。今後のJAK阻害薬の開発はJAK1選択性と各種の自己免疫疾患との関連が焦点となりそうだ。
FDA Accepts New Drug Applications for Merck’s Doravirine, the Company’s Investigational Non-Nucleoside Reverse Transcriptase Inhibitor (NNRTI), for Treatment of HIV-1 Infection January 8, 2018 メルクが HIV-1感染 治療薬として開発中の非核酸系逆転写酵素阻害薬ドラビリンの承認申請をFDAが受理。
Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Significantly Improved Recurrence-Free Survival Compared to Placebo as Adjuvant Therapy in Patients with Stage 3 Resected High-Risk Melanoma (EORTC1325/KEYNOTE-054) January 8, 2018 メルクの 抗PD-1抗体 キートルーダがステージ3高リスクの 悪性黒色腫 切除患者に対する術後補助療法として無再発生存を有意に改善した。

ベロシミューン抗体技術の応用を拡大

Sanofi and Regeneron to accelerate and expand investment for cemiplimab and dupilumab development programs - investment in cemiplimab will be increased to $1.64 billion January 8, 2018 ベロシミューン抗体技術で提携するサノフィとリジェネロンは腫瘍領域のセミプリマブと2型アレルギー領域のデュピルマブの臨床開発を加速・拡大する。とくに 抗PD-1抗体 セミプリマブへの投資額を10億㌦増加して16億㌦(1800億円)とする計画。

抗アミロイドβプロトフィブリル抗体BAN2401 は早期アルツハイマー病第2相試験を継続する(12/21)

 エーザイとバイオジェンが共同開発中の抗アミロイドβプロトフィブリル抗体BAN2401の 第2相201試験は中間解析でベイジアン解析に基づく成功基準である主要評価項目を達成できなかった。事前に規定した12 ヵ月投与時点の早期終了条件は満たさなかったが、プロトコール通りに最終の18ヵ月時点まで投与を継続して包括的な解析を行う。最終解析結果は2018 年後半に得られる予定。  BAN2401はアミロイドβ(Aβ)の中間体Aβプロトフィブリルを選択的に認識・除去するヒト化モノクローナル抗体である。Aβプロトフィブリルは神経変性過程を誘発・促進すると示唆されている。201試験はAβの脳内蓄積がバイオマーカーで確認済された早期アルツハイマー病患者を対象とした、placebo 対照、二重盲検、並行群間比較試験である。12 ヵ月時点の中間解析はエーザイが開発した評価指標「ADCOMS」(Alzheimer's Disease Composite Score)を用いて行われた。ベイジアン解析を用いて、最終時点でplacebo 群と比較して病勢悪化を25%以上抑制する確率が80%以上になるか否かを判定した。  18 ヵ月時点の最終解析は、ADCOMSに加えて各種の臨床評価指標、さらにアミロイド PETで測定した脳のアミロイド蓄積量やMRIで測定した総海馬体積等の変化など、より包括的に評価される。 Link » エーザイ ,   Biogen 、

ファイザーがアルツハイマー病とパーキンソン病の新薬開発から撤退

 アルツハイマー病とパーキンソン病に対する新薬開発について、「これまでの莫大な費用と努力は実を結ばなかった」として、ファイザーが従業員300名を解雇して撤退するとウォールストリート・ジャーナル(WSJ)誌が報じた。土曜日(1/6)の午前中に発表された。  脳・神経科学の分野については社内でベンチャーファンドを設立して外部資源に投資する計画も言及された模様。しかし、神経性疼痛治療薬で後期の臨床段階にあるリリカおよびタネズマブの開発には影響しないとした。

希少遺伝性失明患者の治療法としてSpark 社の新遺伝子療法LUXTURNA をFDAが承認(12/19)

 失明する可能性のある遺伝性視力喪失の小児並びに成人患者の治療法として、新遺伝子治療LUXTURNA(一般名:voretigene neparvovec-rzyl)をFDAが承認した。米国ではじめて承認された、特定の遺伝子変異により引き起こされる疾患を標的とする、直接投与による遺伝子治療である。Spark Therapeuticsが開発、米国で約1,000〜2,000 人の患者が想定され、価格は患者一人当たり$60万ドルと予測されている。  LUXTURNA は、RPE65 遺伝子の正常なコピーをアデノ随伴ウイルスをベクターに使用して網膜細胞に直接送達することによって機能する。失明を引き起こす可能性のある、2 対立遺伝子RPE65 の突然変異による網膜ジストロフィーと確定診断された患者の治療薬として承認された。申請根拠とした臨床試験は4〜44 歳の合計41 人の2 対立遺伝子RPE65 の突然変異を有することが確認された患者を登録した。

骨粗しょう症治療薬ロモソズマブ(販売予定名:EVENITY)の販売承認申請を欧州医薬品庁が受理

European Medicines Agency Accepts Filing For EVENITY™ (Romosozumab) - Application Supported by Phase 3 Data in More Than 11,000 Postmenopausal Women and Men with Osteoporosis at Increased Risk of Fracture Jan. 7, 2018 アムジェンがUCBと共同開発中の 骨粗しょう症 治療薬ロモソズマブ(販売予定名:EVENITY)の販売承認申請(MAA)を欧州医薬品庁が受理。FDAは昨年7月に承認見送りを決定している。

2017年のFDAの新薬承認は46件、前年の22件から倍増

FDAの新薬承認状況:希少病治療薬の開発支援策が成果を現したと自己評価  FDAの新薬承認審査を担当する Center for Drug Evaluation and Research(CDER)が年次報告書を発行した。2017年の新薬承認件数は46件となり、2008年-2016年の平均31件を上回り過去最高水準となった。2001年から2010年の平均は21品目だった。2000年代に低迷した新薬開発が2010年代は加速度的に回復している様子が明確となってきた。  承認された46品目中39%にあたる18品目が希少病もしくはオーファン指定を受けた品目だった。患者数が少ない希少病とはいえ、Hemlibra(血友病)、PD-1阻害薬(Bavencio)、Calquence(BTK阻害薬)、Mavyret(C型肝炎)、Tremfya(乾癬)など高薬価が見込まれ、マルチビリオン(数千億円)規模の売上となりそうな品目も多い。また、ファストトラック(18品目39%)、画期的治療(17品目37%)、優先審査(28品目61%)、加速承認(6品目13%)、など承認を迅速にする何らかの行政支援を受けていた。
Johnson & Johnson Innovation Champions Leading Edge Science with 15 New Collaborations with Potential to Impact Patients’ Lives Jan. 5, 2018 J&Jが2012年に設立した発明部門「J&J Innovation」があらたに15件の提携を発表、累積の提携件数は350を超えた。一連の提携では最新の科学的発見と技術革新に焦点を当てて、「人工知能によるアルツハイマー病の早期発見」といった アンメット・メディカルニーズ の領域に取り組んでいる。

重症再生不良性貧血(SAA)のプロマクタ(レボレイド)による一次療法をFDAが画期的治療に指定

Novartis drug Promacta® receives FDA Breakthrough Therapy designation for first-line use in severe aplastic anemia (SAA) January 4, 2018 重症再生不良性貧血(SAA)の二次療法として承認されているノバルティスのプロマクタ(レボレイド)の一次療法をFDAが画期的治療法(BTD)に指定した。 特発性血小板減少性紫斑病(ITP) でも承認されている。
LANDMARK SCHIZOPHRENIA DATA THAT BRINGS HOPE IN BREAKING THE CYCLE OF HOSPITALIZATION AND INCARCERATION RECEIVES FDA APPROVAL FOR INCLUSION IN INVEGA SUSTENNA® (paliperidone palmitate) LABEL January 3, 2018 月1回筋注投与のインベガ・サステナは 統合失調症治療薬 として初めて「入院・収監サイクルを改善する効果」を添付文書に記載する承認を取得した。リアル・ワールド試験PRIDEの成績に基づいてヤンセンがFDAに申請していた。

ベーリンガー・インゲルハイムが自社で運用するベンチャーファンド

Boehringer Ingelheim Demonstrates Continuous Commitment to Its Venture Fund and Fostering Innovation by More than Doubling Funding to 250 M€ 3 January, 2018 ベーリンガー・インゲルハイムは自社で運用するベンチャーファンドの規模を2.5億ユーロへと拡大する。追加分1.5億ユーロは再生医療、感染症、腫瘍免疫の分野のスタートアップ企業の育成および米国でのデジタルヘルス参入に充てる。

「ジンクフィンガータンパク質」の転写因子を用いる遺伝子治療

Sangamo and Pfizer announce collaboration for development of zinc finger protein gene therapy for ALS January 3, 2018 新しい遺伝子改変技術「ジンクフィンガータンパク質」の転写因子を用いる 遺伝子治療 を開発中のバイオベンチャー企業との提携をファイザーが発表。 筋萎縮性側索硬化症(ALS) 治療薬の開発をめざす。

閉経前女性のホルモン受容体陽性/HER2陰性乳がんに対する初回内分泌療法との併用薬

Novartis Kisqali® received FDA Breakthrough Therapy designation for initial endocrine-based treatment in premenopausal women with HR+/HER2- advanced breast cancer January 3, 2018 ノバルティスの CDK4/6阻害薬 キスカリ(Kisqali)は、 閉経前女性のホルモン受容体陽性/HER2陰性乳がん に対する初回内分泌療法との併用治療薬としてFDAの画期的治療法(BTD)指定を取得した。

ファイザーとメルクが共同開発したSGLT2阻害薬の2型糖尿病治療薬エルツグリフロジンをFDAが承認(12/22)

 エルツグリフロジンの販売名は単剤がステグラトロ(STEGLATRO)、DPP-4阻害薬シタグリプチン(販売名:ジャヌビア)との合剤がステグルジャン(STEGLUJAN)となった。ファイザーとメルクの共同販売となるが、米国ではメルクが単独で販売促進し、売上高の40%をファイザーが計上する。  FDAの承認を取得したSGLT2阻害薬としては、カナグル(INVOKANA、2013年発売、ヤンセン/田辺三菱)、ファシーガ(FARXIAGA、2014年発売、アストラゼネカ/BMS)、ジャディアンス(JARDIANCE、2014年発売、リリー/ベーリンガーインゲルハイム)についで4番手である。先行品の2016年のグローバル売上高を各社の決算発表で見ると、カナグル が17億㌦(1900億円)、ファシーガは 8億㌦(900億円)、ジャディアンス は2億㌦(200億円)だった。  DPP-4阻害薬とSGLT-2阻害薬の併用が定着し、合剤の開発も進んできた。FDAはリリーとベーリンガーインゲルハイムが提携して開発したグライザンビ(Glyzambi)が2015年2月、アストラゼネカのキューターン(Qtern)を2017年2月に承認している。エルツグリフロジンはファイザーが開発したSGLT-2阻害薬であるが臨床試験の初期段階からメルクとの共同開発となった。DPP-4阻害薬として最大の7000億円を売り上げるジャヌビア(メトフォルミン合剤Janumetを含む)を擁するメルクが参入してSGLT-2阻害薬の市場が激変すると予想される。カナグルを追い抜いて3000億円を超える売上を実現する可能性は十分と思われる。